写真:下川 尚子
地図を見る今回のプランは、親子で行く鉄道の旅。私、ナビゲーターの下川が家族(娘は2年生)と一緒に体験してきました。まず最初に、プランの行程をざっくりご紹介します。
・新幹線で東京→岩手県「盛岡駅」へ移動
・秋田県「鹿角観光ふるさと館あんとらあ」でみそたんぽづくり
・「尾去沢鉱山」で坑道探検と純金砂金採り
・小坂鉄道レールパーク「ブルートレインあけぼの客車」で宿泊
・「大館・小坂鉄道レールバイク」で廃線を走る
・世界遺産の森「白神山地」を探検
・「新青森駅」より新幹線で東京へ
「こんど新幹線に乗るよ!」ぱっと輝く娘の顔。こどもにとって「新幹線」はやっぱり特別なもの。長い距離でも運転で疲れることなく、これから始まる旅で何をしようか、心ゆくまで作戦会議できます。いざ、東京駅を出発し、東北新幹線に乗って盛岡駅へ!
写真:下川 尚子
地図を見る東京駅から二時間強。車窓には緑が増えて、大きな北上川を渡ると、そこは盛岡駅。盛岡駅からはバスへ乗り換え、秋田県の鹿角地方へ向かいます。みなさんは、秋田といえば何が思い浮かびますか?秋田美人?お米?それとも、きりたんぽ?
実は鹿角って、きりたんぽ発祥の地なのです。というわけでさっそく、「鹿角観光ふるさと館あんとらあ」にて「みそたんぽづくり体験」にチャレンジ!先生の指示のもと、まずはアツアツのごはんを串に巻きつけるところからスタート。
苦戦するのかな?と思いきや小学生、なかなか上手です。娘もぎゅっぎゅっと手際よくつくり上げて、得意満面。出来上がった串を炭火であぶって、くるみ味噌を塗って、またあぶって…。
写真:下川 尚子
地図を見るあぶりたてのみそたんぽをパクっとほおばった娘、「あつっ!」とまずはお約束のリアクション。でもすぐに大きな声で「おいしい!」。できたてのみそたんぽ、お米と味噌のおいしさがダイレクトに伝わってきます。
「秋田のみなさんは、よくきりたんぽを作るんですか?」という質問には、「最近は手軽に買えちゃうのでなかなかねぇ〜、でも、新米のときなんかには作りますよ」と先生。確かにこれは新米で作ってみたくなる…!
シンプルな素材なのに、こどもだって一本ペロリと食べられちゃうおいしさ。気づけば大人の私よりずっと早くに食べ終わっていた娘でした。
写真:下川 尚子
地図を見る「鹿角観光ふるさと館あんとらあ」を出たら、次は尾去沢鉱山へ。鉱山ってなんだか渋いイメージを持っている方も多いかもしれません。が、ここは冒険気分で見学できる、こども心をくすぐるスポットです。
かつては、金・銀・銅などさまざまな鉱物の産地だった秋田県。尾去沢鉱山は、日本最大規模の銅鉱脈の採掘跡が残る鉱山です。現存する大きな坑道はまさに普段接することのないダイナミックな異世界…。
写真:下川 尚子
地図を見る最初はまるでダンジョンのような坑道に圧倒されて、こわごわと歩いていた娘。でも、しだいに好奇心が盛り返してきたようで、ずんずんと先頭を歩き、「壁が濡れているよ」と触ってみて、興味しんしんの様子。真夏でも真冬でも13度というひんやりとした気温と、洞窟に迷いこんだような雰囲気に魅了され、すっかり冒険を楽しんでいました。
散策の標準コースは1.1kmですが、道中には天然のワインセラーのような場所や、採掘風景や奉行所を人形で再現した展示など見どころがあります。こどもがちょうど飽きてくる頃に見どころが多く出てきますので、最後まで楽しみながら歩けますよ。
写真:下川 尚子
地図を見る坑道探検を終えたら、砂金採り体験にチャレンジ。砂金の採り方なんて、大人でも知っている人はあまりいないのでは?でも、やり方はちゃんと事前にレクチャーがあるので大丈夫。専用のお皿に砂を取って、水の中でゆらゆらと砂を減らしていき、最後に残った砂の中には金が…!
「金は砂より重くて沈みやすい、って覚えるとうまくいきますよ」とスタッフさんからのアドバイス。これって実は、水・砂・金の比重の違いを生かした方法なんです。原理が分かった子は大胆にジャカジャカお皿を動かして金をたくさん採れますが、わからずに見よう見まねでやっているとなかなか難しい…。
どれだけ早くにその方法の原理が学べるか?それをしっかり遂行できるか?報酬は黄金!…という感じで、ぜひ、ゲーム感覚で取り組んでみてください!
写真:下川 尚子
地図を見る宿泊は「小坂鉄道レールパーク」にて。ここは、いまは廃線となった小坂鉄道の線路や駅舎、車両を極力、当時のまま保存したレールパーク。懐かしい雰囲気の駅舎は、明治の面影を残す姿で改修されたものです。
ここではなんと本物の列車、1970年より44年間走っていた寝台特急「あけぼの」に泊まれちゃうのです。寝台列車といえば、旅好きにはそれだけでときめく響き。そしてもちろん、子鉄ちゃん、ママ鉄さんも心躍る場所ですよね。我が家の娘は子鉄といえるほどではありませんが、電車は大好き。「この中にお部屋があるの?」と、驚きつつも期待いっぱいの顔。
写真:下川 尚子
地図を見るレトロな風情を残したままの列車内には、「寝台個室」と呼ばれるお部屋がずらりと並んでいます。こちらはそのうちの「A寝台個室」。コンパクトな室内は普段は座席の状態になっていますが、座席を倒してはしごをかけると、なんと2段ベッドに変身!
