横浜港のシンボル「氷川丸」で船旅気分を味わい、ベイブリッジを臨む

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横浜港のシンボル「氷川丸」で船旅気分を味わい、ベイブリッジを臨む

横浜港のシンボル「氷川丸」で船旅気分を味わい、ベイブリッジを臨む

更新日:2018/07/20 15:49

橋本 菜摘のプロフィール写真 橋本 菜摘 アートブロガー

横浜港には「北太平洋の女王」と呼ばれる豪華貨客船「氷川丸」が浮かんでいます。氷川丸は2018年に88歳の米寿を迎えました。乗船して船内を是非ご覧ください。アールデコ様式の豪華な公室で船旅気分を満喫し、甲板からみなとみらいを眺め、氷川丸の歴史を知ることができます。

山下公園には氷川丸とマリンタワー

山下公園には氷川丸とマリンタワー

写真:橋本 菜摘

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横浜港のシンボル「氷川丸」は全長163m、幅20mの大型船です。1930(昭和5)年北アメリカと日本を結ぶシアトル航路に就航し、北アメリカ大陸横断鉄道敷設によりシアトルの繁栄にも寄与しました。引退した翌年1961年から横浜港に係留されて一般公開されています。修学旅行生の宿泊や結婚式も行われ多くの人の思い出をつくりました。2006年に大規模な改修が行われ、2008年に「日本郵船氷川丸」としてリニューアルオープンしました。

山下公園には氷川丸とマリンタワー

写真:橋本 菜摘

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氷川丸が係留されている山下公園は氷川丸が就航した同じ1930年に開園、関東大震災の復興事業として瓦礫などを埋立て良質な土で覆ってできました。バラの名所でもあり、童謡に因んだ「赤い靴はいてた女の子像」、「かもめの水兵さんの歌碑」などの記念碑もあります。

山下公園には氷川丸とマリンタワー

写真:橋本 菜摘

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正面から見た姿はマークやグッズのデザインに使われています。正面から見ると、船体が鎖でつながれ、海に浮いている様子がわかります。船の入口と桟橋をつなぐタラップは潮の満ち引きで角度が変わります。

アールデコの船内で船客気分に

アールデコの船内で船客気分に

写真:橋本 菜摘

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桟橋を渡って波に揺れるタラップを通ると乗船です。エントランスロビーでは30分ほどの映像で氷川丸の歴史を知ることができます。ロビーを抜ける通路では、人のざわめき、鳥の声、汽笛が流れ、出港気分が味わえます。案内板を見ながら、見所を見逃さないように周りましょう。

内装はフランス人工芸家のマルク・シモン(1883〜1964)によるアールデコ様式で、一等食堂、一等社交室など船内各所で優雅なデザインを見ることができます。

写真の一等社交室では、天井やライト、柱の装飾、壁の一面を占める大きな絵画が見所です。航海時には椅子や絨毯を片づけてダンスパーティーが開かれたこともありました。ソファに深く座り、往時に思いを馳せて、クラシック音楽をお聴きください。

アールデコの船内で船客気分に

写真:橋本 菜摘

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写真の一等食堂内の豪華な食卓は、1937年10月4日の秩父宮両殿下のための特別ディナーを再現したものです。近くにメニューも展示してあるので、ご覧ください。スッポンや松茸などを食材にオードブルからデザートまでが並びます。特徴は日本料理、この日はシジミ汁と柳川鍋でした。

アールデコの船内で船客気分に

写真:橋本 菜摘

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一等船客専用の遊戯室です。ディナーの時にここに子どもを預け、親がゆっくり食事を楽しむこともできました。遊んでいる日本の子どもの絵は当時のままです。ここもマルク・シモンの設計です。

安全を支える機関と神棚

安全を支える機関と神棚

写真:橋本 菜摘

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デッキから外の階段を上がると操舵室、ここでは24時間体制で船の安全を守りました。舵の後ろに神棚があり、氷川丸の名は埼玉県の「氷川神社」から授かりました。中央階段の手すりには氷川神社の神紋「八雲」のデザインが用いられています。

安全を支える機関と神棚

写真:橋本 菜摘

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操舵室で舵を握って動かすこともできます。船乗りになった気分で正面を見ると東京電力横浜発電所の2本の煙突、右にはベイブリッジが見え、その先は太平洋につながっています。

安全を支える機関と神棚

写真:橋本 菜摘

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デッキの下では機関室を見ることができます。8つの気筒で構成されるディーゼルエンジンが左右に1基ずつあり、プロペラを回して船を動かしました。ここは1930年の竣工当時のままの貴重な産業遺産です。

