横浜「日本郵船歴史博物館」で海運の歴史をたどる!精巧な模型も

| 神奈川県

| 旅の専門家がお届けする観光情報

横浜「日本郵船歴史博物館」で海運の歴史をたどる!精巧な模型も

横浜「日本郵船歴史博物館」で海運の歴史をたどる!精巧な模型も

更新日:2018/07/14 20:22

橋本 菜摘のプロフィール写真 橋本 菜摘 アートブロガー

海に囲まれた日本の歴史は海上輸送の歴史でもあります。横浜の「日本郵船歴史博物館」は、近代から現代までの、船と海運の歴史を精巧な船体模型と文書などの資料から綴る博物館です。建物はギリシアの神殿のように壮麗で内部には華麗な装飾があります。

ギリシア神殿のような歴史的建造物

ギリシア神殿のような歴史的建造物

写真:橋本 菜摘

地図を見る

横浜にある「日本郵船歴史博物館」は、16本の大きな柱の上にはアカンサスの葉が飾られ、ギリシア神殿ように威厳がある歴史的建造物です。1936年に竣工した日本郵船横浜支店を改装して、2003年にリニューアルオープンしました。

ギリシア神殿のような歴史的建造物

写真:橋本 菜摘

地図を見る

館内では、日本郵船が世界に航路を広げ、物や文化を運んだ明治時代から現在までの海運の歴史をたどることができます。記録資料、設計図を元に忠実に制作した船の模型が展示してあります。

6mの高い天井には漆喰でできた太陽の象徴ともいわれるロゼットという花形のレリーフが並び、大理石の柱の間をアーチがつないでいます。

近代日本の海運と豪華客船

近代日本の海運と豪華客船

写真:橋本 菜摘

地図を見る

受付を入って右に、「常設展」の8つのコーナーがあります。各コーナーのパネルの足元に埋め込まれた円形の羅針盤を踏むとモニター映像が動き、説明の音声が流れます。また、当時の貴重な実物資料やモニターの映像を見たり、聞いたりすることができます。

「2 日本郵船誕生秘話」コーナーには、日本初の外国指定で上海航路に就航した「高砂丸」(全長約100m)の模型があります。高砂丸は1874年に明治政府が英国より購入したものです。当時は船も船員も外国のものだったので、政府指示により、翌75年に三菱商船学校(現、東京海洋大学)が設立されました。

近代日本の海運と豪華客船

写真:橋本 菜摘

地図を見る

「4 豪華客船時代の到来」コーナーでは、「太平洋の女王」と呼ばれた浅間丸(全長約200m)の1936年のディナーを食事、食器、スタンド、椅子までも忠実に再現して展示しています。浅間丸は1927年にサンフランシスコ航路船として竣工し、船内は英国クラシック調の格段に豪華なつくりです。模型や写真を見ながら、華やかな豪華客船の雰囲気を味わってください。

近代日本の海運と豪華客船

写真:橋本 菜摘

地図を見る

船で過ごす期間は長く、ヨーロッパまで約1か月、北アメリカまで約2週間かかりました。船内には娯楽用のゲームやガイドブックも用意されていました。ガラスケースには、船が描かれたオリジナルのトランプや乗船記念の品を展示しています。ケースの下にある引き出しの中も覗いて見ましょう。

戦後の悲劇から安定成長

戦後の悲劇から安定成長

写真:橋本 菜摘

地図を見る

常設展「4 豪華客船時代の到来」コーナーには、「北太平洋の女王」氷川丸の模型が展示されています。模型は全長3m40cm、幅42cm、実物の48分の1の大きさで、煙突には日本郵船のマーク「二引」、白地に赤い2本のラインがついています。氷川丸(全長約160m)は1930年にアメリカのシアトル航路用の貨客船として建造され、内装は優雅なアールデコ様式です。第二次大戦では病院船として活躍しました。
ここから歩いて15分ほどの山下公園には、戦禍を免れた氷川丸が係留され、船内の見学もできます。ぜひ、実物を訪ねてください。

戦後の悲劇から安定成長

写真:橋本 菜摘

地図を見る

「5 戦争と壊滅」には、「太平洋戦争における日本郵船の損失と犠牲」として沈没した船の写真が並んでいます。 
1939年に第二次世界大戦が始まると、貨客船は徴用され航空母艦に改造されたり軍事物資の輸送船となったり、危険な海域を航行することにもなって、1941年からの終戦までの間で185隻もの船が海に消え、日本郵船の犠牲者は5000人を越えました。

左側のパネル中央の写真「殉職戦没社員冥福祈念像」は、日本郵船創立70周年の1955年に建立しました。高さ約1.6mの実物が展示室の入口にあります。同像の作者は北村西望(1884-1987年)、《長崎平和祈念像》で知られる文化勲章を受章した彫刻家です。

戦後の悲劇から安定成長

写真:橋本 菜摘

地図を見る

「8 安定成長への対応」のコーナーには、自動車やLNGなど専門の貨物の模型があり、新分野の開発を紹介しています。

写真の「クリスタル・ハーモニー」は1990年に就航したアメリカの客船で、2006年に日本向けに改装し、「飛鳥U」として就航しました。「飛鳥U」は全長241m、12デッキあり、乗客数872人の豪華客船です。この模型の煙突は青色ですが、飛鳥Uは氷川丸と同じ「二引」、白地に赤い2本のラインの日本郵船マークをつけて世界1周クルーズも行っています。

