写真:波奈 美月
地図を見る奥大井の“吊橋巡り”は、「塩郷(しおごう)の吊橋」からスタートするといってよいでしょう。代表的な吊橋の中では、もっとも新東名島田金谷ICに近く、他の吊橋への行き帰りに寄りやすい所です。
塩郷駅の近くにあり、正式な名前は久野脇(くのわき)橋。恋金橋という愛称でも呼ばれます。大井川・県道77号線・大井川鐡道に一気に架かり、民家の上を歩くという珍しい体験もできますよ。
大井川に架かる吊橋としては最長!渡り切るのに5分ほどかかるうえ、歩道部の木板の幅が50cmと狭く、かなりのスリルを味わえます。時間によっては、吊橋の上から大井川鐡道のSLを撮影したり、高さギリギリで通過する様子を眺められますよ。
<基本情報>
場所:静岡県榛原郡川根本町下泉
長さ:220m
高さ:13m
駐車場:9台(うち軽専用2台)
アクセス:大井川鐡道塩郷駅より徒歩約5分
新東名島田金谷ICより約24km
写真:波奈 美月
地図を見る「両国(りょうごく)吊橋」は、塩郷の吊橋から35分ほど北上した所にあります(県道77号線・国道362号線経由)。「南アルプスあぷとライン」川根両国駅の北側に位置していますが、車の場合、吊橋対岸の「前山グリーン広場」に向かいましょう。
吊橋の幅は約90cmと狭いですが、歩道部が全面板張りで安定感があり、塩郷の吊橋より揺れません。周囲は山々に囲まれ、特に紅葉の時期が美しくてお薦めです。
真下には、大井川に沿って「南アルプスあぷとライン」が通っています。タイミングが良ければ、吊橋と可愛らしい電車のコラボが撮影できるかも!車両整備を行う両国車輌区も眺めることができますよ。
<基本情報>
住所:静岡県榛原郡川根本町千頭
長さ:145m
高さ:8m
駐車場:あり(前山グリーン広場)
アクセス:大井川鐵道井川線(南アルプスあぷとライン) 川根両国駅より徒歩約5分
新東名島田金谷ICより約44km
写真:波奈 美月
地図を見る「夢の吊橋」がある寸又峡温泉へは、両国吊橋から県道77号線を30分ほど北上します。寸又川(大井川支流)に造られた大間ダム湖に架かる吊橋で、1周約90分のハイキングコース「寸又峡プロムナードコース」上にあります。
駐車場から35〜40分ほど歩きますが、“吊橋巡り”では絶対はずせないスポット。その美しさは、トリップアドバイザーの『死ぬまでに渡りたい世界の徒歩吊橋 10』の10位に選定されたほどです。
その時々で、エメラルドグリーンやコバルトブルーに変化する湖の色は、SNS映え抜群!吊橋の真ん中で祈ると夢や恋が成就すると言われます。
混雑時、吊橋は一方通行になり、渡ったら引き返せません。先に進むしかなくなるので、ご注意ください。
<基本情報>
住所:静岡県榛原郡川根本町千頭
長さ:90m
高さ:8m
駐車場:あり・GW、お盆、秋は有料(オートバイ200円・普通車500円)
アクセス:大井川鐡道千頭駅から寸又峡温泉行きバスで約40分
東名静岡ICから駐車場まで約55Km、新東名島田金谷ICからは約57km
写真:波奈 美月
地図を見る「飛沫(しぶき)橋」は、「長島ダム」の放水場の手前に架かる橋です。両国吊橋からは、接岨峡方面(大井川本流方面)へ15〜20分ほど北上します。
柔らかそうにたわんでいますが、実はコンクリート製。でも、橋から見上げるダムの姿はとりわけ美しく、間近に見る放水は迫力満点!
少々水飛沫がかかるのも、この橋の魅力。ただし、風向きによってはズブ濡れになる場合があるので、ご注意ください。晴れた日は、虹が見られるかも。
冬期(12月初旬〜3月中旬頃)は、凍結のため、飛沫橋とダム右岸(飛沫橋から見て)の階段周辺は通行止めになります。放水量も少なくなるので、春〜秋の間に訪れるほうがお薦めです。
<基本情報>
住所:静岡県榛原郡川根本町犬間
長さ:114m
高さ:22m
駐車場:あり
アクセス:井川線長島ダム駅より徒歩約10分
島田金谷ICから約50km
写真:波奈 美月
地図を見る「南アルプス接岨(せっそ)大吊橋」は、接岨峡温泉駅の近くにある、接岨湖(長島ダム湖)に架かる大きな吊橋。長島ダムからは、7〜8分ほどで到着しますよ。
歩行専用ながら、手すりは金属製・歩道部はコンクリート&グレーチングと、かなりしっかりした造り。ほとんど揺れは感じません。
吊橋の周囲には、「八橋小道(やっぱしこみち) ラブロマンスロード」(1周約60分)が整備されています。「若宮神社」(男神)と「こだま石神社」(女神)の間に、違う形の吊橋が8つあり、コースを歩いて両方の神社を参拝すれば願いが叶うと言われています。お時間があればいかがでしょうか?
