文学の街・金沢。主計町茶屋街を歩いて「泉鏡花記念館」へ

文学の街・金沢。主計町茶屋街を歩いて「泉鏡花記念館」へ

更新日:2018/06/20 20:26

新 直子のプロフィール写真 新 直子 歴史さんぽライター
加賀百万石の城下町・金沢。金沢といえば、金沢城や兼六園が有名ですが、何度も金沢を訪れるリピーターの方にぜひ感じていただきたいのが、文学の町としての金沢の魅力です。

金沢が生んだ三大文豪といえば、泉鏡花・室生犀星・徳田秋聲ですが、今回は泉鏡花が生まれた街に近い主計町(かずえまち)茶屋街、そして鏡花生家跡に建つ「泉鏡花記念館」をご紹介します。耽美派を代表する鏡花文学の原風景が広がります。

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鏡花文学に影響を与えた、趣ある街並みがつづく主計町茶屋街

鏡花文学に影響を与えた、趣ある街並みがつづく主計町茶屋街

写真:新 直子

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金沢には、ひがし茶屋街・にし茶屋街・主計町(かずえまち)茶屋街という三つの茶屋街があります。

金沢城や兼六園のある金沢市の中心部から、犀川を渡ったところにあるのがにし茶屋街、浅野川を渡ったところにあるのがひがし茶屋街、そして浅野川を渡る手前にあるのが主計町茶屋街です。

どの茶屋街も、出格子のある美しい街並みが続き、“空から謡(うたい)が降ってくる”といわれる金沢らしい趣が感じられます。

鏡花文学に影響を与えた、趣ある街並みがつづく主計町茶屋街

写真:新 直子

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主計町はその昔、加賀藩士・富田主計(とだかずえ)の屋敷があったことから、そのように呼ばれるようになったのだとか。

浅野川の対岸にあるひがし茶屋街は、いつも観光客でにぎわっていますが、日中の主計町茶屋街は、割とひっそりとした佇まい。かつてお茶屋だった建物をリノベした和風カフェなどでつくろいだり、静かに古き善き風情を感じながら、ゆっくりと街並み散策が楽しめます。

夕方になると、どこからか三味線の音も聞こえてきて、地元の人がよく利用する鍋の老舗や、懐石料理店などが燈を灯します。初めての方でも気軽に入れるお店もありますので、夜もぜひ訪れてみてくださいね。

鏡花文学に影響を与えた、趣ある街並みがつづく主計町茶屋街

写真:新 直子

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迷路のように入り組んだ細い路地と、昔ながらの町屋や料亭などが立ち並ぶ一角を過ぎると、「暗がり坂」と呼ばれる段々が。坂を下りて茶屋街に通う旦那衆が、人目を避けて通ったことから、こう呼ばれるようになったとか。

この坂を登ると、鏡花も幼い頃によく遊んだ「久保市乙剣宮」(くぼいちおとつるぎぐう)という神社に出ます。境内には、鏡花が詠んだ

“うつくしや鶯あけの明星に”

という句が刻まれた句碑が立っています。

金沢が生んだ文豪、泉鏡花の生家跡に建つ「泉鏡花記念館」

金沢が生んだ文豪、泉鏡花の生家跡に建つ「泉鏡花記念館」

写真:新 直子

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「久保市乙剣宮」からほど近いところに「泉鏡花記念館」はあります。

江戸時代の金沢は、加賀百万石の格式を誇り、名古屋と並ぶ江戸・京都・大阪に次ぐ大都市でした。まだ江戸の面影が色濃く残る明治6年、泉鏡花は現在「泉鏡花記念館」が建つ、この場所で生まれました。

鏡花の父・清次は、加賀象嵌(ぞうがん)の彫刻士の名工。母・鈴は江戸生まれの加賀藩お抱えの能楽師の娘。鏡花は生まれながらにして、両親から金沢の伝統文化を受け継いでいました。

またこの町は、芸術家が暮す町としても知られていました。かつては蕉門十哲(松尾芭蕉の弟子の中でも、特に優れた高弟10人)に数えられた立花北枝が暮らし、鏡花がいた頃は、和泉流狂言師の野村万蔵、大鼓師の飯島六之佐、津田流水引の創始者・津田左右吉らが暮らしていました。

