写真:沢木 慎太郎
地図を見るベトナム中部にある古都フエ。ベトナム最後の王朝、グエン(阮)朝が築かれました。「グエン朝王宮跡」(Dai Noi)など歴史遺産が多く、ベトナムで初の世界歴史文化遺産に登録された観光名所です。ダナンやホイアンといった人気の観光スポットに近く、華やかな宮廷文化を開花させたフエには、珍しくて安くておいしいグルメがたくさん!
数多くの名物料理を生み出したフエ。一番のおすすめの名物料理は「ブン・ボー・フエ」(Bun Bo Hue)。豚足やボー(ベトナム語で牛)など肉が柔らかくなるまでコトコト煮込み、コクのあるスープは酸っぱく、ピリッと辛い。ハノイやホーチミンでも食べられますが、東京と香川県で食べる讃岐うどんの味がまったく違うように、本場のフエで食べるブン・ボーは格別です。
写真:沢木 慎太郎
地図を見るフエには「ブン・ボー・フエ」の発祥とされる店があり、その名も「ブン・ボー・フエ」。しかし、フエではどこのレストランでもブン・ボー・フエを食べることができ、どこに行っても安くておいしい(150円前後)。
「ブン・ボー・フエ」は、米粉麺(ライスヌードル)を使っているところはフォーと同じですが、麺はフォーよりも太く、コシと弾力があり、スープのコクや深みがまったく違います。フォーも鶏や牛肉でダシを取りますが、透明のスープはレモングラスやパクチーなどの風味が効いたさっぱり味。ブン・ボーも牛や豚を使ってダシを取りますが、赤みがかったスープは、豚足や牛骨の濃厚なうま味が染み出ていて、あっさりしていながらも濃厚な味わいが楽しめます。
またブン・ボーは、レモングラスと赤トウガラシを炒めた隠し味とニョクマム(魚醤)が、くどくならずにさっぱりした風味を引き立て、酸っぱくてピリッと辛いのが特徴です。
写真:沢木 慎太郎
地図を見る名物料理の「ブン・ボー・フエ」は、それぞれの店で違ったおいしさを味わうことができます。鶏がら風味を引き出した、もっとあっさり味の「ブン・ボー・フエ」もあり、日本人女性におすすめ。さらにお好みでライムやパクチー、生野菜をたっぷり入れ、マイルドな味わいに。フエの名物料理を楽しみましょう。
<ブン・ボー・フエ店(Bun Bo Hue)の基本情報>
住所:17 Ly Throng Kiet, Hue
電話:+84-5-4382-6460
アクセス:フエ駅からタクシーで約7分
営業時間:5:30〜21:00(無休)
写真:沢木 慎太郎
地図を見るナイトスポットや歓楽街が少ないフエは、夜は早く眠り、朝早いことが特徴。涼しい朝に通勤・通学する人たちが多く、屋台は朝6時ごろから営業しています。旧市街のドンバ市場では、朝5時ごろから営業し、さまざまなグルメが楽しめるスポット。ドンバ市場で、フエ名物料理を楽しむのもおすすめです。
フエの名物料理はブン・ボー・フエだけではありません。なかでも特徴的な名物料理をご紹介しましょう。
写真:沢木 慎太郎
地図を見る「バインベオ」(Banh Beo)は、水で溶いたタピオカの皮に、エビでんぶ、から揚げにした豚皮、ネギなどの野菜を小皿にのせて蒸し焼きしたフエの料理。ヌクマム(魚介類の発酵調味料)につけて食べます。
写真:沢木 慎太郎
地図を見る「バインベオ」は、もちもちした食感があり、ちょっと甘いおやつのよう。ご覧のように幾つもの小皿にのせていただきます。見た目も美しく、とても上品。テーブルに並べた小皿が蓮の葉に見えるので、バインベオ(ベオは水草の意味)と呼ばれています。
写真:沢木 慎太郎
地図を見るドンバ市場で楽しめるのが「バイン・ボッ・ロック」(Banh bot lọc)。甘辛く炒めたエビや豚を、タピオカの皮で包み、蒸したり、ゆでたりするフエの名物料理です。半透明の皮はもちもちとした食感があり、から揚げのように香ばしい!
写真:沢木 慎太郎
地図を見る「バインナム」(Banh nam)は、米粉とタピオカをペースト状にした皮に、エビのでんぶ、ひき肉、野菜などをつつんで蒸したフエ料理。ヌクマム(魚介類の発酵調味料)につけて食べます。甘い味噌といった味わいで、とてもおいしい一品です。
写真:沢木 慎太郎
地図を見る「バインザムイッ」(Banh Ram It)は、エビが入った蒸し餅。これもモチモチした食感があり、甘くておいしい!
写真:沢木 慎太郎
地図を見る「ブン・ティット・ヌン」(Bun thịt nuong)は、ブン(米粉麺)に焼いた豚肉をのせたフエの料理。ピーナッツで作られたフエ特有の甘辛いタレが豚肉にかかっています。
写真:沢木 慎太郎
地図を見る「ブンナムネン」(Bun Mam Nen)は、ブンにソーセージ(ゾーファー)などを入れた麺料理です。ヌクマムが入っていて、シンプルな味わい。
写真:沢木 慎太郎
地図を見る「バインカイン」(Banh Canh)は、雷魚からダシを取ったスープがあっさりした味わいでおいしい。タピオカなどで作った麺は、中国の刀削麺(とうしょうめん)のように平たく、モチモチとしたコシがあります。
写真:沢木 慎太郎
地図を見るフエは海に近く、川に囲まれているので、新鮮な海鮮料理を食べることも魅力です。エビ、イカ、貝、魚など、さまざまな海の幸を安く味わうことができ、旬の季節(6月〜9月)は特においしい。おすすめは「カー・ロック・コー」(Ca Loc Kho)。白身魚を香草で揚げ焼き、香ばしい味わい。
写真:沢木 慎太郎
地図を見る「トム・サオ・トイ」(Tom xao toi)もおすすめです。これはエビチリソース炒め。ぷりぷりした身が新鮮でおいしく、さっぱり味のソースでいただきます。
写真:沢木 慎太郎
地図を見る最後のご紹介は、「チェー・フエ」(Che Hue)。チェーはフルーツかき氷で、ベトナムの伝統的なスイーツです。マンゴスチンやメロン、マンゴーなどのスイーツに、クラッシュアイスとシロップをかけ、写真のようによくかき混ぜてから食べます。ベトナム各地で味わうことができますが、フエには団子の入ったチェーなどがあり、スイーツにも独自の食文化が見られます。
<ドンバ市場(Cho Dong Ba)の基本情報>
住所:Tran Hung Dao
アクセス:フエ駅からタクシーで約7分
営業時間:5:00〜18:00(店舗により異なる)
ベトナムの最後の王朝「グエン王朝」が築かれたフエ。宮廷料理や気候、民族の融合といったさまざまな風土が独自の食文化がはぐくまれてきました。ハノイとホーチミンの中間に位置するので、ベトナム北部や南部の名料理も味わえるのも魅力。
フエには「グエン朝王宮」や歴代皇帝の帝陵、寺院、歴史博物館など、ベトナム初の世界遺産に登録された史跡が多く、観光の合間にフエの名料理を楽しまれてみてはいかがでしょうか?
なお、フエの観光スポットなどについては別途、記事にまとめていますので、ご興味のある方は関連MEMOに貼り付けたリンクからのぞいてみて下さい。
2018年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/2/16更新)
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