写真:永澤 康太
地図を見る水戸市随一の観光スポット、日本三名園「偕楽園」より少し東京方面にある常磐線の内原駅が宿の最寄りとなる。駅東側は商業施設が集中する一方、一軒宿「湯泉荘」へ続く西側は田んぼや雑木林が点在していて対照的だ。徒歩15分程で到着し、昭和初期に建てられた貴重な木造建築の本館が来訪者を出迎えてくれる。
写真:永澤 康太
地図を見る敷地の総面積は1800坪と広々。「三湯」と水に因んだ地名で呼ばれるだけあって、湧水が庭の池を満たす。橋を渡った先の島に建つ湯泉神社には龍神様が祀られているので、訪ねた際に挨拶も兼ねてお参りしてみては?
写真:永澤 康太
地図を見る鴨居をくぐって中に広がるのは、建物に使われた木材が奏でる昭和レトロな空間。ただ単に年季が入っているだけではなく、永い時間をかけた末に完成する重厚さ、あるいは熟成した品の良さを感じさせ、館内のさりげない飾り付けや意匠が更なる華を添えている。
写真:永澤 康太
地図を見る館内は大きく分けて本館と大浴場のある新館で構成。純和風旅館ながらWi-Fiの導入を始め、電子レンジの提供、全客室に冷蔵庫(使用自由)を設置するなど設備面も充実。トイレは共同となるが、全ての御手洗いにウォシュレットが完備されている。布団が最初から纏めて置いてあり、疲れていても出し入れの手間なく、伸ばすだけですぐ横になれるのが地味にうれしい。
写真:永澤 康太
地図を見る宿でお勧めしたい客室は本館の桜の間、藤の間、紅葉の間、菊の間。四部屋とも二階に当たり、広縁から庭園が持つ四季折々の景観美を一望するのにぴったりだ。それと、やや遠方で常磐線の列車が時折り駆け抜けて行く姿を見物できるのもポイント。
丁寧に整えられた庭園に古き良き建物、加えて鉱泉までついてお値段驚きのビジネス価格。殊更ベッドや洋室は飽きたなという出張族の方に、和テイストを存分に味わえる「湯泉荘」はおあつらえ向きだろう。
写真:永澤 康太
地図を見る大浴場は男女別内湯で造りも至ってシンプル。だが、湯船に龍紋石(ドラゴンアゲート)を使い、また超音波風呂としての側面も持ち合わせる。注がれる鉱泉(池の湧水とは源泉が別)は冷泉なので沸かしているものの、内原鉱泉の歴史を辿ると少なくとも江戸時代前期には既に知られていた様だ。
『古来湯泉湧き出し、人畜の諸病治癒に著効あり。』と書き記され、プラス「鉄分が多く含まれています」と女将が語っていることからも、普通の水と違うのは確か。24時間入浴OK、ゆっくり神経と腰と皮膚を休めよう。
写真:永澤 康太
地図を見る前述した通り、近くに商業施設が建ち、車があれば尚更食事に苦労しない。しかし、「湯泉荘」は食事が評判の宿。せっかくだから頼んでみよう。料理はぬくもりに丁重さが込められた家庭味溢れるもので、茨城県産の白米を用いて、朝食に茨城らしく水戸納豆がつく。夕食が物足りなければ、アップグレードすることも可能。
出張はもちろんのこと、コストパフォーマンスの高さで観光、合宿、宴会、保養、一人旅と幅広い御用命に内原鉱泉「湯泉荘」は応える。更に純和風の持ち味を生かし、例えば外国の方の歓待に利用するのもまた良し。県庁所在地そばの穴場で、ある意味秘湯より秘湯な鉱泉宿に和のもてなしを見た。
※一口メモ
立ち寄り入浴:10:30〜21:00 税込550円(不定休、事前に要電話確認)
・一人旅可
2020年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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この記事を書いたナビゲーター
永澤 康太
中学生の頃に、群馬県の沢渡温泉へ出掛けたことをきっかけに旅に魅了され、高校生の時には群馬県の川原湯温泉で一泊一人旅を経験。大学生になると暇さえあれば各地の温泉を巡り、仕舞いには卒業論文まで温泉をテーマ…
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(2025/2/11更新)
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