写真:アシュ 飯田
地図を見るアンコールワットは、クメール様式の寺院。中心には高さ65mの祠堂がそびえ、西側から遺跡の中心部に向かう参道が一本の軸として通っています。特に祠堂をバックに東の空から登る朝日は素晴らしく、一般の民が遺跡の威光を崇める姿すら想像させてくれます。
写真:アシュ 飯田
地図を見る遺跡は外側から第一回廊、第二回廊、第三回廊と相似形になっており、美しい幾何学模様を描いています。第一回廊の正面には聖池が水を讃え、逆さアンコールワットが見られる絶景スポットに。
遺跡全体の外形はもちろん、池や回廊の配置などがシンメトリーになっています。
写真:アシュ 飯田
地図を見るアンコールワットの最も象徴的な部分が、第三回廊の中にそびえる祠堂。当時の祠堂にはヴィシュヌ神像が祀られていたそうですが、行方不明で見つかっていません。また、建造当時は王様や司祭など、限られた人物しか入ることができず、特別な空間として存在していました。およそテニスコート3面ほどと、想像よりもずっと大きい祈りのための空間が広がっています。
写真:アシュ 飯田
地図を見る第三回廊の西側からは、ここに来るまでの全景を一望することができます。手前の第二回廊、奥の第一回廊、そして遠くまで真っ直ぐに延びる参道が、遺跡全体の壮大さを感じさせてくれます。当時の王もこの場所から、アンコールワットに集う人々を眺めていたのかと想像すると、当時にタイムスリップしたかのような感覚になりますね。
写真:アシュ 飯田
地図を見る第三回廊へは傾斜が約70°もある階段を登って行きます。現在は補助用の階段が作られある程度安全ですが、補助階段ができるまでは建造当時の階段を利用しており、急すぎて何人もの転落者を出したそうです。誰もが見上げる度にその偉容を感じる造りとなっています。
写真:アシュ 飯田
地図を見るアンコールワットの回廊内の壁を眺めていると、所々にとても細かく彫刻されたレリーフを見ることができます。その一つが、第二回廊のアプサラのレリーフ。アプサラとはクメールで女神のことで、柔和な笑みを浮かべて踊っている姿でよく表されます。
一体一体の顔の表情、姿勢、服装など全て異なっており、服の模様といった細かい部分まで綺麗に彫られているのが印象的。薄く顔料が残っており、当時の色彩が想像できますね。
写真:アシュ 飯田
地図を見る第一回廊と第二回廊が交差する十字回廊。天井部分は十字に組まれており、その十字がぴったり東西南北をさすように設計されています。
注意していないと見過ごしてしまうほど、細かい部分まで完璧に設計・建造されている事実が、当時の人の美学を偲ばせてくれますね。実際に十字に合わせ方位磁石を置くと、綺麗に北をさすので、ぜひ試してみてください。
写真:アシュ 飯田
地図を見るアンコール遺跡群でよく見られるのが、蓮の花を象ったレリーフ。蓮の花は生命力を表しており、その力にあやかる意味をこめて多く拵えられています。8枚の花弁が放射状に、そして左右対称に描かれており、タイル状に整然と並べられた姿は圧巻です。
写真:アシュ 飯田
地図を見る第一回廊の南面東側に描かれているのが、「天国と地獄」と題されたレリーフ。地獄の王であるヤーマが、あの世へ旅立った王や貴族の判決を行う様子を描いています。
レリーフは上中下の三段に分かれており、下段の地獄模様は戦慄の一言。悪魔に口から胴まで串刺しにされる刑罰など、32刑の場面が描かれています。ちなみに、上段・中段は判決を待っている列となっており、レリーフ全体で見応えのある一枚です。
写真:アシュ 飯田
地図を見る第一回廊の東面南側に描かれているのは、神々と阿修羅が協力して不老不死の霊薬を生み出す、ヒンドゥー教の天地創造の神話「乳海攪拌」。レリーフの中心にはヴィシュヌ神が大亀(クールマ)に乗り、左右で綱引きをしている両勢の采配をしている姿。攪拌の結果、不老不死の薬が噴き出して来るという神話になっています。
これらのレリーフは、当時の一般の市民および兵士が5m区画を分担して彫っており、戦さに行って帰ってきては続きを彫る、という形で完成に至りました。王から市民まで、当時の人々の想いが詰まった芸術作品にもなっているので、ぜひじっくり見てみてください。
住所:Angkor Ruins, Siem Reap
入場料:1日券37USドル、3日券62USドル、7日券72USドル ※12歳未満は無料
アクセス:シェムリアップ空港または市内から車で約20分
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