抽選不要のザ・ウェーブ!?新鋭の奇景・アリゾナ「ホワイト・ポケット」

抽選不要のザ・ウェーブ!?新鋭の奇景・アリゾナ「ホワイト・ポケット」

更新日:2018/08/07 11:59

ジュマペル ヤマモトのプロフィール写真 ジュマペル ヤマモト
アリゾナ州の乾燥地帯にあるバーミリオンクリフ国定史跡は、奇岩の宝庫。特に朱色の砂岩の層が波のようにうねる「ザ・ウェーブ」と呼ばれる一帯は、近年日本でも注目度が急上昇中です。しかし訪れるのは容易ではありません。訪問者数が一日たったの20人に制限されているうえ、毎日抽選で決められるという観光客泣かせな対応。でも諦めるのはまだ早い!同園内には似たような地形を楽しめる穴場ホワイト・ポケットがあるのだ!

遥かなるホワイト・ポケットへの道

遥かなるホワイト・ポケットへの道

写真:ジュマペル ヤマモト

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バーミリオンクリフ国定史跡のホワイト・ポケットは、ユタ州との州境に近いアリゾナ州北部にあります。レンタカーでもアクセスは可能ですが、
・所々深い砂地を走るため一般車では不可能
・園内には常駐の管理人はおらず、通りかかる車も極めて少ない
・携帯電話の圏外
などの理由により不慣れな個人訪問は慎むべきです。ゲートシティとなる、ユタ州のカナブ(Kanab)またはペイジ(Page)から、$200前後で催行されている一日ツアーへの参加をお薦めします。

遥かなるホワイト・ポケットへの道

写真:ジュマペル ヤマモト

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Kanabからのツアーに参加する場合、州道89Aを南東に向けて走ります。ジェイコブ・レイクで休憩ののち、いよいよ4WD車はその本領を発揮すべくオフロードに分け入ります。

カラカラの乾燥地帯に丈の低い潅木がぽんぽんと生え、所々に背の低いサボテンが目の覚めるようなピンク色の花を咲かせている道中。基本的に平坦ですが、所々深い砂にタイヤをとられて、エンジンが唸りをあげます。わざわざ訪れる価値のある風景があるとは思えない凡庸な砂漠を1時間強走ると、突然前方に白い岩山が現れます。

ホワイト・ポケットの奇景 その1

車を降りても管理事務所の一つ、いえトイレさえありません。自然公園の管理に厳しいアメリカにも関わらず、未開の観光地だからか、トレッキングルートなども定められておらず、岩場の上を自由に歩き放題です。

ホワイト・ポケットの奇景 その1

写真:ジュマペル ヤマモト

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ホワイト・ポケットの奇景 その1

写真:ジュマペル ヤマモト

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ホワイト・ポケットの奇景 その1

写真:ジュマペル ヤマモト

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ホワイト・ポケットの奇景 その2

ホワイト・ポケットの奇景 その2

写真:ジュマペル ヤマモト

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「ザ・ウェーブ」ほどではないにしろ、朱色の砂岩からなるミルフィーユのように細かい何重もの地層や、見事な波模様がむき出しに現れ、その美しさに興奮が抑えられません。

そしてホワイト・ポケットがお得なのは、波模様だけではないところです。真っ白な石灰岩が、時に40℃を超える酷暑と冬には雪さえ降るという寒暖差により、膨張・収縮を繰り返して、驚くほど規則的な亀甲模様を刻んでいるのです。

これら白・ピンク・朱色の岩肌が、少し場所と角度を変えるだけで様々な表情を見せてくれます。ところによっては、ベーコンやメロンパンのように見えたりして、自分のお気に入りの景色を探しているとあっという間に時間が経ちます。

ホワイト・ポケットの奇景 その2

写真:ジュマペル ヤマモト

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「ホワイト・ポケット」のまとめ

この辺り一帯は、実はグランド・キャニオンの北崖「ノース・リム」に相当します。圧倒的多数の観光客が訪れるサウス・リムに対して人が少なく、ゆっくりとグランド・キャニオンを堪能できます。また、ページはアンテロープ・キャニオンやホースシュー・ベンドのゲートタウンにもなっています。ぜひ併せてお楽しみください。

またホワイト・ポケットにも一定の入場者制限はありますので、ツアー会社への申し込みは早い方が良いでしょう。

2018年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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