富士山といえば「御来光」! というくらい富士登山で見たい風景の1つが「御来光」ではないでしょうか。
徐々に空が赤く染まり始め、太陽が昇りゆく風景と温もりは、胸が熱くなるような感動をくれます! それと同時に、山頂付近一帯には万歳三唱がこだまし、苦労して登山した者の一体感が生まれる独特の雰囲気!
この「御来光」ですが、もともとは太陽を背に前面の霧へ自分の影とその周りに光環が見られる現象(ブロッケン現象)をいい、阿弥陀仏が光背を負うて来迎するのになぞらえ「御来迎」(ごらいごう)と呼ばれていました。それが後に「御来光」そのものを拝するようになったそうです。
また、山頂の峰々は「八葉」や「八峰」と総称され、かつて山頂部は曼荼羅世界に擬えて考えられていたことから、「御来迎」や「御来光」を拝し、山頂の峰々や大内院(噴火口)に鎮座する神仏を巡る「お鉢巡り」がなされていました。
影富士は、朝と夕に太陽を遮る雲がないときに見ることができます。 朝は西側、夕方は東側です。
朝の影富士を見るには山頂で御来光を迎え、お鉢巡りをしなければ見ることはできません。御来光が綺麗に見える日なら、体力と時間に余裕があれば是非お鉢巡りをして下さい。その影の大きさに吃驚! 富士登山したものだけが見られる風景です!
また、満月前後では月光による影富士が見えることもあります。
満月とその前後ということでチャンスはごく僅かな期間のみ! しかも天候条件が揃わなければ見ることができない大変貴重な影富士です!
朝夕の影富士と比べ、月明かりに照らされてぼんやり浮かぶ影富士は幻想的な雰囲気です。
富士山では雲の織り成す風景が見事です!
代表的なものとしては「雲海」がありますが、発達した積乱雲や「吊るし雲」といった特徴的な雲も見られることがあり、自然が作り出す表情に目も心も奪われます。そして、この雲上の世界を多くの登山者が往来する様は不思議な光景!
遮るもののない遥か先まで続く雲が織り成す風景と雲上の世界をたっぷり楽しんで下さい!
御来光も素晴らしいですが、やはり夜明け前の風景も感動的です。
遮るものがなく、赤く染まりながら次第に明るさを増していく空は、思わず足を止めて見惚れてしまう美しさ!
御来光への期待も高まる瞬間です!
富士山から見下ろす夜景も格別!
写真は、駿河湾を正面に伊豆半島から御前崎辺りまでの夜景です。
これだけ広範囲にわたる夜景が見えるのも日本最高所である富士山ならでは!
さらに星空が素晴らしい! 流星も見えることがありますので、辛くて下を向きがちになりますが苦しいときこそ空を見上げてみては!?
輝く星達が元気をくれるかもしれません。
月光の影富士とは対照的に、星空を楽しむなら新月前後。
手が届きそうなほどの満天の星空を楽しんで下さい!
富士山は時に感動的な風景を見せてくれますが、必ずしも毎回見れるものではありません。
それゆえに、苦労して登り、感動的な風景に出会えたときの喜びは一入です!
江戸時代から「一度も登らぬ馬鹿、二度登る馬鹿」という言葉があるそうですが、一度は登る価値はありますし、何度訪れても一度たりとて同じ風景はありません!
初めて富士山に登られる方も、何度も登る方も、その一瞬一瞬の感動的な風景に出会い、楽しく思い出深い富士登山になることを心から願っています。
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(2024/12/14更新)
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