提供元:zong zong via flickr
https://flic.kr/p/oVMGEo「921大地震」をご存知ですか?1999年9月21日、台湾中部の南投県を震源としたマグニチュード7.6もの大地震が台湾を襲い甚大な被害が出た大地震です。山の地形が変わるほどの巨大な地震は川や雨水を堰き止め溜池となり、豊かな森林はやがて立ち枯れて現在の「忘憂森林(ワンヨウセイリン Wanyou Seilin)」となりました。
忘憂森林のある山の海抜は約2,000m。霧が発生しやすいこの地域ではその幻想的な姿が話題となり人気の観光スポットとなっています。
写真:Mayumi Kawai
地図を見る忘憂森林は台中から南に約84km、台湾本島のほぼ中心に位置し、鬱蒼と森が生い茂る山奥に位置します。そのため、アクセスは決して便利とは言えません。バスを利用する場合、台鉄台中駅から北へ徒歩8分ほどのところにあるバス停「干城駅」から「6871番 杉林渓(シャンリンシー Shanlin xi)行」に乗り込みます。毎日5便(6時45分、8時40分、9時半、12時、16時)で片道約3時間とほぼ半日がかりのショートトリップ。できれば早朝便を狙いましょう。
写真:Mayumi Kawai
地図を見る終点「杉林渓」の1つ前が忘憂森林です。バス停の標識がわかりにくいため、事前に運転手さんに「ワンヨウセイリンに行きたい」と一言伝えておけば安心です。
バスを降りた正面のお茶屋の横から登山道がはじまります。距離は1km弱と大したことないのですが恐ろしいほどの急勾配とガタガタ道で、徒歩の場合は軽く30〜40分かかります。さらに炎天下だと体力的にかなり過酷なため、訪問客の多くはお茶屋が運営するシャトルバス(接駁車)を利用します。片道10分ほどで往復200元と安くはないですがおすすめです。
写真:Mayumi Kawai
地図を見るシャトルバスを降りた先に忘憂森林の入口があります。入場料は無料。標識に従い茶畑の畦道を抜け山道に入り、渡された階段を登ること約10分、割とあっさり忘憂森林に到着します。とはいえ、地面がぬかるんで滑りやすい場所や時折アップダウンもあるため、歩きやすいスニーカーなどをおすすめします。
池の中に長く浸っていたことで黒く立ち枯れてしまった杉木立。その規模はゆっくり歩いても30分〜1時間程度のものですが、風も無くただ静かに佇む姿を映し出した水面や、時に霧が立ち込める様はまさに「憂いを忘れる森」という名にふさわしい幻想的な森です。
写真:Mayumi Kawai
地図を見る忘憂森林のベストシーズンは一般に5〜6月といわれています。冬に入ると降水量がぐっと減るため森林に水が張りにくくなります。またシーズン中でも快晴の暑い日が続くと水が干上がってしまうこともあるので要注意。ただ、水のない姿もこれはこれで違った魅力の姿が見られますよ。
写真:Mayumi Kawai
地図を見る忘憂森林のある杉林渓地域は、台湾高山茶で有名な梨山、阿里山に並ぶお茶の名産地。特に標高が高く寒暖差が激しいこの地域では大量の霧が茶畑に降り注ぎ、お茶栽培にとって最高の条件を有しています。この地で育まれた最高級烏龍茶は多くの茶通に愛されている一品なんですよ。
写真:Mayumi Kawai
地図を見る入口には小さな一福茶屋やカフェ、土産物屋が3軒ほど並んでいます。忘憂森林を楽しんだあとは、爽やかな甘みとフルーティさで評判の杉林渓高山茶と田楽などで一服されてみてはいかがでしょうか。
<忘憂森林霧中珈琲屋・忘憂森林小舗・忘憂茶舗の基本情報>
住所:南投県鹿谷郷内湖村興産路22号
営業時間:10時〜16時半(食事のラストオーダーは15時半)
写真:Mayumi Kawai
地図を見る忘憂森林から台中に戻る道中、南投県で話題のB級スポット「渓頭(Xitou シートウ)妖怪村」があります。この地に住んでいた台湾人・松林勝一氏が、日本統治時代、彼の雇い主であり戦後も親交のあった日本人・久保田氏の没後、彼の出身・鳥取県が「ゲゲゲの鬼太郎」の作者・水木しげる氏と同郷であったことから妖怪村を興したと言われています。何だか強引なこじつけですが、それでも日本ゆかりのものがあるのは嬉しいですね。
写真:Mayumi Kawai
地図を見るお土産物から雑貨店までオリジナリティあふれるユニークな商品が並び、飲食レストラン、宿泊施設、果てはストリートミュージシャンまでとても賑やかな一大テーマパークとなっています。パーク内随所に潜む妖怪たちは、鬼太郎ワールドからジブリワールド、妖怪ウォッチ由来も感じられ、それらを見つけ出すのも楽しみの一つです。
写真:Mayumi Kawai
地図を見る妖怪村ゆるキャラたちと記念撮影もできますよ!(左はかつてウンピョウだった「バド」くんと右は「モンスターポスト」くん)
<妖怪村の基本情報>
住所:南投県鹿谷郷内湖村興産路2-3号
電話:+886-49-2612121(妖怪村主題飯店直通)
営業時間:10時〜20時
台湾といえば、夜市グルメにショッピング、お土産物にマッサージなど定番スタイルの旅行が多いですが、実は日本と同様、3,000m級の高山をいくつも有する自然豊かな温泉天国の島国台湾。たまには台湾の秘境に足を運んで、自然を満喫する旅もいかがでしょうか。
2018年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/10/5更新)
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