島原名物「かんざらし」ひんやり和スイーツ巡り!手作り体験も

島原名物「かんざらし」ひんやり和スイーツ巡り!手作り体験も

更新日:2018/08/07 16:47

堀内 京子のプロフィール写真 堀内 京子 旅行ライター、温泉ソムリエ
長崎県島原市は古くから湧き水が豊富で「水の都」として知られています。市内には約50所の湧水源があり、涼みスポットが点在。島原城の城下町として栄え、郷土料理は具雑煮・かんざらし・島原手延べそうめんなどが有名です。

今回ご紹介する「かんざらし」は湧き水を使った和スイーツです。かんざらしを提供する店が点在して、食べ比べも楽しいですよ。手作り体験も出来ますので、旅の思い出にぜひご利用ください。

風情ただよう民芸喫茶「しまばら水屋敷」

風情ただよう民芸喫茶「しまばら水屋敷」

写真:堀内 京子

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かんざらしのお店の中から、まず1軒目は「しまばら水屋敷」をご紹介いたします。商店街にさりげなく設けられた入口の格子戸をくぐると、中には趣のある空間が広がり、タイムスリップした気分に。明治時代に建築された屋敷横に池が広がり、こんこんと清水が湧いています。

このしまばら水屋敷を始め、市内随所から出ている湧水は「島原湧水群」として、環境省の全国名水百選に選ばれています。縁側に座って湧水池を眺めていると、ゆったりとした時間が流れて心が和んでいくことでしょう。

風情ただよう民芸喫茶「しまばら水屋敷」

写真:堀内 京子

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かんざらし(寒ざらし)とは、湧き水で冷やした白玉団子を甘くて冷たいシロップで味わうスイーツです。団子を茹で上げてさらす際に大量の冷水が必要になりますが、島原は湧き水がとても豊富ですので、美味しく仕上がります。

写真左は「かんざらし」、写真右の「かんざらしあずき」はシロップは入れずに自家製あずきをたっぷりトッピング。白玉団子はモチモチの食感で特製シロップは優しい甘さ。添えらる冷水も湧き水になり、まろやかな味わい。メニューは他にも、かんざらし抹茶セットや水出し珈琲などもあります。

風情ただよう民芸喫茶「しまばら水屋敷」

写真:堀内 京子

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2階にあるコレクションルームも必見です。しまばら水屋敷のご主人が収集された約1,500種類の招き猫を常時展示しています。それぞれに顔や姿が異なり、面白い招き猫もいますよ。

<しまばら水屋敷の基本情報>
住所:長崎県島原市万町513 中央街アーケード内
営業時間:11:00頃〜17:00頃
定休日:不定休
アクセス:島原鉄道 島原駅より徒歩約7分

かんざらしの名店「銀水」が約20年ぶりに復活!

かんざらしの名店「銀水」が約20年ぶりに復活!

写真:堀内 京子

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かんざらし巡り2軒目は「浜の川湧水」そばに建つ銀水(ぎんすい)へ。湧水が引かれた石積みの洗い場は現在でも地元の方が使用されて、洗う物によって4つに区切られています。水温は年間を通じて16度と一定し、夏はひんやり冷たく、冬は温か。水路や洗い場などは地元住民の方々によって環境が守られています。

かんざらしの名店「銀水」が約20年ぶりに復活!

写真:堀内 京子

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銀水は名物のお婆ちゃんが作るかんざらしが人気で、全国から訪れるファンも多かったそう。閉店後、約20年の歳月を経て2016年に島原市が復活させました。当時の面影を残した店内は趣があり、店内にも湧水が引かれています。お婆ちゃんが作っていたレシピは残念ながら残っておらず、地元の方からアドバイスを受けて当時の味を再現しました。

かんざらしの名店「銀水」が約20年ぶりに復活!

写真:堀内 京子

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写真手前の「かんざらし」は素朴な味。写真奥の「夫婦クリームぜんざい」は湧水でじっくり炊いた小豆を使い、甘すぎない美味しさ。アイスに入った2色白玉は、かぼちゃと黒ごまが使われています。温かいぜんざいと、ひんやりアイスのコラボも美味しいですよ。メニューは他にも、ねぎ焼き・栗ぜんざい・湧水仕立ての珈琲などもあります。

<銀水の基本情報>
住所:長崎県島原市白土桃山2丁目1093
営業時間:10:00〜17:00
定休日:火曜日
アクセス:島原鉄道 南島原駅より徒歩約5分

「鯉の泳ぐまち」を散策!かんざらし・手作り雑貨の水都

「鯉の泳ぐまち」を散策!かんざらし・手作り雑貨の水都

写真:堀内 京子

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次にご紹介する店は観光スポット「鯉の泳ぐまち」にあります。鯉の泳ぐまちに巡らされた水路には湧水が流れ、数多くの錦鯉が放流されています。

その中に建つ水都(すいと)は古民家を利用したギャラリーで、手作りの和雑貨・アクセサリー・手ぬぐい等の他、テイクアウトでかんざらしやドリンクを販売。店舗前の川で冷やされているラムネが涼しさを呼んでいます。

