日本最高峰・富士山に登ろう!夏の富士登山4ルートを紹介!

日本最高峰・富士山に登ろう!夏の富士登山4ルートを紹介!

更新日:2015/05/24 18:03

一生に一度は登りたい日本最高峰・富士山!
僅か2ヶ月の開山期間にもかかわらず、約30万人が登り、人々を魅了してやまない日本の至宝。

5合目から山頂へと至る登山道は4ルート!
一概に5合目といっても各ルートによって標高も違えば、特徴や所要時間も大きく異なります。今回は夏の富士登山4ルートの概要と特徴を紹介します!

初心者の富士登山にお勧めな「吉田ルート」(山梨県側)

初心者の富士登山にお勧めな「吉田ルート」(山梨県側)
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富士スバルライン(吉田ルート)5合目の標高は2,305メートル。
山頂までの標高差は約1,400メートル、所要時間は往路:約6時間(7.5km)、復路:約3時間(7.6km)です。

初心者にお勧めな理由としては、山小屋数が多い、救護所がある、という点で比較的安心して登れることから最も賑わうルートです。
登山道からは山中湖や河口湖、八ヶ岳や奥秩父等の山々の風景が楽しめます。また、御来光は5合目以上であれば、ほぼどこからでも見られるという点も人気の理由の1つです。

吉田ルートは本8合目から須走ルートと合流し、山頂には富士山本宮浅間大社奥宮の末社・久須志神社(くすしじんじゃ)が鎮座しています。

■開山期間:7月1日〜9月中旬
■マイカー規制:7月中旬〜8月末

最短距離でダイナミックな眺め「富士宮ルート」(静岡県側)

最短距離でダイナミックな眺め「富士宮ルート」(静岡県側)
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富士宮口5合目の標高は2,400メートル。山頂までの標高差は約1,300メートルで、所要時間は往路約5時間(5km)、復路約3時間半(5km)です。
山頂までの標高差が最も少なく最短距離で登れる上に、救護所がありますので初心者にもお勧めです。

富士宮ルートの魅力は、駿河湾を見下ろすダイナミックな眺め!
天候に恵まれれば伊豆半島や御前崎まで見渡せます。
山頂には富士山本宮浅間大社奥宮が鎮座し、真の日本最高峰・剣ヶ峰(3,776m)に最も近い点も魅力です。
御来光は、7合目以上であれば概ね山の斜面越しに見ることができます。

富士宮ルートは、登山と下山が同一ルートであるため、夜明け前後に限らず所々で渋滞することがあります。
下山時は「御殿場ルート」から宝永山を経由して、富士宮口5合目へと至る通称「プリンスルート」を利用すれば、異なる風景も楽しめてお勧めです!

■開山期間:7月中旬から9月中旬
■マイカー規制:7月中旬〜9月中旬

登山道の変化と砂走りが楽しい「須走ルート」(静岡県側)

登山道の変化と砂走りが楽しい「須走ルート」(静岡県側)
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須走口5合目の標高は2,000メートルで、山頂までの所要時間は往路約6時間半(7.8km)、復路約3時間(6.2km)です。

須走ルートの特徴は、ここが富士山なのかと思うほど緑豊かな美しい樹林帯の中を歩ける点で、4ルートの中で最も登山道の変化を感じられます。下山時には「砂走り」という砂の斜面をザクザクと踏みしめて駆け下りていけるのも魅力です。

御来光は、須走口5合目と樹林帯を越えた6合目以上で見ることができ、吉田ルートと合流する本8合目までは比較的空いていますので、静かな富士登山が楽しめるでしょう。

前述の2ルートと比較し、標高差が1,700メートル以上と大きく救護所もありませんので、体力に自信のある人や余裕をもったスケジュールで臨むことをお勧めします。

■開山期間:7月中旬から9月中旬
■マイカー規制:7月中旬〜9月中旬(期間内でも規制が解除される平日有り、詳しくはMEMO参照)

最も過酷!富士山をたっぷり楽しむなら「御殿場ルート」(静岡県側)

最も過酷!富士山をたっぷり楽しむなら「御殿場ルート」(静岡県側)
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御殿場口新5合目の標高は1,440メートル。
吉田ルートでいうならば1合目より下の「馬返し」とほとんど変わらない標高です。
標高差は約2,300メートル、山頂までの所要時間は往路約7時間半(11km)、復路で約3時間半(8.5km)にもなる最も過酷なルートです。

新5合目から15分ほどで到着する大石茶屋から先、所要約4時間の7合目まで山小屋はなく救護所もないため、このルートは上級者向けです。
しかし、御殿場ルートから眺める富士山と眼下に広がる風景は本当に雄大!宝永噴火の影響で一面に広がる砂礫の世界がなんとも不思議です。

また下山時は、フカフカの砂地の急斜面を駆け下りる「大砂走り」が魅力的!
一歩が数メートル!飛び跳ねながら下りていく爽快感を味わえるのはこのルートだけ!
御来光も登山道上のほぼどこからでも見ることができ、富士山をたっぷり楽しめるルートです。

■開山期間:7月中旬から9月中旬
■マイカー規制:無し

神仏の座す世界、山頂のお鉢巡り

神仏の座す世界、山頂のお鉢巡り
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噴火口のまわりを1周する「お鉢巡り」の所要時間は約1時間半(約3km)です。
富士山山頂には噴火口のまわりに剣ヶ峰をはじめとする八つの峰(八神峰)があり、仏様が座る八葉蓮華(はちようれんげ)の蓮の葉に例えられ、それらを巡る「お八巡り」から現在の「お鉢巡り」に転化したとものと考えられています。

開山中の噴火口(大内院)は、浅間大神(あさまのおおかみ)とその本地仏・大日如来(だいにちにょらい)が座すとされる最も神聖な場所です。その深さは200メートル以上にもなり、平安時代の官人である都良香(みやこのよしか)によって書かれた富士山記に「蹲(うずくま)る虎の如し」と記された「虎岩」も見ることができます。
その他、古くからの霊場もあり、まさに神仏の座す山頂曼荼羅の世界!

体力と時間に余裕があれば是非歩かれることをお勧めします。

最後に

富士山は日本一高い独立峰ゆえに、夏の間であっても時に厳しい気象条件に見舞われることもあります。自分がどのルートを歩いているのか、所要時間はどれ位かかるのか等、事前の計画や準備と地図の携行、天候急変に備えた装備も必要です。悪天候や体調が優れないときは無理せず引き返す決断も大事です!

また、いずれの登山道も山頂で御来光を見ようとすると渋滞しますので(特に週末)、山小屋で御来光を見てからゆっくり山頂を目指した方が快適です。

富士山は不思議な力を持つ日本一の霊山! その力に触れ、是非とも楽しい富士登山にして下さい!

■所要時間は個人差がありますので目安の時間です。
■天候によっては、御来光や風景を楽しめないこともあります。
■救護所や山小屋の開設・営業期間は最新情報を入手するようにして下さい。
■必要物品や詳細な注意点等はMEMOをご参照下さい。

掲載内容は執筆時点のものです。

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