テーマが楽しみな企画展

テーマが楽しみな企画展

写真:橋本 菜摘

地図を見る

船や海などをテーマに、企画展も行われ、講演会やワークショップが開催されます。
今回は2018年7月16日(月・祝)まで開催されている「ならべて積んで半世紀」を紹介します。

1968年に日本初のフルコンテナ船箱根丸(全長約200m)がカリフォルニア航路に就航してからちょうど半世紀。企画展のコーナーでは「ならべて積んで半世紀〜コンテナ船の歩み〜」が7月16日まで開催されます。箱根丸の模型の周りを囲む青いテープがコンテナの標準サイズを示しています。周りを歩いて大きさを実感してください。長辺約6m、短辺約2.45、高さは2.6mです。

テーマが楽しみな企画展

写真:橋本 菜摘

地図を見る

コンテナ船は甲板にもたくさんのコンテナを整然と積み上げています。写真の1971年就航の鎌倉丸は煙突が2本、船体にもコンテナがきちんと積み込まれているのがわかります。後ろにある1995年竣工の「いよ丸」は朱色のコンテナを積んでいます。

テーマが楽しみな企画展

写真:橋本 菜摘

地図を見る

鎌倉丸、春日丸などの歴代コンテナ船、コンテナターミナルやクレーンの模型やパネルでコンテナ輸送の仕組みを展示しています。

世界共通の規格サイズで作られたコンテナの登場により、たくさんのものを速く運び、トラックや鉄道にコンテナのまま積み換えることもできるので、海上輸送の枠を越えた輸送が求められるようになりました。

次回の企画展「図案家たちの足跡」2018年7月21日(土)〜10月28日(日)
日本郵船は戦前にも広告に力を注いできました。ポスターやカレンダーのデザインに関わった図案家たち・橋口五葉や戸田芳鐵などに焦点を当て、彼らの作品と足跡を紹介します。

ショップでお勧め、船の模型とレトルトカリー

ショップでお勧め、船の模型とレトルトカリー

写真:橋本 菜摘

地図を見る

ミュージアムショップには海や船をテーマにしたオリジナルグッズが多数あり、お土産やプレゼントに最適です。図録、絵はがき、文具、ハンカチ、キーボルダー、船長の服を着たクマのぬいぐるみなど。

特におすすめは船の模型です。展示模型よりも小さいですが、ガラスケースにたくさん並んだところを見るのも楽しいです。
写真は上から、コンテナ船、LNG船(天然ガス・LNGを液体に変えて運ぶ)、タンカーです。このような専用船などの模型がずらりと30種類も並んでいます。

ショップでお勧め、船の模型とレトルトカリー

写真:橋本 菜摘

地図を見る

日本郵船伝統のレトルトカリーは、横濱ブランド「横濱001(ゼロゼロワン)」の審査会で2013年度・2014年度の横浜市長賞を獲得しました。また、氷川丸が重要文化財に選ばれたことを記念した一筆箋やブロックメモなどもあります。

ミュージアムショップと受付の右側にある日本郵船グループの事業を紹介するコーナー9「NYKコーナー」は入館無料で、館内の雰囲気も味わいつつ、日本郵船の最新情報が入手できます。

館内には開架図書もあり船に関する書籍が多数揃っていて、自由に見ることができます。
日本郵船(株)出版の主な書籍は、「日本郵船百年史」「日本郵船百年史資料」「近代日本海運生成史料」、写真集「七つの海で一世紀」。

2018年は明治維新から150年、特別講演会があり、ホームページには日本郵船第三代社長 近藤廉平の人物像を紹介するスペシャルコンテンツも用意されています。

お時間が取れる方には、「館長代理による常設解説」がお勧めです。約60分でていねいに常設展の各コーナーを紹介され、私たちの暮らしに船の輸送が大きく関わっていることを知ることができます。

【明治150周年記念特別講演会(予約先着制)】
8月18日(土) 初代「横浜丸」と台湾
9月29日(土) 近代文化遺産としての船舶の保存と活用

【館長代理による常設展解説(予約制)】
毎月 第1・第3土曜日、第2・第4木曜日 各日共14:00〜15:00

【こどもクイズラリー】
小中学生対象、館内でクイズを解きながら近代日本海運の歴史が学べます。参加者には賞品も。7月14日(土)〜8月31日(金)

日本郵船歴史博物館の基本情報

住所:神奈川県横浜市中区海岸通3-9   
電話:045-211-1923
アクセス:
みなとみらい線「馬車道駅」6番出口から徒歩2分
JR「関内駅」北口から徒歩8分
開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(月曜祝日の場合は開館、翌平日休館)、7月17〜20日
入館料:一般・大学生400円、シニア(65歳以上)・中高生250円、小学生以下無料
※日本郵船氷川丸とのセット券あり

7月16日(月) 海の日:入館者全員が入館無料
9月17日(月) 敬老の日:65歳以上の方は入館無料

2018年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/06/12 訪問

- PR -

条件を指定して検索

トラベルジェイピーで一緒に働きませんか?

- PR -

旅行ナビゲーター(在宅ライター)募集中!
この記事に関するお問い合わせ

- PR -