知らないのはもったいない!京都最古級の神社、松尾大社

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知らないのはもったいない!京都最古級の神社、松尾大社

知らないのはもったいない!京都最古級の神社、松尾大社

更新日:2018/06/04 16:44

古井 きまちのプロフィール写真 古井 きまち

京都の観光地として有名な嵐山。阪急嵐山のひとつ手前にある松尾大社駅。この駅前にどーんと建つ鳥居は、ガイドブックでも大きく取り上げられることが少ない松尾大社のもの。観光客の多い嵐山とは別世界のように静かで荘厳な雰囲気の場所です。「松尾造り」と呼ばれる独特の建築様式の屋根をもつ本殿への参拝は無料!旅の途中に、太古の神の力を感じる場所に立ち寄ってみませんか?

実は貴重な歴史が垣間見られる場所、松尾大社

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写真:古井 きまち

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京都のメインストリート四条通の西の端に位置する松尾大社。アクセスは、阪急電車が便利。阪急嵐山線「松尾大社」駅を下車すると、すぐ目の前に大きな鳥居が見えます。JR京都駅からは、バスで40分ほど。車で行かれる方は、物集女街道(29号線)を嵐山方面へ。駐車場は無料です。

実は貴重な歴史が垣間見られる場所、松尾大社

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松尾大社本殿の背後にある松尾山は、太古の昔から、山頂近くに「磐座(いわくら)」と呼ばれる、神が降臨するという岩があり、この地に住む人々が山の神として崇め、信仰してきました。大宝元年(701年)、京都盆地の西一帯を支配していた秦氏が「磐座」の神霊を勧請し、現在の本殿の場所に社殿を建立したとされています。

その御祭神は大山咋神(おおやまぐいのかみ)と中津島姫命(なかつしまひめのみこと)。「神像館」では、この御祭神を表すとされる平安時代に作られた重要文化財彫刻の神像を見ることができます。もともと日本の神は、自然の中に宿り、形のないものでしたが、仏教の伝来と共に大陸から仏像の文化が来て、日本人は神像を作り始めました。神像は仏像と違い、性別もあり人に近い形をしています。

駅前にある「一の鳥居(大鳥居)」から表参道が境内へと続き、奥に見えるのは「二の鳥居」です。

実は貴重な歴史が垣間見られる場所、松尾大社

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「二の鳥居」には、脇勧請(わきかんじょう)と呼ばれる、榊(さかき)の束がぶら下がっています。穢(けがれ)を祓う力があると云われている榊を、原始の神社では、境内の大木に吊り下げることによって、神域と人の結界としていて、それが鳥居の始まりと言われています。

榊の束は12個(閏年は13個)。榊の枯れ方によって月々の農作物の出来具合を占ったとか。榊が完全に枯れると豊作で、一部が枯れ残ると不作・・・現代ではほとんど見られなくなったこの貴重な風習を松尾大社の鳥居では見ることができます。

無料で拝観できる境内は、ご利益がいっぱい!

無料で拝観できる境内は、ご利益がいっぱい!

写真:古井 きまち

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境内は、本殿のほか、幸運のなで亀、相生の松などご利益のあるスポットが。非公開・重要文化財を神職による説明とお祓いの儀式を付きで参拝する場合は有料ですが、それ以外は自由に参拝することができます。

無料で拝観できる境内は、ご利益がいっぱい!

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本殿右手に少し進むと、少しわかりにくいのですが、社務所の手前に”磐座登拝道入口”という標識のある道があります。風情のある廊下の下をくぐると、神泉と書かれた「亀の井」があります。

無料で拝観できる境内は、ご利益がいっぱい!

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この霊泉は、延命長寿、よみがえりの水として有名で、茶道・書道の用水として活用したり、飲用として近隣の方たちが汲みに来られたりしています。また、松尾大社を建立した秦氏が酒造技術に優れていたことから、酒造の神としても有名で、霊泉「亀の井」の水を酒に混ぜると腐敗しないといい、醸造家がこれを持ち帰る風習が残っています。社務所には、持ち帰るための瓶も販売されているので、容器を持っていなくても大丈夫。