「鯉の泳ぐまち」を散策!かんざらし・手作り雑貨の水都

写真:堀内 京子

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かんざらしは各店それぞれの味わいがあり、水都で販売しているかんざらしはハート入りが特徴。白玉団子は少しざらっとした食感、シロップは甘めに仕上がっています。かんざらしメニューは他にも黒蜜きな粉かんざらしがあり、ドリンクは島原産の生姜を使った島原ジンジャーエールや生姜バナナスムージーもオススメです。

「鯉の泳ぐまち」を散策!かんざらし・手作り雑貨の水都

写真:堀内 京子

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店内の商品も少しご紹介しましょう。手作りの和雑貨は可愛いらしい小物などが置かれて、ミニ飾り下駄などもお土産に喜ばれそうですよ。ミニ飾り下駄は玄関に飾ると人の出入りが増えて、商売繁盛や良縁などの御利益があると言われています。島原城にゆかりのある貴重な品も展示されていますので、ご覧ください。

<水都の基本情報>
住所:長崎県島原市新町2丁目245-2
営業時間:10:00〜18:00
定休日:不定休
アクセス:島原鉄道 島原駅より徒歩約7分

島原の郷土料理が味わえる「天下の味処 ほうじゅう」

島原の郷土料理が味わえる「天下の味処 ほうじゅう」

写真:堀内 京子

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続いてご紹介する「天下の味処 ほうじゅう」も鯉の泳ぐまちにあり、店舗前の水路でも錦鯉がゆうゆうと泳いでいます。湧水が豊富な島原らしく、店内には湧水が流れる小川が造られて落ち着いた雰囲気。島原の郷土料理を始め、新鮮な魚介類やリーズナブルな定食が種類豊富に揃い、島原名物のガンバ(ふぐ)寿司も味わえます。

島原の郷土料理が味わえる「天下の味処 ほうじゅう」

写真:堀内 京子

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こちらでもかんざらしが味わえて、単品やコーヒーセットも手軽な値段です。食後のデザートとして注文してもよいですし、かんざらしのみ注文することも出来ますので、町歩き中の休憩にいかがでしょう。団子はもっちりとして、シロップはほどよい甘さ。

島原の郷土料理が味わえる「天下の味処 ほうじゅう」

写真:堀内 京子

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かんざらし以外のメニューも多彩に揃い、「地獄ソーメン」も手軽なご当地グルメ。島原といえば島原手延そうめんも特産で、細くてツルツルするのど越しが絶品。冷たい出汁(写真)、温かい「にゅうめん」、どちらも美味しいですよ。

<天下の味処 ほうじゅうの基本情報>
住所:長崎県島原市新町2丁目243
営業時間:11:00〜24:00
アクセス:島原鉄道 島原駅より徒歩約5分

子どもも大人も楽しい手作り体験「しまばら湧水館」

子どもも大人も楽しい手作り体験「しまばら湧水館」

写真:堀内 京子

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かんざらし巡りの最後は手作り体験をご紹介いたします。鯉の泳ぐまちに佇む「しまばら湧水館」は無料休憩所として開放されて、かんざらし道場としても利用されています。かんざらし手作り体験は1名300円、所要時間は30分程度ですので気軽にチャレンジください。

手順はスタッフの方が丁寧に教えてくれますので、初めての方も安心です。まずは白玉粉と、もち粉を混ぜて、少しずつ水を加えます。よくこねて生地を作り少しずつ丸めます。同じ大きさに揃えないと茹で上がりにムラが出ますので気をつけましょう。

子どもも大人も楽しい手作り体験「しまばら湧水館」

写真:堀内 京子

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茹で上がったら湧水で冷やし、最後にシロップをかけて完成。出来立てのかんざらしはもっちり、プルルン!シロップの味などもお店によって違いますが、はちみつ入りシロップは上品な風味。世界に1つだけのMYかんざらしは格別の味、ぜひ味わってくださいね。

子どもも大人も楽しい手作り体験「しまばら湧水館」

写真:堀内 京子

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体験の最後は名前入りの「かんざらし名人認定証」が授与されます。あなたもぜひ名人になりませんか。手作り体験は楽しくて旅行の記念にオススメです。

<しまばら湧水館の基本情報>
住所:長崎県島原市新町2丁目122
開館時間:9:00〜18:00(館内見学は自由)
手作り体験時間:10:00〜、11:00〜、13:00、14:00〜、15:00〜、16:00
(6名以上の団体の場合は前日までに要予約)
体験料金:1名300円
所要時間:30分程度
アクセス:島原鉄道 島原駅より徒歩約7分

観光&ご当地グルメスポットが満載の島原旅行へ!

島原の和スイーツ「かんざらし」を中心にご紹介しましたが、いかがでしたか。ご当地グルメは他にも具雑煮・六兵衛・いぎりす・手延べそうめん・がんば(ふぐ)なども楽しめます。

観光スポットは島原城・武家屋敷・がまだすドーム(雲仙岳災害記念館)・平成新山ネイチャーセンターなどがあり、湧水めぐりや町歩きも人気を集めています。歴史や自然、ご当地グルメに溢れる島原へぜひお出かけください。

2018年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/12/23−2017/04/22 訪問

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