写真:村井 マヤ
地図を見る鬼ノ城散策をされる場合は、まずは車で鬼城山ビジターセンターまで行くのが最適です。自転車やバイクで行かれてももちろんよろしいでしょうが、途中道幅が狭いので気を付けてくださいね。
写真:村井 マヤ
地図を見る鬼城山ビジターセンターは、「ふるさと自然のみちウォーキングセンター棟」と「展示棟(ガイダンス施設)」からなっています。休憩室やトイレ等もありますので、最初にビジターセンターに寄って情報収集されることをおススメいたします。
写真は、鬼ノ城全体の模型です。ビジターセンターで地図を手に入れて、さらに模型でおおよその起伏なども頭に入れておくと、歩くときの参考になりますよ。展示室のロビーには無料のロッカーもあります。荷物が多い方は、預けていかれると良いでしょう。
写真:村井 マヤ
地図を見る写真は、学習広場(ビジターセンターから600m)から見た西門です。山城には4つの城門があり、その中で最も有名な城門です。平成8(1997)年の調査で、新たに発見された城門。鬼ノ城一周コースでは、この学習広場から西門方面の反時計回り(西門から写真右手へ巡る)か、先に角楼(写真左端部分)から北門へと巡る時計回りの2つの巡り方があります。今回の旅では、見どころが集約されている反時計回りをおススメします。西門、水門、高石垣、東門、屏風折れの石垣は、必見です。
ちなみにこの鬼ノ城は、桃太郎伝説の伝承地の1つです。鬼のモデルとされた温羅(うら)一族は、朝鮮からの渡来人で、この鬼ノ城周辺に住んだと言われています。
写真:村井 マヤ
地図を見る古代山城の城門の風情は、どことなく異国の香りがしますね。西門は、通路床面の石敷、石段、敷石などかなり良好な状態で残っていました。復元は、発掘調査をもとに戦いのための城と想定し、写真のような形となりました。風格のある素晴らしい城門ですね。
写真:村井 マヤ
地図を見るまるで、万里の長城のような雰囲気の版築土塁や敷石。本当にこんな土塁や塀があったのかと驚かされます。敷石は、雨水から城壁が壊れるのを防ぐ目的があったと考えられています。
写真:村井 マヤ
地図を見る写真は、鬼ノ城の見どころの1つである「水門」です。鬼ノ城の南側6カ所に設けられています。水流に耐えうるように下部の内外面を石積み、上部は版築土塁になっています。人の営みを感じられる遺構ですよね。
写真:村井 マヤ
地図を見る第2水門から約300mで、南門に到着します。南門跡などには、規模と構造が分かるように表示整備がされています。表示板にある発掘当時の写真なども参考になりますよ。写真の南門と前述の西門は、細部の違いはありますが、規模・構造ともに同じくらいで、大きな城門でした。さて、2つの壮大な城門のうち正門はどちらだったのでしょうか?そんなことを想像しながら歩くのも楽しみのひとつです。
写真:村井 マヤ
地図を見る南門を通り、いくつかの高石垣、水門等を見ながら、次のチェックポイントの東門へ。写真は、東門、第5水門を過ぎ屏風折れの石垣付近から高石垣を撮影しています。見学道の順序では、南門、高石垣、第3水門、高石垣(写真)、第4水門となります。写真の高石垣は次に通過する東門から見上げるような位置にあります。
写真:村井 マヤ
地図を見る前述の高石垣から東門を撮影しています。東門は、南門・西門と比べて小ぶりの門です。他の3つの門との違いは、柱に丸柱を用いている点です。また、麓からの山道は今でも利用されており、この山道と登城道(鬼ノ城築城当時の)は、重複している可能性があります。古代の登城道を歩くのも面白いかもしれませんね。
また、東門の後ろ付近に、「鍛冶工房跡」があります。この遺跡は、鬼ノ城を築くために使用した道具の製作や修理を行っていた場所です。9基の鍛冶炉があり、それを覆うように屋根もつくられていました。
写真:村井 マヤ
地図を見る写真は、鬼ノ城でもっとも有名な高石垣「屏風折れの石垣」です。眼下を流れる血吸川の急崖上に舌状に構築されています。内側列石や敷石も残っていることから、ここには建物はなかったと考えられています。
写真:村井 マヤ
地図を見る鬼ノ城のある総社平野は、古代遺跡の宝庫です。鬼ノ城には食料貯蔵庫や管理棟跡であった礎石建物群があります。それらの建物は、温羅一族が暮らした痕跡なのでしょうか?どんな人たちが生活していたのか想像して歩くと楽しいですね。写真は、屏風折れの石垣の上の広場。
写真:村井 マヤ
地図を見る写真は、長さ49mの土塁跡。屏風折れの石垣から北門へと向かう途中にありますので、お見逃しなく。
写真:村井 マヤ
地図を見る北門は唯一背面側にある城門。城門の規模としては、東門と同じでやや小ぶりです。通路床面とその前面の地面に1.7〜2.3mの段差があります。段差を設けて敵の侵入を拒む構造で「懸門(けんもん)」と呼びます。これは、古代朝鮮の山城城門の建築様式です。このような城門遺跡は、香川県高松市の「屋嶋城跡」、福岡県の「大野城跡」の北石垣城門にもみられます。
また、通路床面下には排水溝が設けられており、日本の古代山城では初の発見例です。
写真:村井 マヤ
地図を見る北門から下へ行くと「岩屋」という別の遺跡へと行けます。しかしここでは、鬼ノ城を一周するのが目的ですので、「岩屋」方面ではなく城内中央部へと向かいます。城内中央には当時、7棟の建物が存在しており、そのうち5棟は倉庫でした。現在は、礎石が残っているのみで、「礎石建物群」と呼ばれます。
写真:村井 マヤ
地図を見る写真は、「角楼」から撮影した西門です。今回の鬼ノ城一周コースの最後のポイントです。
角楼は、簡単に言うと特殊な防御施設で、横方向からの攻撃を考慮した施設です。日本の古代山城で初めて具体的に確認された施設となっています。伝説に彩られた謎の古代山城という趣が強かった鬼ノ城ですが、歴史的にも興味深い山城であることが分かりますよね。
一周コースを歩くと、古代史への知的好奇心をくすぐられ、素晴らしい眺めと新鮮な山の空気でリフレッシュもできますよ。総社市に来られたらぜひ、鬼ノ城散策をしてみてくださいね。
住所:岡山県総社市黒尾1101-2
電話番号:0866-99-8566
アクセス:徒歩/JR吉備線服部駅から約5km、JR利用/総社駅で下車タクシーで約20分、車/岡山自動車道の岡山・総社ICから約8km、岡山・総社IC出口を右折、国道180号を高梁方面へ進み、国分寺口交差点から北へ約6km。
2019年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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