現代と過去が交差する、作庭家第一人者・重森三玲の作品に触れる

現代と過去が交差する、作庭家第一人者・重森三玲の作品に触れる

写真:古井 きまち

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松尾大社では、現代の作庭家・重森三玲の晩年の作品を見ることができます(有料)。日本の伝統的庭園を徹底的に研究し、そこに独自の感性を加えることで、“永遠のモダン”を生み出したと言われる重森三玲。約200個の青石を徳島県吉野川から運び、昭和49年着工、50年に完成。京都の庭としてはごく新しい物ですが、太古や平安の時代を表現した作品で、古きと新しきのコラボを楽しむことができます。

「曲水の庭」は、王朝文化全盛の平安貴族が慣れ親しんだ、雅遊の場を表現したもので、御手洗川の清流が美しい曲線を描いて流れる様は、あでやかで気高い当時の空気を想像させます。庭の前は縁側になっているので、ゆっくり座って平安の時を過ごしてみてはいかがですか?

現代と過去が交差する、作庭家第一人者・重森三玲の作品に触れる

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「上古の庭」は、「曲水の庭」を抜けたところにあり、対照的に荒々しく、野趣あふれる庭となっています。巨木や岩など自然を神とした太古の昔を表現していて、松尾山に今もある磐座を模して造られたこの庭は、奥の中央に二つの巨石があり、御神体の男女2神を現しています。庭全体に漂う神秘荘厳の気が全身を包み込んでくれるような場所です。

現代と過去が交差する、作庭家第一人者・重森三玲の作品に触れる

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少し離れた入口近くにある「蓬莱の庭」。蓬莱とは、不老不死の仙界のこと。その島にあこがれる蓬莱思想が鎌倉時代に流行し、作庭技術にも採用されてきました。「蓬莱の庭」は、その鎌倉期に代表される回遊式庭園を取り入れたもので、池の周囲を巡り、池に浮かぶ島々を眺めることができます。眺めているうちに仙界を歩く境地にたどり着けたら、作庭家と心が一致した時ではないでしょうか。

こちらの庭は、庭園の拝観料を払わなくても、楼門手前の茶屋で飲食すれば、店内から鑑賞することができます。

他にも様々な楽しみ方が

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写真:古井 きまち

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松尾大社はお酒の神様として有名ですが、ちょっと他では見ない、樽うらないというものがあります。樽に向かって矢を放ち、矢がどこへ行くかで吉凶を占います。矢がどこへ行ってもお守りがもらえますので、チャレンジしてみては?

他にも様々な楽しみ方が

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こちらは二の鳥居を入って左手にあるお酒の資料館(無料)。松尾大社と酒の関わりの歴史やお酒の作り方がわかりやすく展示してあります。お酒は神事には欠かせない大切なもの。昔から毎年秋には採れたお米やお米で作ったお酒などを神様へ供え、お祭りをし、参加した全員で神様に捧げた供物を食すという文化がありました。こんな風に神様と人々が共に御神酒をいただき、食事をする「神人共食」によって、人々は神様の力を分けて頂き、神様に近づくことができるとされてきました。お酒のあるべき姿、忘れかけている日本の文化について、お酒を通して知ることができます。

他にも様々な楽しみ方が

写真:古井 きまち

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そして最後にご紹介するのは松尾大社の発祥となる磐座への登拝です。磐座登拝は、現在、猿が多く出没するため、一人での登拝は認められず、二人以上で登ることが決められています。聖地として本来、足を踏み入れることが許されなかった場所へのお参りになりますので、ルールを守って、安全に配慮して、無理せず登って下さい。

ルートは迷うことない道ですが、斜面は険しいところもあり、運動靴か登山用の靴をお勧めします。所要時間は往復で2時間ほど。早い人なら片道30分ほどで行けます。途中、杯を投げて願い事をする場所がありますので、希望する方は杯を社務所で購入してから登って下さい。

社務所では、登拝料を支払うと、たすきと許可書の札をお借りできます。それをつけて、お祓い所でお祓いをして、登ります。磐座は力強く、かつての人々が、神が降り立ったと感じたり、恐れを抱いたのがわかるような場所。松尾神社の本来の姿を体験してみてください。

松尾大社の基本情報

住所:京都府京都市西京区嵐山宮町 京都市西京区嵐山宮町3
電話番号:075-871-5016
アクセス:■阪急電車「松尾大社」駅下車 ■市バス「松尾大社前」バス停下車
拝観時間:平日・土 9時〜16時 日・祝 9時〜16時30分
庭園・神像館拝観料:大人500円 学生400円 子供300円

※2018年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/05/10−2018/05/20 訪問

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