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地図を見る美しい竹のトンネルを貫く道。実に京都らしい風情を感じるこの光景、「あぁ、有名な嵯峨野の竹林でしょ?」などと思われる方も少なくないでしょう。実は違います。
嵯峨野の竹林は確かに素晴らしい景観を誇りますが、それゆえに連日多くの観光客が押し寄せ、人の映り込みがない写真を撮るのは至難の技。美しい竹林で心行くまで撮影をしてみたい、じっくりと景観を楽しみたいという方にオススメしたいのが、向日市にある「竹の径(たけのみち)」なのです。
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地図を見る京都産の筍(竹の子)といえば市場で高値が付く名産物のひとつ。中でも西山と呼ばれる向日市や長岡京市のエリアは京都でも良質な筍の産地として知られています。向日市北西部と京都市西京区の境に位置する西ノ丘丘陵(向日丘陵)の竹林もまた、筍の産地のひとつ。
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地図を見る竹林といえば住宅街からは離れたエリアにあり、普段の人通りが少ないケースも珍しくありません。そのため、不法投棄などの的にされることもしばしば。そんな環境整備と竹林の景観保全、さらには観光資源化を狙い、平成12年度から整備されてきたのが「竹の径(たけのみち)」なのです。
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地図を見る全長約1.8kmにも及ぶ「竹の径」沿いには印象的な竹垣が続きます。この竹垣は8種類存在しており、竹林の表情を豊かに演出。竹の枝を束ねた「竹穂垣」からはじまり、竹の径沿いにある「寺戸大塚古墳」の付近には「古墳垣」が現れます。前方後円墳である「寺戸大塚古墳」の丸みを帯びたイメージを表現すべく、「古墳垣」は高度な竹加工技術を駆使して細部に至るまで職人技を用いて作成。その美しい「古墳垣」周辺には古い小屋もあり、一番のフォトスポットとされています。
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地図を見る「寺戸垣」は向日市の地名寺戸町に由来しています。格子の間から見える竹林が違った趣に見えるように、結び目の位置や格子の間隔に職人の技が生かされたもの。他にも「物集女(もずめ)垣」「来迎寺垣」「深田垣」「海道垣」など、地元の地名にちなんだ竹垣や、十二単衣の襟元をイメージしたという「かぐや垣」などで竹の径が構成されています。
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地図を見るこれらの竹垣は、地元で竹産業に携わる業者で構成された向日市竹産業振興協議会が、向日市特産の孟宗竹を用いて整備したもの。まさに地産地消の景観づくりがされているのです。
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地図を見る観光客は少なく、日中はほとんど人影のない「竹の径」は本当に静か。風が吹けばザワザワと笹の音が響くほど、自然の音と向き合える癒しの空間。ここで過ごす時間はまさに「竹林浴」といった言葉がピッタリなのです。
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地図を見るそんな素晴らしい景観は徐々に認められつつあり、国土交通省の「手づくり郷土賞」を受賞しただけでなく、日本ウォーキング協会「美しい日本の歩きたくなるみち500選」や「全国遊歩百選」等に認定。さらには「京都府景観資産」「京都府文化的景観」にも選定されていて、年々注目度が上がりつつあります。
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地図を見るしかしながらまだその存在はマイナーであり、逆に今ならその景観を独り占めすることも可能!ぜひ足を運んでその美しい竹林の織り成す情景を堪能して欲しいところです。また、竹の径沿いにある竹林は全て筍畑です。写真を撮りたいがために竹林へ入るような行為や、竹を傷つけるような行為は慎みましょう。
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地図を見るまた「竹の径」のコースに隣接している「京都市洛西竹林公園」にも注目。竹に関する資料館と珍しい竹や笹を主体とした回遊式庭園は見応えあり。庭園内にもフォトジェニックなポイントがありますのでくまなく巡って探してみてください!
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地図を見る竹の径の散策ついでに立ち寄れる位置関係にありますので、時間が許すならばぜひ足を運んでみて下さい。
<京都市洛西竹林公園の基本情報>
住所:京都府京都市西京区大枝北福西町2-300-2
電話番号:075-331-3821
開園時間:9:00〜17:00
休園日:水曜日 年末年始(12月29日〜1月3日)
入園料:無料
住所:京都府向日市寺戸町芝山〜物集女町長野、中海道地内
電話番号:075-963-6504(向日市観光協会)
アクセス(竹の径北側):JR京都線「桂川」または阪急京都線「洛西口」下車バスに乗り換え「向日回生病院前」下車徒歩10分
アクセス(竹の径南側):JR京都線「向日町」または阪急京都線「東向日」下車バスに乗り換え「東山」下車徒歩10分
2018年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/12/3更新)
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