青い水が輝く静かな石切場。静岡県・松崎の室岩洞

青い水が輝く静かな石切場。静岡県・松崎の室岩洞

更新日:2018/07/10 13:10

やまざき にんふぇあのプロフィール写真 やまざき にんふぇあ 一人旅ブロガー
なまこ壁の建物が点在する西伊豆の小さな港町、松崎。決して広くはなく目立つ観光名所があるわけでもありませんが、静かで懐かしさのただよう町並みが常に一定の人気を集めています。

そんな松崎の南西には小ぶりな洞窟があります。ここは江戸時代からの石切場で、自由に入って見学することができます。今回は、静かな港町の外れにある小さな石切場、室岩洞を案内します。

室岩洞へのアクセス

室岩洞へのアクセス

写真:やまざき にんふぇあ

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前述の通り室岩洞は松崎の南西の町外れにあります。松崎の中心からは徒歩で30分近くかかる上、室岩洞周辺は上り坂のため、自家用車かバス(1時間に1本程度)でのアクセスをお勧めします。

室岩洞へのアクセス

写真:やまざき にんふぇあ

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バスの場合は6分ほどで到着します。自家用車の場合は室岩洞へくだる階段手前の左手に広いスペースがあるのでそこでとめましょう。

室岩洞は車道には面しておらず、探索するには階段を3分ほどおりて進んでいく必要があります。

室岩洞へのアクセス

写真:やまざき にんふぇあ

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室岩洞の入り口。室岩洞へは自由に立ち入れますが、照明が無人管理されており、8:30〜17:00の間以外は消えて何も見えなくなります。消灯時間になる前に出るように注意しましょう。

掘り跡が残る岩肌

掘り跡が残る岩肌

写真:やまざき にんふぇあ

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伊豆半島には古代から噴出し続けた海底火山の噴出物が堆積しています。室岩洞では、石垣などに利用するために、大地の隆起や浸食で姿を現した海底火山の噴出物を切り出していました。このような石切場は伊豆各地にあり、室岩洞は江戸時代から1954年まで稼働していました。

当時の姿を残す石切場は少なくなっており、歴史的にも価値の高い場所といえます。岩肌には今でも掘った跡が線になって残っています。

静かな石切場

静かな石切場

写真:やまざき にんふぇあ

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石切場といえば、栃木県の大谷石地下採掘場跡が有名です。ですが大谷石地下採掘場跡はその知名度ゆえにいつも多くの人でにぎわっています。また、カラフルな照明や展示物などによりよくも悪くも「観光スポット」となっています。それに対して室岩洞はいつも静まり返っており、最低限の照明と働く当時の人を象った人形以外は何もありません。

静かな石切場

写真:やまざき にんふぇあ

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稼働当時からほとんど変化のない洞内を、静寂に包まれながら自由に探索できるのが室岩洞の大きな魅力です。ただ、場所によっては光源が足りず足元が見えないこともあるので、携帯や懐中電灯など光るものを用意しておいた方が安全でしょう。やや入り組んでいますが、せまいため迷うことはないはずです。

青色に輝く水たまり

青色に輝く水たまり

写真:やまざき にんふぇあ

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静かな洞内には、水のしたたる音だけが反響しています。したたった水は洞内の一部にたまっています。

水は透明度が高いため、光で照らすと青くかがやきます。あまりに幻想的な光景のため、ただの石切場の水たまりにも関わらずお金が投げ入れられていますが、水がよごれてしまうためやめておいた方がいいでしょう。

石切場を抜けた先は

石切場を抜けた先は

写真:やまざき にんふぇあ

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石切場を抜けると一気に視界が広がり、眼下には青い海が見えます。室岩洞が稼働していた当時、周辺には道路がなかったため、切り出した石はここからおろして船に積んでいました。

なお、ここは行きどまりのため帰る時はもう一度室岩洞を抜けていきましょう。左の壁に手をふれながら歩けばほぼ最短ルートで帰れます。

室岩洞の基本情報

住所:静岡県賀茂郡松崎町
アクセス:松崎バスターミナルからバスで6分の室岩洞下車、徒歩3分
電話番号:0558-42-3964(松崎町企画観光課)
見学可能時間:8:30〜17:00(時間外は消灯)

2018年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/05/01 訪問

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