写真:Kaycom D
地図を見る「切通し(きりどおし)」とは山を切り開いて作った道のことで、今回ご紹介する「朝夷奈切通」は「鎌倉七切通し」のうちのひとつ。
鎌倉時代に建設され、港のあった六浦(現在の横浜市金沢区)と鎌倉とを結ぶ重要な交易路でした。昭和44年6月5日には「朝夷奈切通」として国指定の史跡になっています。
現在ではハイキングコースとして整備され、当時の街道の面影を感じながら歩くことができます。
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地図を見る朝夷奈切通へは、鎌倉駅から出ている京急バスの「金沢八景駅」行きに乗り、「十二所神社」か「朝比奈」のバス停で下車するのが便利。一方を出発点にした場合、もう一方が終着点になります。
どちらからスタートしても問題ありませんが、「十二所神社」からスタートした方が、途中の見どころのひとつ「大切通し」に掘られた磨崖仏を見逃さずにすむでしょう。「朝比奈」側から歩いてくると完全に死角になるので、場所を知らないとそのまま通り過ぎてしまう可能性があります。
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地図を見る「十二所神社」のバス停から住宅街を抜け、木立が生い茂る山道に入って行きます。
左側に清流を見ながら歩いていくと「太刀洗水」の先に「朝夷奈切通」と書かれた看板があるのでそこを左へ。まっすぐ進むと梅の名所「十二所果樹園」があります。
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地図を見るハイキングコースへ入るとすぐに「三郎の滝」が右手に流れ落ち、そこから緩やかな上り坂が続いています。道には川の水が滴っているので滑らないように気をつけましょう。
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地図を見る途中には古びたお地蔵さんなども立ち、昔ここでお参りしながら行き交っていた人々の姿が目に浮かびます。
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地図を見るちょっと急な坂を登りきると、峠の少し手前にひときわ大きな岩壁「大切通し」が現れます。こちらに覆い被さってくるような絶壁は本当に圧巻で、当時切通しの作業にあたった人々の苦労が伺えます。
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地図を見るそしてその壁の端っこに、旅人を見守るかのような形で磨崖仏(まがいぶつ)が彫られています。反対側から来ると振り返らないと見えない場所にあるので、峠を越えたら左側に注意して通っていきましょう。
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地図を見る「大切通し」から峠を過ぎるとあとは下りでゴールまで行けますが、途中に「熊野神社」へ続く脇道があるので立ち寄ってみましょう。
熊野神社は、源頼朝が鬼門にあたるこの場所に、守護神として熊野三社大明神を勧請したことがはじまりとされています。
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地図を見る脇道の入口に立っている看板から5分程歩くと、木洩れ日が差し込む木立の隙間から鳥居と社殿が見えてきます。その姿はなんとも神々しく神秘的。こんな山奥にこんな立派な社殿があることにきっと驚くことでしょう。
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地図を見る鳥居をくぐり階段を上ると拝殿があり、さらに階段を上ったところに本殿が建っています。辺りはどこまでも静寂に包まれ非日常的な空気を感じられるはず。
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地図を見る「熊野神社」でお参りしたあとは、案内板のところまで同じ道を戻り、さらに山道を下って行きます。すると「大切通し」に次ぐ規模の「小切通し」に出ます。こちらは道幅が狭く両側に切り立つ壁が迫っていて、秘境感のある景観がとても美しい。
ここは、どちらの地点からスタートしても、両サイドからの風景を見てほしい場所です。ぜひ壁の間を通り抜けた後振り返って見てください。
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地図を見るここを過ぎるとゴールはもうすぐ。
ハイキングコースの出入口にあるお地蔵さんと案内板を過ぎると、2〜3分でバスが通る金沢街道に出ます。そこを左に行くと「朝比奈」バス停があり、右に行って道路を渡ると金沢八景方面へ行くバス停があります。
鎌倉にはハイキングコースがいくつもありますが、朝夷奈切通はその中でも秘境感を感じられるコースです。
※他のコースガイドは関連MEMOに記載の『「葛原岡・大仏ハイキングコース」を歩く!山から海へ有名スポットを1日かけてのんびり回ろう』をご覧ください。
ハイキングコースとして整備されていますが、山道なのでしっかりとした靴で歩くのがおすすめ。1時間ほどのコースの途中には売店などはないので、水やおやつはあらかじめ用意しておきましょう。
鎌倉駅からここまでの間には、たくさんのお寺があるので、それらの見どころと併せて訪れることも可能です。
※朝夷奈切通へのアクセス:「京急バス」で「十二所神社」もしくは「朝比奈」下車
2018年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2023/12/10更新)
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