中国の世界遺産・万里の長城で「熊牧場」に「ジェットコースター」!?

中国の世界遺産・万里の長城で「熊牧場」に「ジェットコースター」!?

更新日:2018/07/05 18:38

いわずと知れた中国を代表する世界遺産「万里の長城」。北京郊外にあるアクセスの良さも相まって、多くの旅行者を惹きつけています。その万里の長城の中でも人気の場所が「八達嶺」で、最も観光地化が進んでいます。例えば長城から「ジェットコースター」で下ったり、下った先には「熊」がたくさんいたり・・・。
え、どういうことか分からない?本当に読んで字の如くだから中国は面白いんです!

まずは八達嶺へのアクセスを確認!

まずは八達嶺へのアクセスを確認!
地図を見る

万里の長城は北京の郊外北部にまさに城壁となって存在します。その中でも観光地として有名なのが「八達嶺長城」「司馬台長城」「慕田峪長城」の3ヶ所です。この中でも最も多くの観光客が訪れるのが「八達嶺長城」で、初めて万里の長城を訪れる方にはお薦めです。

というのも、北京から直通で電車やバスが出ているため、アクセスがとても楽チンだからです。ただ電車に関しては本数が少なく車中も込み合うので、確実に座れる直通バスを選択しましょう。

直通バスは「877路(便)」と呼ばれています。北京の地下鉄2号線「積水譚駅」から歩いてすぐの「徳勝門バスターミナル」から、このバスは毎日出発しています。積水譚駅からバスターミナルまでは写真のように青い看板が出ていますので、これに従って進むだけです。

まずは八達嶺へのアクセスを確認!
地図を見る

バスのチケット(12元/1名)はバスに乗る際に支払います。予約は不要で普通に並んで乗り込むスタイルです。バスは何台もスタンバイしており、且つ椅子の数以上は乗せないので必ず座れます!

ただし注意が必要なのはその出発時間。877路の往路便は朝6時から正午まで。午後は919路と便名が変わり、直通ではなくなりますので要注意。

まずは八達嶺へのアクセスを確認!
地図を見る

バスは1時間ほどで「八達嶺長城」に到着しますが、以下の点に注意してください。

まず、バスが停まるとバスガイド(のような人)が車道を歩いて先導します。そしてチケットオフィスに辿り着きますが、ここは長城への入場チケットの販売所ではなく、長城の中腹までアクセスするための「スライディングカー」のチケットオフィスです。なんじゃそりゃ、という感じですがこれは後述いたします。

このチケットオフィスを無視して、ファーストフードやお土産屋が軒を連ねる写真のトンネルを潜り抜けたところに長城入場のためのチケットオフィスがありますので、歩いて登りたい人は間違ってスライディングカーのチケットを購入しないよう注意してください。

コースは女坂を選択

コースは女坂を選択
地図を見る

大きな広場に出たらチケットオフィス&入場ゲートがあります。この広場を中心に東側が北京からのバスそして前述の長城の中腹まで行ける「スライディングカー」、西側が北京からの電車と長城の頂上まで登れるケーブルカーのエリアになります。

このケーブルカーは後述する男坂、女坂のどちらにも長城の最も高い部分に延びているので、登る体力に不安がある人は利用するのも手です。

なお、徒歩で登る場合の入場料は40元です。

コースは女坂を選択
地図を見る

入場したら右と左に進路が分かれます。多くの人が写真の女坂と呼ばれる右側に進路をとります。こちらにはケーブルカーだけでなく件の「スライディングカー」なるものもありますからね。逆に左の進路(男坂)に行きますと乗り物はケーブルカーのみとなります。

女坂のほうが比較的傾斜が緩いということで、多くの人が進路をこちらにとりますが、それは最初だけで、徐々に坂が急になってきます。歩きやすい靴は必須です。

なお、カベに狭間(矢を射る窓)があるほうが敵が襲ってくる側です。

コースは女坂を選択
地図を見る

女坂ルートの途中で振り返ると、先ほどのチケットオフィスの広場が小さく見えます。奥に伸びているのが男坂で、長城の右手側から襲い来る敵(北方民族)に備えたわけです。

八達嶺は歩きやすく整備されており、一見近代的に見える万里の長城。しかしその歴史は古く、なんと紀元前3世紀の秦の始皇帝の時代まで遡ります。それを14世紀〜16世紀の明の時代に堅牢に改装したのが今の長城です。いかに永い間、ここが国境防衛ラインだったかが分かりますね。

北八楼で折り返し

北八楼で折り返し
地図を見る

山中にうねる龍のように造られた長城。一番高い長城の頂上ともいえる奥に見える楼閣「北八楼」はまだまだ遠い!

