写真:咲田 みつる
地図を見る麻綿原高原は、千葉県・大多喜町の南端で、鴨川市との町境に位置します。地理に詳しくない人は、ひとまず「房総半島の人里離れた山の中」と捉えておきましょう。そんな場所をあえておすすめするのは、ここが非日常を体感できる特別な場所だからです。
写真:咲田 みつる
地図を見る訪問の時期としておすすめは、7月上旬〜中旬。市原インターから車を走らせること、約1時間半。うっそうとした樹林帯に、突如現れる青一色の紫陽花の大群落。妙法生寺の境内を中心として、当時のご住職が昭和26年に植え始めた紫陽花は、およそ2万株に及びます。
写真:咲田 みつる
地図を見る麻綿原高原の紫陽花シーズンの特徴として、もう一つ特筆すべきはこの一帯がヒメハルゼミの生息地になっていることです。
ヒメハルゼミは、一匹鳴き始めると、一斉に大合唱を始めるという特性を持っています。その数は数百〜数千匹に及ぶと考えられており、紫陽花の園にも鳴き声のシャワーが降り注ぎます。しばらく鳴くと、静まりかえり、また鳴き始めるという繰り返しです。(上の写真は、町営駐車場に添えられている解説です)
写真:咲田 みつる
地図を見るお寺の境内は歩きやすく整備されており、檜林の作る心地よい木陰沿いを、紫陽花を見ながら散策することができます。柔和な観音様や、大黒様、お地蔵様など、多くの石仏が参拝者を見守るように配置されており、その一つ一つに心和むユニークな解説が施されています。
麻綿原は、紫陽花と「蝉時雨」、そして妙法生寺のご住職のホスピタリティを、目と耳で味わえる非日常空間なのです。
写真:咲田 みつる
地図を見る紫陽花は、咲き始めは6月下旬ごろで、色は白色。やがて青一色に変わります。青一色を「色が少なくて、さみしい」と感じるか「シンプルで、すがすがしい」と感じるかは、訪問者の心の在り様にもよると思われます。最近お疲れ気味、という方には、是非青一色のすがすがしさを堪能していただきたいです。
写真:咲田 みつる
地図を見る妙法生寺には絶景ポイントとして「六角堂」や、ミニハイキングコース(1周10分ほど)があります。
六角堂は朝日日蓮大菩薩が収められているお堂で、平時は中に立ち入りはできません。しかしながら紫陽花の大群落や、小湊方面を見おろすことができ、壮観です。
写真:咲田 みつる
地図を見るミニハイキングコースは、初日山(346m)を頂点とした周遊コース。尾根に立てば、六角堂と同様に太平洋を見おろすことも可能。(紫陽花シーズンの日中は湿度が高く、水平線はぼんやりしています)
麻綿原高原へは、養老渓谷方面、あるいは清澄寺からハイキングで訪れることもできますが、いずれも最寄りの公共交通から徒歩1〜2時間かかります。
そのため、紫陽花目的の場合は、マイカーでの訪問をおすすめします。山間部ですので、虫よけスプレーは必携です。また、細い道を経由しますので、運転に慣れている方がハンドルを握るようにしましょう。
空の青と、紫陽花の青がつながる麻綿原ブルーの目撃者になって、心癒される余暇をお過ごしください。
住所:千葉県夷隅郡大多喜町筒森1749「妙法生寺」
問い合わせ:0470-80-1146(大多喜町観光協会)
アクセス:館山自動車道、市原ICより約1時間半
国道297号線経由、県道81号線→県道178号線を経て麻綿原高原へ
6月20日〜7月31日は麻綿原高原周辺は一歩通行規制あるため、案内板に注意
駐車場:町営駐車場有。6月20日〜7月31日は一日500円
2018年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事の関連MEMO
この記事を書いたナビゲーター
咲田 みつる
松山市出身。10代〜20代は父の転勤や自身の進学・就職で引っ越しをたくさん経験しました。得意分野は「関東甲信越の花と絶景」&「ハイキングコースの紹介」。【花と絶景】花の見頃に対しての執着心が強く、友人…
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索