金沢が生んだ文豪、泉鏡花の生家跡に建つ「泉鏡花記念館」

写真:新 直子

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美しい浅野川と主計町茶屋街、そして芸術の香りあふれる町で、江戸育ちの母が愛蔵する『御伽草子』に親しみながら、幼少時代を過ごした鏡花。しかし鏡花9歳の時、その最愛の母が亡くなります。

“はははいづくと月夜にとへば 月も泣いたよ草の露”(鏡花書幅より)

生涯、母への思慕の念を抱き続けた鏡花の文学は、優美さと浪漫、そして幻想と幽玄の世界に彩られ、いつの時代も人々を魅了しつづけてきました。

金沢が生んだ文豪、泉鏡花の生家跡に建つ「泉鏡花記念館」

写真:新 直子

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「義血俠血」「照葉狂言」「高野聖」「婦系図」「歌行燈」「日本橋」「天守物語」…。鏡花は明治の半ばから大正、昭和にかけて、生涯に300編余りの小説や戯曲を残しました。

1894年に発表された「義血俠血」(ぎけつきょうけつ)は、浅野川沿いが物語の舞台。作品はその後「瀧の白糸」として、新派の代表的な演目になり、何度も映画化されています。

「照葉狂言」(てりはきょうげん)では、生まれ育ったこの町の様子を、鏡花は以下のように表現しています。

“我が居たる町は、一筋細長く東より西に爪先上がりの小路なり。両側に見好げなる仕舞家のみぞ並びける”

他にも、舞台や歌舞伎、映画などになった作品は数多くあり、三島由紀夫や坂東玉三郎など、多くの文化人を魅了し続けています。

その鏡花文学の原風景ともいえるのが、生家周辺と、浅野川と主計町茶屋街です。

アクセスと金沢散策に便利なアイテム

アクセスと金沢散策に便利なアイテム

写真:新 直子

「主計町茶屋街」や「泉鏡花記念館」に行くには、「橋場町」バス停をご利用ください。金沢市の中心部はバス交通網が充実しており、頻繁にバスが通ります。金沢の町の魅力をじっくり堪能するには、バスを利用するのがおすすめです。

通常のバス料金はおおむね200円ですが、「北鉄バス1日フリー乗車券」は、大人500円で乗り放題。さらにこの「北鉄バス1日フリー乗車券」は、バスが乗り放題になるだけでなく、様々な施設も割引になります。

また、何カ所も市内の美術館や博物館を巡るなら「金沢文化施設共通観覧券」(1day・510円、3day・820円、1年間パスポート・2050円)がおすすめです。

アクセスと金沢散策に便利なアイテム

写真:新 直子

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北陸新幹線で金沢駅についたら東口を出てください。出てすぐのところに「金沢駅東口北鉄グループ交通案内所」があり、「北鉄バス1日フリー乗車券」が購入出来ます。

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写真:新 直子

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金沢は、緑豊かな美しい街並みの中に、お城や神社仏閣や武家屋敷、庭園や美術館や博物館、様々な伝統工芸が体験できる施設などもあり、何度来ても飽きることがありません。

高い文化と人々の誇りが感じられる金沢。泉鏡花の文学も、金沢が生んだ最高の芸術です。

金沢駅の鼓門もお待ちしています。あなたも文学の町・金沢の魅力を、じっくり堪能してみませんか?

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泉鏡花記念館の基本情報

住所:石川県金沢市下新町2番3号
電話:076-222-1025
開館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:年末年始(12月29日〜1月3日)
※その他展示替えなどで休館することがあります。

観覧料金:一般 300円、高校生以下 無料
65歳以上の方、障害者手帳をお持ちの方、およびその介護人 200円

アクセス:
北鉄バス「城下まち金沢周遊バス」橋場町(金城楼前)下車、徒歩3分
ふらっとバス「金沢ふらっとバス(此花ルート)」彦三緑地下車、徒歩5分

2018年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2018/05/26−2018/05/27 訪問

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