一見してトイレや売店などがないように見えますが、長城の内側にはエスケープルートのように道があり、ところどころで下に降りられるようになっています。そこにトイレや売店はありますので必要に応じて利用しましょう。

北八楼で折り返し
地図を見る

北八楼につくと長城の設計が良く分かります。一番高いこの場所はちょうど長城がUの字状になった場所に位置し、ここから見える右の城壁と左の城壁に挟まれた中央がかつての領内です。まさに見張りの場所として最適なのがこの北八楼です。

ここまで登り始めてから約1〜1.5時間。ちょっとした登山ですね。この登山がキツイという方は、北八楼の直下までケーブルカーが延びていますので、それを利用しましょう。なお、下りには登ってきた右の長城を使ってもいいですが、基本的には左の長城方面に進路をとります。

北八楼で折り返し
地図を見る

最も高い北八楼の高度感、傾斜は凄いものがあります。気をつけて下りましょう。下りの際の注意点は写真左の柵で囲われた階段です。この階段を行くと登ってきた右に見える長城の脇にあるエスケープルートに接続し「スライディングカー」乗り場に続きます。逆にまっすぐ行くと徒歩でバス停方面に下ることになります。

これがスライディングカーだ!

これがスライディングカーだ!
地図を見る

写真の通り長城に並走するエスケープルートは長城と対照的になだらかですので、そのまま歩いて降りても良いのですが、エスケープルートの道中にある「スライディングカー」乗り場に寄ってみましょう。

これがスライディングカーだ!
地図を見る

「スライディングカー」乗り場は北四楼付近にあります。北八楼を頂上とすれば、ちょうど五合目にあたる場所ですね。往復100元なのに片道は80元・・・。ちょっと値段設定が腑に落ちませんが、このジェットコースター状の乗り物が、万里の長城という誰もが知る有名な世界遺産にあるというギャップがたまりません。ここは乗ってみるしかないですね!

これがスライディングカーだ!
地図を見る

「スライディングカー」。それは遅めのジェットコースターといったところでしょうか。全ての車体のは連結しており、先頭にいる係員がスピードをコントロールしているので、迫力は皆無です。

しかしあれだけ苦労して登ってきた長城を一瞬で降っていけるのは爽快と言えば爽快です。また世界遺産を滑り降りる!?という体験も中国ならでは発想といえますね。

ところで行き先はどこなのでしょうか?

まさかの熊牧場

まさかの熊牧場
地図を見る

「スライデイングカー」の行き先は・・・ここ「八達嶺熊楽園」!なぜ世界遺産である万里の長城に熊の楽園があるのか。そんな疑問はここ中国では無用です。見所が増えたと喜ぶべきですね!もしかしたらパンダ(大熊猫)の代わりか!?

まさかの熊牧場
地図を見る

熊楽園にはツキノワグマがわんさかいます。特に料金は取られません。万里の長城に来た目的とは異なりますが、どの熊も比較的アクティブに動き回っていますし、せっかくなのでじっくり見てから帰りましょう。

この「八達嶺熊楽園」から、来るときに乗ってきた877路のバス停に道が続いていますので、迷うことなく帰りのバスに乗ることができます。

帰りのバスはそのまま直通で北京市内の「徳勝門バスターミナル」まで戻りますので安心です。行きと同じく料金は12元です。

それでは気をつけていってらっしゃいませ〜。

八達嶺長城の基本情報

住所:北京市延慶県八達嶺長城
電話:+86-10-69121383
アクセス:徳勝門バスターミナルからバスで約1時間
または黄土店駅から電車で約1時間

2018年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/06/10 訪問

- PR -

条件を指定して検索

- PR -

この記事に関するお問い合わせ

- 広告 -