写真:bow
地図を見る京都はかつて、市電などの路面電車が市内を縦横無尽に走っていた、いわば路面電車の町でもありました。
しかし、自家用車の普及による利用者の減少や地下鉄化など、時代の流れにより次第に路面電車はその姿を消していきました。そして現在、京都市内で最後に残った路面電車は”嵐電”こと京福電鉄嵐山線の中の一区間だけとなってしまいました。ほんの数kmの区間だけですので、ひょっとしたら京都に路面電車があるということをご存じない方もいらっしゃるかもしれません。
そんな、ひっそりと存在する京都唯一、最後の路面電車区間にこれまたひっそりと、とある事で有名な駅が存在しているのです。
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地図を見る京都唯一の路面電車区間にある、嵐電の「山ノ内駅」。
画像をご覧ください。なんともスパルタンな駅!いわゆる”電停”スタイルの駅で、電車に乗れる段差さえあればそこは立派な駅だ!とも言わんばかりの簡素さ。目立つような駅名の看板などもなく、言われなければ駅だと分からないレベルです!
当然、昔はこんな駅ばかりだったのでしょう。が、平成の現代においてこんな歴史遺産的クオリティの駅が京都に存在していることはなんとも不思議に思えます。
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地図を見るそしてこの「山ノ内駅」は、実はとあることで有名な駅でもあるのです。それは”異常にホームの幅が狭い駅”であるということです!!どれ位にホームの幅が狭いか、実際に人がホームに立っている姿もご覧いただきましょう。
・・・って、これが実に狭いッ!!
ホームの幅は約60cm!子供ですらうっかりすると足を踏み外してしまうような狭さ!!ホーム上では微動たりせず、じーっと電車を待て!とも言わんばかりの幅なのです!
この山ノ内駅のホームは”日本一幅が狭い”とも言われているのです。
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地図を見る実際にホーム上に立った状態の画像もご覧ください。
当然の如くここは”路面電車”の区間。電車が通らない時は線路上も普通に道路として機能していますので、ホームの両側を車が走るのです。ホーム上には防護柵的なモノもありませんし、自分の立っている両脇を車がビュンビュンと走り抜ける感覚は、ちょっと恐怖すら感じるものが・・・。なんというか、平均台の上で電車を待っているような気分でしょうか・・・?
この山ノ内駅のある三条通は交通量がやや少ない為、通り過ぎる車もスピードに乗りがち。更には路線バスも通っているので大型バスの通過も・・・。スリルありますワ・・・。
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地図を見るさあ、そんな恐ろしい狭さのホームを持つ「山ノ内駅」。実際のところは、ホーム上で電車を待たなくても大丈夫です!
駅の前後には信号があり、電車が到着するとすぐに道路の信号が赤へ変わる仕組みになっています。電車の利用者は信号が変わったのを確認した後で横断歩道を渡り、ホームへと上がればよいのです。実際にホームの土台の部分には「電車が到着してからホームにお渡り下さい」との注意書きも。
しかし、地元の人は電車が来る前からホームで待つ人が多く、やはり慣れ?なのでしょうか、
嵐電の路面電車区間は西大路三条駅、山ノ内駅、嵐電天神川駅の3駅を結ぶ間の線路上にあります。京都で唯一となった路面電車区間を車窓から楽しん下さい。
ちなみに西大路三条駅は目の前が精密機器メーカー、島津製作所の本社。サラリーマンでノーベル賞を受賞した田中耕一さんはの大の鉄道好きで、毎日嵐電の運転席を眺めながら通勤されていたそうです!実は、山ノ内駅だけではなく西大路三条駅も東向きのホームのみ、道路上にあります。ですがこちらのホーム幅は2m程あり、ちょっと安心(笑)。
嵐電は世界遺産などの観光地にどうしても目が行きがちな路線なのですが、その沿線上に珍しい日本一(?)を誇る駅もあるのです!ちょっと途中下車してみてはいかがでしょうか?
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(2023/11/30更新)
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