写真:いなもと かおり
地図を見る栃木県宇都宮市にある大谷資料館は、大正8年から昭和61年まで石の採掘場として活躍していた史跡です。現在は資料館として一般公開され、映画やドラマ、ミュージックビデオの撮影スポットとしても知られています。
2018年5月には「地下迷宮の秘密を探る旅 大谷石文化が息づくまち宇都宮」が日本遺産に認定され、「大谷資料館(カネイリヤマ採石場跡)」も構成文化財の一つに!今、注目されているスポットなのです。
写真:いなもと かおり
地図を見る深いところで地下60mに位置し、採掘施設の広さは20,000平方メートル。切り出された石の数は、なんと1000万本にもなります!想像できないほどの数ですね。
館内の気温は年間平均で7度と、羽織る服がないと寒いくらいです。夏でも気温は10度〜13度ほど!まるで冷蔵庫の中にいるような冷たさですが、この寒さを活用して90,000俵の政府米を坑内に保管していた歴史もあったそうです。
写真:いなもと かおり
地図を見る石切場を訪れたら、何をどうやって楽しめばいいのか?そんな時は、歴史に想いを馳せてみましょう。
例えば、石壁に刻まれたこの縦線は、昭和35年以降に「丸鋸式平場採掘機」という機械で切り出した痕跡です。切り出しから仕上げまで、1人あたり50本ほどを担当したそうです。
機械が導入される前は手掘りで作業を行っており、その数は1人あたり約10本ほどだったので、かなり作業が効率的になったことがわかります!
写真:いなもと かおり
地図を見る手掘りによる採掘作業ではツルハシやクサビなどの石割りをするための道具を使い、石1本につき、なんと4000回も腕をふるったそうですよ。
写真:いなもと かおり
地図を見る石壁に注目すると、石を採掘した痕跡を発見!
採掘方法には主に「垣根掘り」と「平場掘り」があります。縦に伸びた線が痕跡として残る「垣根掘り」は、最初に用いられる採掘技術です。そのため、天井に近い上層部で確認できます。場所が決まると「平場掘り」で一層ずつ下に掘り進んでいきます。ちなみに写真にある横線は、平場掘りの痕跡です。
垣根掘り(縦線)と平場掘り(横線)の痕跡を見つけるポイントは、下から上までよく観察することです。石工さんが作業したありし日の姿を想像しながら、その歴史に想いを馳せてみましょう。
写真:いなもと かおり
地図を見るライトアップされた館内は、石丁場のちょっと地味な印象を180度覆すフォトジェニックなスポットとして、マスメディアにも取り上げられるようになりました!
照らされる色の移り変わりは撮影していて飽きることがありません。ミステリアスな地下迷宮は、ビルに囲まれた日常とはかけ離れた体験が楽しめますよ。
提供元:宇都宮市教育委員会 文化課
http://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/shisei/kikou…採掘された石は宇都宮市や周辺の町へ!大谷石は、旧篠原家住宅やカトリック松が峰教会、そして写真にある旧大谷公会堂などの石材に使われ、町作りに大きく貢献しました。農村部の芦沼集落では30棟以上の石蔵が連なり、町を歩けば至る所で出会います。
宇都宮観光の際は、町中に点在する石造りの建物にも注目しながら、「大谷資料館」で歴史を感じる旅を楽しみませんか?
<参考>関連MEMOにある、大谷石の関連スポットについての記事もご覧下さい。
住所:栃木県宇都宮市大谷町909
電話番号:028-652-1232
営業時間:
<4月〜11月>9:00〜17:00 (最終入館16:30まで) / <12月〜3月>9:30〜16:30 (最終入館16:000まで)
休館日:
<4月〜11月>無休 / <12月〜3月>毎週火曜日(火曜日が祭日の場合翌日休館)、年末・年始 12月25日〜1月1日
アクセス:
JR宇都宮駅西口6番乗場より「大谷・立岩行き」に乗車し、約30分。東武宇都宮駅・東武駅前バス停より「大谷・立岩行き」に乗車し約20分。「資料館入口」バス停にて下車、徒歩約5分。
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(2025/1/19更新)
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