写真:もんT
地図を見る山田線は、岩手県盛岡市から三陸の宮古市へと向かうJRのローカル線。本来は、宮古市からさらに三陸の海沿いを南下し、山田町、大槌町を経て、釜石へと通じる路線でした。海沿いの区間は、東日本大震災の影響で現在復旧工事中…。盛岡から宮古までの102.1kmの区間でのみ営業運転をしています。
北上山地を越えるこの区間は、山深い秘境路線…。東北地方の鉄道路線で最も標高の高い地点を通過します。盛岡から宮古まで、快速「リアス」号なら約2時間の旅です。全区間を通しての運行は1日4往復なので、事前に時刻表などで列車の時刻を確認して出かけましょう。
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地図を見る盛岡と宮古の間は通常1日4往復ですが、観光シーズン中の土・休日や、夏休み・冬休みには、臨時の快速列車が1往復増発されます。この臨時列車、リゾート列車の車両が充当されることが多いので、超おススメです!写真は盛岡駅で出発を待つ臨時快速「ふるさと宮古」号。車両は普段は走らないリゾート列車Kenjiです。快速列車としての運行なので、青春18きっぷでも乗れます!(指定席に乗車の場合は、別途指定席券が必要です)
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地図を見るリゾート列車Kenjiの車内はこんな感じ。最前部や最後部は乗務員室との仕切りがなく、前面展望が楽しめます。なおKenjiは2018年秋に引退…、そのあとは「リゾートあすなろ」などのリゾート列車が充当される予定です。臨時列車の運転日や車両は、JR東日本盛岡支社が発表する「臨時列車のお知らせ」をチェックしましょう。
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地図を見る列車は盛岡駅をいったん北方に向かって出発し、標高をかせぎながら西の区界(くざかい)峠へと登っていきます。区界駅までの間は、幹線道路からも離れた山深い超秘境地帯。どこまでも山の中、そして駅もありません。区界駅の手前には、かつて大志田駅、浅岸駅という二つの超秘境駅が存在していましたが、2016年3月に廃駅に…。今は約26kmにわたって駅がない秘境地帯となっています。(写真はかつての大志田駅です)
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地図を見る峠を登りきったところで、区界駅に到着。ここは標高744mで、東北の鉄道路線で最も標高の高い駅です。盛岡駅からは40分ほど走る間に、およそ610mも登ってきたことに…。列車の行き違いの関係で、小停車する場合は、ちょっとホームに降り立ってみましょう!
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地図を見る区界駅を過ぎると、国道106号線や閉伊(へい)川に沿うように、列車は三陸海岸へと下っていきます。トンネルや鉄橋の連続で変化に富んだ車窓を最後まで満喫できます。
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地図を見る盛岡から北上山地を越えて、およそ100km…。終点の宮古駅に到着です。宮古駅は東北駅100選にも選ばれた素敵な駅舎。街の拠点ともなっていて、各方面へのバスターミナルにもなっています。また、三陸鉄道北リアス線もここから久慈へと延びています。三陸鉄道の駅舎は別になっていて、JRの駅舎を出て左に進みます。ただ、写真からわかるように、ホームはつながっているので、乗り継ぎの時間がわずかな時は、1番線のホームを伝っての乗り換えが可能です。
また宮古からは2018年6月より、北海道の室蘭とを結ぶ新たな定期航路が開設。宮古は、北海道へと渡る新たな玄関口ともなりました。フェリーターミナルへは、駅から徒歩40分ほどですが、フェリーの時刻に合わせてバスも運行されています。シルバーフェリーのウェブページで確認しておきましょう。宮古から、いろいろな形の新たな旅が始められますね。
東北地方でもっとも山深い秘境地帯を走る山田線。全区間を走る列車は、1日わずか4往復の秘境路線ですが、東北新幹線との接続も良く、とても便利。そしてローカル線の旅を満喫できます。特に、臨時で走るリゾート列車ならば、車窓に展開する風景はいっそうワイドに!三陸へと向かう旅路は、とても印象深いものになるでしょう。三陸海岸を旅するときは、ぜひ東北一の山岳路線、山田線の旅も楽しんできてください!
この記事を書いたナビゲーター
もんT
鉄道に乗り、美しい風景を撮り、名所旧跡あるいはおいしいものを尋ね歩く旅をご案内します。特に鉄道+徒歩のスタイルにこだわって、だれもが楽しめる小旅行を提案してまいります。鉄道が好きな人、写真撮影が好きな…
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(2025/2/18更新)
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