列車の中にお部屋がある!というところで上がりきったこども達のテンションは、もはや青天井。はしごを上ったり降りたり、上と下で呼びかけあってみたりの大騒ぎです。こどもって、どうしてこんなに2段ベッド大好きなのでしょう…(笑)。
「ワクワクして寝られない」なんてことにならないように、ベッドに入るのはお早めに。車両はこのほかに休憩・食事場所として利用できるスペースもあり、また、きれいなシャワールームやトイレは駅舎に完備されています。
動画:下川 尚子
地図を見る小坂鉄道レールパークにはそのほか、蒸気機関車やディーゼル機関車など多くの車両が展示されており、観光トロッコやちょっとした遊具もあります。動画でもパーク内の様子をご紹介しますので、ぜひご覧ください。
写真:下川 尚子
地図を見る二日目は朝出発して「大館・小坂鉄道レールバイク」へ。小坂鉄道レールパークと似た響き…というのも、ここは同じく小坂鉄道を使ったアクティビティが楽しめるスポットです。そのアクティビティとは、すでに廃線となった小坂鉄道を自転車で走る「レールバイク」。
自転車は2人乗り、4人乗りなど複数タイプがあり、身長や家族構成に応じて選べます。私達が乗ったのは2人乗りの9号車。鉄橋を渡り、緑のトンネルをくぐりぬけていく気分は爽快…!
写真:下川 尚子
地図を見るスタート前や折り返し地点では時間があるので、少しだけなら線路の上を歩いたり、写真を撮ったりもできます。普段なら撮れないこんなショット、廃線を走るレールバイクだからこそですよね。
「線路に入れるなんて夢みたい!」「線路、歩けちゃうね」喜ぶこども達を見ていると、こどもの喜びスイッチはさまざまな場所にあるんだな…と新しい発見がありました。
写真:下川 尚子
地図を見るこちらは、レールバイクで走る鉄橋(二ノ渡鉄橋)を並走する道路上から撮ったもの。写真からもわかるように、走っている最中は美しい緑のトンネルや天然の絶景がたくさん見られます。ここの鉄橋から水面までは約13.5m。なかなかスリリングなところも魅力です。
※季節によりコース内容は異なります。
写真:下川 尚子
地図を見るツアーの最後は、秋田・青森にまたがる世界遺産の森・白神山地の探検。総面積13万ヘクタールにも及ぶ、世界最大級の原生的なブナ林が広がる白神山地。「遺伝子の宝庫」とも呼ばれ、貴重な手つかずの自然が残る森です。
まずは「白神山地ビジターセンター」でお勉強。白神山地に広がるブナ林の成り立ち、そこで暮らす生物の多様さを映像や豊富な展示を通して知ることができます。気の遠くなるような長い年月を経てきたブナ林、その価値を小学生はどのくらい感じ取れるでしょうか。親としては、我が子の受け取り方や感性を、そっと見守りたい時間です。
ビジターセンターを出たら、散策の起点となる「アクアグリーンビレッジ」へ移動し、探検スタート!ガイドさんのお話に耳を傾けながら歩きましょう。
写真:下川 尚子
地図を見るふと見ると、「葉っぱ、きれい」娘がじっと上を見上げていました。顔に浴びるキラキラの木洩れ日は、ブナの生育にも欠かせない大切なもの。何百年も生きた大木が朽ちることでその隙間から光が差し込み、その光がまた、若木を育てるのだそう。
コース上にある大きな切り株や朽ちた大木、クマの爪のあとが残る木肌。時にはクマゲラやイヌワシなど森で暮らす貴重な生き物に会えることも。木の根っこを踏み越え、湧き出る水の冷たさに驚き、ぬかるんだ道を慎重に歩いて…。ちょっと疲れた顔をしていた娘も、最後は達成感いっぱいの笑顔に。体をいっぱい使って探検したあとは、清々しい気持ちになれますよね!
白神山地を出たら新青森駅へ向かい、そこから新幹線で一路、東京へ。体験いっぱいの親子旅も締めくくりとなります。
提供元:JR東日本
さて最後に、今回私たち家族が体験したプランを紹介させてください。これはJR東日本が展開する「フレテミーナ」という親子旅のプランで、今回の内容は『本物の列車に泊まろう!「小坂鉄道レールパーク」と 世界遺産の森「白神山地」探検隊』。フレテミーナではこのほかにもさまざまな地域、季節によって多彩なコースが用意されています。
その地に息づく文化や歴史、そこで暮らす人々の食、昔のまま残る自然。地域ならではの個性を小学生に合った「体験」を通して感じ、五感に響く旅ができるのが「フレテミーナ」の特長。
今回の私たちの旅でも、そこにしかない、リアルな体感を通して刻まれる旅は、鮮やかな想い出として娘の心に残ったようです。こどもにとっても親にとっても、忘れられない夏の旅行となりました!
フレテミーナは、たくさんの体験を親子で共有することで、深い思い出と学びが得られる旅行プランです。
子育ての最中にはどうしても忘れがちですが、こどもとたくさん一緒にいられるのはきっと、人生のごく一部の期間。そんな今しかない時間、こどもとたくさんの経験を共有して、より鮮やかで心に残る想い出をたくさん作ってくださいね。
※『フレテミーナ』は季節によってさまざまなコースを用意しています。この記事は2018年7月実施のコースを元にしています。
【この記事は 東日本旅客鉄道株式会社 とのタイアップです】
(2024/3/19更新)