写真:しもちん
地図を見る駅弁「かれい川」が購入出来るのは鹿児島県のJR肥薩線嘉例川駅。この駅は明治36年(西暦1903年)1月15日の開業で、開業当時の木造駅舎が現在も使われているという歴史ある駅です。
ローカル線の無人駅なので不便な山奥にあると思われがちですが、実はこの駅、鹿児島空港の最寄り駅でもあります。空港ターミナルの入口からわずか3〜4キロの距離。駅と空港を結ぶバスも1日数本のみですが運行しています。
レンタカーなど車利用の方々も立ち寄れるよう、駅そばの丘の上には大きな駐車場が整備されていることもあり、列車が到着していない時間帯でも駅を訪れる観光客で賑わっています。
写真:しもちん
地図を見る駅舎内は趣きのある雰囲気。こんなに古めかしい駅ですが、この駅には鹿児島中央駅と吉松駅の間を1日2往復する観光特急「はやとの風」が停車します(駅観光のため5分程度停車)。この列車の乗客は車内で「かれい川弁当」を購入することが出来ますが、基本的に予約制になっています。いくつか余分に積み込んでいる場合もありますが、その場合は購入できるかどうかは運まかせになってしまいます。
「はやとの風」に乗って確実に「かれい川弁当」を購入希望の場合は、事前にJR九州の窓口で駅弁引換券を購入しておく必要があります。2日前迄の要予約。月曜日と年末年始(12/30〜1/3)は駅弁販売がお休みのためご注意を。
JR九州のエリア以外に住んでいる場合は、JR九州旅行・旅の予約支店へ電話予約をして、事前に引換券を自宅へ送付してもらう方法もありますが、送料(関東の場合で1000円程度)もかかってしまうので、乗車2日前迄に九州入りしている場合はJR九州の窓口で購入を、土日祝日に乗車予定の場合は時間に余裕を持った行程で計画をして、嘉例川駅での現地販売にかけるのが良いかと思います。
写真:しもちん
地図を見る土日祝日の限定ですが、この待合室の中で午前10時30分頃から森の弁当やまだ屋さんによる駅弁の販売が行われています。売り切れ次第終了になりますが、余程の事がない限りお昼ぐらいまでなら問題なく購入できるでしょう。
新旧ふたつの「かれい川」弁当と、駅弁の中にも入っている「ガネ」と呼ばれる天ぷらも単品販売されています。さつま芋と人参、ニラ、生姜が入った鹿児島の代表的な郷土料理で、揚げ上がった形が蟹(鹿児島ではガネと呼ばれている)に似ている所から「ガネ」という名前が付いたとのこと。これが何と一つ50円!駅弁一つだと物足りないという方はこちらも一緒に購入しておきましょう。
写真:しもちん
地図を見るこちらは定番の「百年の旅物語 かれい川」弁当。九州駅弁グランプリ第4回から第6回まで3連続でグランプリを受賞した商品です。
「ガネ」をメインに、地元・霧島市の棚田で取れた「ひのひかり」を使用した椎茸と竹の子の炊き込み御飯、同じく椎茸と竹の子を混ぜたコロッケ、茄子と南瓜の味噌田楽、千切り大根と蒟蒻の煮物、「スセ」と呼ばれる大根と人参の酢の物。
お野菜たっぷりでボリューミーな内容ながら、ひとつひとつが素朴で柔らかな味わいで、手作り感が溢れています。
写真:しもちん
地図を見るそしてこちらが土日祝日限定で販売されている新作「花の待つ駅 かれい川」。今年の九州駅弁グランプリでは、こちらの商品が本選出場・ファイナリストに残っています。
ご飯は地元の黒米と粟を炊き込み新生姜の佃煮を添えたもの。手前の白と紅のコントラストが美しいのは里芋と梅の果肉を使用した郷土料理・里の味。その後ろが地魚のすり身のつけあげ、甘い卵焼き、椎茸と一緒になっているのは鳥と野菜の煮付け、酢ごぼうにガネ、そして葉っぱにくるまれているのがデザートの「けせん団子」。けせんと言うシナモンの香りがする葉でさつま芋と紫芋の団子をはさみ、蒸したものです。
「百年の旅物語」が素朴な味わいなのに比べ、こちらは素朴さはそのままで、更にひと手間ふた手間を掛けた印象。
食べる前はヘルシーさを売りにしているので物足りないかなと思いきや、食べ終える頃には大満足な駅弁です。
人気駅弁の「かれい川」。入手方法は少し複雑ですが、鹿児島旅行の際には是非ともお試しいただきたい一品です。
気になる駅弁グランプリの結果は3月中に発表になるとのこと。グランプリになってもならなくても、鹿児島まで訪れて食べたくなる駅弁であることは間違いなしです。
この記事を書いたナビゲーター
しもちん
神奈川県三浦市出身、現在は湘南・茅ヶ崎で暮らしています。鉄道好きな友人の影響で乗り鉄となり、さらには携帯電話の位置移動ゲーム「コロプラ」にはまったこともあり全国を旅していました。今後は、愛犬のコーギー…
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