写真:ゐさ よりこ
地図を見る小国・ハンガリーは、首都のブダペストを筆頭に、中世の趣を保つ街が国中に点在しています。
その中で、「ハンガリーの小さな宝石箱」「最も小さく、世界一美しい村」と呼ばれる村が、オーストリアとの国境付近にある小村、クーセグ(Koszeg)。
ブダペストよりも、隣国の首都・ウィーンから行くほうが早いほどの、ハンガリー西端の街です。
クーセグの歴史は12世紀まで、見どころのひとつであるユリシチ城はそれよりもっと前まで遡ります。
街の中にある建物の多くは、14世紀から18世紀までの間に建てられ、当時のままの姿を残しているもの。中世ヨーロッパの時代に点在していた村の様子を遺したような、小さく、美しい村です。
写真:ゐさ よりこ
地図を見るオーストリアとの国境にあり、また、他部族の侵略を受けることが多かったハンガリーの一部であったことから、クーセグはたびたび戦争に巻き込まれてきました。
街の中央部にある「英雄の門」は、16世紀に侵略してきたオスマントルコ軍を、村人総出で撃退してから400年経ったことを記念して建てられたものです。
幾度の侵略戦争に巻き込まれながらも、クーセグはこの小さな街の風景を守り抜いてきました。
写真:ゐさ よりこ
地図を見る広場と教会を中心に、放射状に広がる街並みは、中世ヨーロッパの街の構造そのもの。
広場を前にしてそびえる教会は、イエス聖心教会(Jesus’Heart Church)。19世紀に建てられた、クーセグで最も高い建物です。日曜日には礼拝のために中へ入ることが出来ます。
広場からのびる路地には、歴史的建造物あり、おしゃれなお店あり、中世の時代に造られた建物の中で営業する土産物店ありと、ただ歩いているだけでもクーセグの街の雰囲気と美しさを存分に感じられます。
写真:ゐさ よりこ
地図を見るこの建物は、14世紀に造られて以来ずっとここに置かれているという、市庁舎。英雄の門の横に建っています。
クーセグは周囲をひと回りするのに1時間かかるかかからないかというくらいの小さな街ですが、その中にはこんな、中世ヨーロッパへ一瞬にして連れていってくれるような光景が、広場に、路地に、広がっています。
写真:ゐさ よりこ
地図を見る500年以上前から続く古都・クーセグですが、一般のハンガリー人が暮らす街でもあります。なので、現代生活に必要なものはほぼ全て街の中にあります。
ミネラルウォーターや日用品がクレジットカードで買えるスーパーマーケットも、コーヒーとケーキの美味しいカフェも、ハンガリー料理が食べられるレストランもありますよ。銀行と24時間営業のATMもあるので、クーセグで現金を使い果たしちゃった!となっても困ることはありません。クーセグの玄関口である駅の前には、巨大なショッピングセンターも。もちろん、旅の記念品を買える土産物店もあります。
広場に面した建物の1階にあるツーリストインフォメーションでは、英語を話すスタッフが、英語の地図を見せながら、街の見どころを教えてくれます。
写真:ゐさ よりこ
地図を見るこの幟がかかっていたら、それはクーセグの地ビールを出しているレストラン(ハンガリー語で「Etterem(エーッテレム)」)。
ワイン優勢のハンガリーでも近年、クラフトビールの醸造が増えており、いわゆる地ビールもいろいろなところで飲めるようになりました。メニューがハンガリー語のみ、または英語の代わりにドイツ語併記という店が多いので、語学力に自信があればぜひ、クーセグのご当地ビールを一杯どうぞ。世界一美しい村の地ビールですから。
写真:ゐさ よりこ
地図を見る下戸だからお酒はちょっと……という方は、スイーツはいかが?
ピンク色のかわいいケーキショップ(ハンガリー語で「Cukraszda(ツクラースダ)」)は、広場に面した人気店。手作りケーキと、季節限定でアイスクリームを販売しています。ブダペストより少し割安なお値段で、とっても美味しいスイーツが食べられますよ。
ブダペストからクーセグへの移動は、鉄道が便利です。ブダペスト東駅から「IC」などの特急列車に乗り、ソンバトヘイ(Szombathely)駅で乗り換えてクーセグ駅へ着いた後、旧市街まで徒歩またはバスで向かうと、3時間ほどで到着します。本数は多いので、その日の日程と相談して列車を選び、日本にいる間にインターネットで予約してバーコード画面を印刷しておけば、当日はそれを巡回してきた車掌に見せるだけです。
クーセグは「最も小さく、最も美しい村」ですので、外周をひと回りするだけなら1時間もかかりません。でも、見どころはいろいろありますので、できれば半日、グルメなども楽しみたければホテルを取って、ゆっくりとまわりましょう。
ウィーンからクーセグへ行く方法もあります。その場合は、バスで1時間ほど。曜日によって出ていない日もあるので、事前に時刻表をチェックしておきましょう。
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