歴史を語る展示物

歴史を語る展示物

写真:橋本 菜摘

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一等読書室では特別パネル展「病院船時代の氷川丸」が2018年12月2日まで開かれています。
氷川丸は1941年に海軍に徴用され、特設病院船に改装されました。当時、病院船に乗っていた海軍兵のご遺族からアルバムが寄贈され、貴重な写真を公開することになりました。煙突と甲板に十字マークが付くなど、病院船だった頃の外観や設備、乗組員の様子などをぜひ足を止めてご覧ください。

氷川丸は特設病院船として終戦までの約3年半、南洋諸島方面などから3万人に上る戦傷病兵を看護・収容・輸送しました。また、3度触雷しながらも無事に帰還して、終戦後も1年半をかけて邦人約3万人を運び多くの命を救いました。

歴史を語る展示物

写真:橋本 菜摘

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展示室の「シアトル航路の旅」では、実物資料や写真などで旅の様子を展示しています。喜劇王チャールズ・チャップリンが天ぷらが好きだったエピソードや、乗船した柔道の父嘉納治五郎など、著名人の写真が展示されています。豪華な食事と行き届いたサービスが大変好評でした。

歴史を語る展示物

写真:橋本 菜摘

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取材では、特別に船長からお話を伺いながら船内をまわり、氷川丸の歴史と氷川丸への熱い想いを感じました。ガイドマップをたよりに回るのとはひと味違う「船内ガイドツアー」(毎月、第2・4土曜日開催)への参加もお勧めします。

ノスタルジックな夕暮れ

ノスタルジックな夕暮れ

写真:橋本 菜摘

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夕暮れ時、氷川丸の背景にはランドマークタワーなど「みなとみらい21地区」のシルエットが浮かび上がります。ランドマークタワーの下には、氷川丸を建造した横浜船渠があります。
こんな時に汽笛が聞こえたらロマンチックですね。1996年、「残したい日本の音風景100選」に、氷川丸をはじめとする「横浜港新年を迎える船の汽笛」に選ばれたのも頷けます。これは、環境庁(当時)が全国各地で地域のシンボルとして将来に残したいと願う音の聞こえる環境(音風景)を公募して選定したものです。

氷川丸は戦前の日本で建造され、今に残る唯一の貨客船で、2016年には重要文化財に指定され、2018年に「第2回 ふね遺産認定」を受けました。ふね遺産は、歴史的・学術的・技術的に価値のある船舟類およびその関連設備を日本海洋船舶工学会が認定するものです。

ノスタルジックな夕暮れ

写真:橋本 菜摘

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夜の帳が降りるころには、桟橋と氷川丸がライトアップされます。
船内ではどこでも写真撮影ができ、SNSへの発信もできます。今日の思い出を写真にして広げてください。また歩いて15分ほどのところに「日本郵船歴史博物館」があり、設計図に基づいた氷川丸の精巧な模型や船と海の歴史的資料を展示しています。

●イベント多数開催
特別パネル展「病院船時代の氷川丸」6月5日(火)〜12月2日(日)
氷川丸こどもクイズラリー 7月14日(土)〜8月31日(金)
氷川丸オリジナルうちわプレゼント 8月10日(金)〜15日(水)各日先着1,000名様(各日なくなり次第終了)
Cheerleading Show on 氷川丸 8月4日(土)11:00〜11:30、13:30〜14:00
氷川丸船内ガイドツアー 毎月第2・第4土曜日11:00〜12:00、14:00〜15:00(2回)各回先着10名(予約不要)
オープンデッキ開放 土曜日、日曜日、祝日10:00〜16:00(8月10日(金)〜15日(水)は、10:00〜17:00)

日本郵船氷川丸の基本情報

住所:神奈川県横浜市中区山下町地先 
電話番号:045-641-4362
アクセス:みなとみらい線「元町・中華街駅」4番出口から徒歩3分、JR根岸線「石川町駅」または「関内駅」から徒歩15分
開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)、8月10日(金)〜15日(水)は、10:00〜18:00(入館は17:30まで) 
休館日:月曜日(月曜祝日の場合は開館、翌平日休館)、8月13日(月)は開館、9月4日(火)は休館
入館料:一般・大学生300円、シニア(65歳以上)200円、小中高生100円  
日本郵船歴史博物館など他施設とのセット券、優待割引あり

9月17日(月) 敬老の日:65歳以上の方は入館無料

2018年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/06/12 訪問

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