日本で一番早く日の出が見られる岬であり、ラッコやクジラも現れる岬としても知られ、多くの観光客が訪れるのが納沙布岬。
この岬の特殊性と言えば、日本の領土でありながら日本人が自由に行くことが出来ない「北方領土」の玄関口と言える場所であることです。
北方領土とは、択捉島、国後島、色丹島、そして納沙布岬に近い貝殻島から始まる歯舞群島の四島を意味します。
岬観光の際、安全柵が設置されているものの高さがあまり無い柵となっていますので、足元に注意をし、写真撮影でも周囲の状況には十分に注意をして下さい。
<納沙布岬の基本情報>
住所:北海道根室市納沙布岬
電話:0153-24-3104(根室市観光協会)
アクセス:根室駅からバスで約40分
納沙布岬にある北方館 望郷の家は昭和55年8月に開館し、日本の領土である北方領土の返還要求運動の原点地として、歴史的経緯について、様々な資料をもとに展示している場所です。
入場は無料で、入ってすぐ左が総合案内、右側のロビー付近では北方領土返還要求の署名コーナーがあります。
そこで署名をして受付に申し出ると、北方領土視察証明書という五種類の中から1枚を選んでもらうことが出来ます。裏には来館の日付をスタンプしてくれますので、観光の思い出に残してみましょう。
階段を上がり、2階の展示コーナーに望遠鏡が置かれており、歯舞群島の一部を見ることが出来ます。しかしながら天候に左右されますので、見えない場合は展示資料を確認し、位置関係を把握しましょう。
大型のスクリーンで上映される「北方領土の様子〜今と昔〜」では、より詳しく状況を理解することが出来ますので、ぜひ見ることをお勧めします。
外に出ると、左側に広がるように様々な石碑があります。最初に見えてくるのが「横死七十一人之墓」と書かれた石碑。
これは江戸時代の出来事となりますが、寛政元年(1789年)5月、和人によるアイヌ民族に対する脅迫、迫害等に決起したアイヌ人が、和人71人を殺害した事件であり、その慰霊碑として文化9年(1812年)に建立されたものなのです。墓碑そのものは明治45年に海中で発見され、この地に立てられたものです。
最終的には和人殺害に関与したとされる37人が処刑されましたが、「クナシリ・メナシの戦い」と呼ばれました。
ところで墓碑にはアイヌ人が突然襲ってきたと書かれていますが、実際には和人の非道行為が原因とされ、痛ましい事件であったのです。
そこから左の方向に進むと見えるのが、希望の道。全国各地から寄せられた石を使った北方領土返還を求める石碑となっています。
一番大きなモニュメントが「四島(しま)のかけはし」で、北方領土返還の為の高さ13m、底辺の長さ35mのシンボル像となり、建設が決定してから3年後の昭和55年に竣工しています。
像の下には北方領土が返還されるまで消えることが無い希望の火が。ここは1日も早い日本への返還が実現されることを祈る場所。沖合に北方領土に思いを馳せてみましょう。
<北方館 望郷の家の基本情報>
住所:北海道根室市納沙布岬36-6
電話:0153-28-3277
アクセス:根室駅からバスで約40分
日本最東端の岬は、日の出、クジラ観光でも知られますが、やはり知っておきたいのが北方領土問題です。多くの資料と説明で詳しく知ることが出来る「北方館 望郷の家」で、現状を知り、日本固有の領土であることを深く理解してみましょう。
また、北海道の岬と言えば、歌謡曲でも知られる有名な場所が「襟裳岬」です。関連MEMOにリンクがありますので、ご覧下さい。
2018年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/10/8更新)
- 広告 -