<基本情報>
住所:静岡県榛原郡川根本町犬間
長さ:240m
高さ:13m
駐車場:あり(長島公園駐車場)
アクセス:井川線接岨峡温泉駅より徒歩約10分
新東名島田金谷ICから約54km
写真:波奈 美月
地図を見る「井川(いかわ)大橋」は、接岨湖より大井川上流にある井川湖(ダム湖)に架かる吊橋です。接岨大吊橋からは、30分ほどで到着できますが、途中で通る市道閑蔵線はひときわ狭い山道。特に注意が必要です。
総重量2tの車まで通行可能で、徒歩より車で渡るほうがスリルを感じると人気!ちなみに歩行部は木製で、車で渡るとギシギシと音がします。安全のため、必ず徐行しながら1台ずつ渡りましょう。幅員2mで、すれ違いはできません。
橋の上からは、南アルプスの上河内岳を望むことができ、湖とのコラボを楽しめます。井川湖は紅葉の名所でもあり、湖面に映る紅葉も見事!
吊橋の先は、狭い市道にT字の状態で接続しています。大きな車は市道に出る時、こすらないよう、注意しましょう。
<基本情報>
住所:静岡県静岡市葵区岩崎
長さ:258m
高さ:25m
駐車場:なし
アクセス:新東名新静岡ICから約55Km
新東名島田金谷ICから約70Km
写真:波奈 美月
地図を見る「畑薙(はたなぎ)大吊橋」は、南アルプス 茶臼岳への登山口にあたる吊橋。井川大橋からは、県道60号南アルプス公園線を50分ほど北上します。まずは、畑薙第一ダムの約1.5km北にある沼平ゲートを目指しましょう。
ゲートの先の東俣林道は、許可車以外は通行できません。駐車場に車を置き、吊橋まで約40分(約2.5km)、林道を歩くことになります。ほとんど険しい所が無く、奥大井の自然の中、快適なハイキングが楽しめるのでご安心を!
写真:波奈 美月
地図を見る「畑薙大吊橋」は、幅が狭くて長さがあり、非常に華奢に見えます。でも、定員は15人と意外に多く、それなりの強度がある様子。30mもの高さを誇り、けっこう揺れるので、かなりのスリルを味わえますよ。吊橋の上で、すれ違いをするのはやめておきましょう。
畑薙湖は、県内有数の紅葉の名所であり、吊橋から眺める美しさは目を見張るほど!例年の見頃は、10月下旬〜11月中旬です。ここまで来るのは大変ですが、その価値は十分ありますよ。
畑薙第一ダムの約4km手前には「南アルプス赤石温泉 白樺荘」があり、宿泊や日帰り温泉・食事ができます。
<基本情報>
住所:静岡県静岡市葵区田代
長さ:181.7m
高さ:30m
駐車場:約40台(ゲート前の路肩)
アクセス:東名静岡ICから沼平駐車場まで約87km、新東名島田金谷ICからは約89km
“吊橋巡り”は、自動車でのアクセスが便利!ただし、狭い山道を通ることになるので、運転にはご注意ください。事前に、道路状況を確認しておくこともお薦めします。
今回、ご紹介した吊橋を、1日で巡るのは難しいと思われます。宿泊するか、数回に分けて訪れるつもりでいましょう。
有名な吊橋の多くは川根本町にあります。併せて、川根本町まちづくり観光協会主催の『吊橋カード』を集めてはいかがでしょうか?対象になる吊橋を渡り、証拠になる写真を撮ってSNSに投稿後、職員さんに画面を見せればいただけますよ。
対象の吊橋は、町内にある「塩郷の吊橋・両国吊橋・市代吊橋・飛沫橋・南アルプス接岨大吊橋・猿並橋・夢の吊橋」です。(※猿並橋…寸又峡のグリーンシャワーロードの途中にある吊橋・市代吊橋…井川線アプトいちしろ駅にある産業遺産の吊橋)
運転を避けたい場合でも、大井川鐵道を利用すれば、アクセスできる吊橋がたくさんあります。SLやアプト式電車、奥大井の秘境駅の魅力を楽しみながら、ゆっくり訪れるのも良いですね。
「夢の吊橋」については、別記事で詳しく紹介しています。記事下の関連MEMOより、ご旅行の参考にぜひご覧ください。
2018年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/2/17更新)
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