チヌがあなたを待っている! 岡山県「宇野港」周辺のアート5選

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チヌがあなたを待っている! 岡山県「宇野港」周辺のアート5選

チヌがあなたを待っている! 岡山県「宇野港」周辺のアート5選

更新日:2018/09/05 16:54

今村 裕紀のプロフィール写真 今村 裕紀 旅先案内人

瀬戸内海に浮かぶ島々を舞台にした「瀬戸内国際芸術祭」への玄関口のひとつー岡山県「宇野港」。もうひとつの玄関口である香川県の「高松港」の方が知名度が高いのかもしれませんが、「宇野港」は鉄道の便もよく、港周辺で集中してアートに触れることが出来るのです。瀬戸内海の島々に渡る前に、ここで時間をかけてじっくりと散策すべき野外展示スポットをご紹介いたします。

駅舎がすでにモダンアート

駅舎がすでにモダンアート

写真:今村 裕紀

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JR岡山駅から瀬戸大橋線と宇野線を乗り継いで約50分。終点の宇野駅のモダンな姿です。この駅舎は、瀬戸内国際芸術祭2016の作品「JR宇野みなと線アートプロジェクト」の一つとしてイタリア人アーティストのエステル・ストッカーによりアート化されたものです。

「JR宇野みなと線アートプロジェクト」とは、宇野線全8駅のうち宇野駅寄りの4駅の常山駅、八浜駅、備前田井駅、宇野駅でアート化が展開されていて、色はどの駅も白と黒によるシンプルな構成ですが、それぞれデザインが異なり、宇野線の途中から駅舎の鮮やかなデザインに触れることが出来るのです。

駅舎がすでにモダンアート

写真:今村 裕紀

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ここで少し歴史について―かつて、瀬戸内海を挟んで高松を結ぶ「宇高連絡船」」の拠点であった宇野港。客船、貨物船、客貨船、そうして「海の新幹線」のキャッチフレーズであったホーバークラフトなどが頻繁に就航していた「宇高連絡船」も昭和63年の「瀬戸大橋」の開通とともに平成3年にその幕を閉じました。その遺構がひっそりと残っています。

現在では、経営母体が変わったものの、従来と同じ、高松を結ぶ航路。そうして直島。さらに豊島経由小豆島行の3航路が、フェリーと高速船で、この宇野港から就航しています。

駅舎がすでにモダンアート

写真:今村 裕紀

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それでは、アートの散策に出発です。まずは、駅前にある小沢敦志作「終点の先へ」。

放置自転車を分解して、溶接して、新たな自転車に再生。作品であると同時にレンタル可能なのです。駅前のレンタル自転車が、これほど鮮やかに整然と設置されていると、借りるというよりも、思わず見入ってしまいます。

あなたを待つ「宇野のチヌ」とは?

あなたを待つ「宇野のチヌ」とは?

写真:今村 裕紀

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淀川テクニック作「宇野のチヌ」。この宇野港で最も目を引く作品です。

これは、宇野港周辺の沿岸やここから北にある児島湖で拾い集めた漂流物を使って作り上げた作品です。この周辺で拾い集めた、ということは世界の各地から漂流して来たものが、ここで作品に生まれ変わった、という意味も持つのです。題名の「チヌ」とは黒鯛の別名です。

JR西日本「Discover WEST 山陰 せとうち編」のCMで仲間由紀恵さんが、最後に訪れて遠くから撫でたアートがこれです。

あなたを待つ「宇野のチヌ」とは?

写真:今村 裕紀

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「宇野のチヌ」は二体の対で、もう一体あります。このチヌはご覧のように体内を抜けることが出来ます。

あなたを待つ「宇野のチヌ」とは?

写真:今村 裕紀

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「宇野のチヌ」は、キューピーでも、ヘルメットでも、鍋でも、バットでも、その他いろいろなもので出来ているのですね。もしかしたら、あまり近づいて見ない方が、いいのかもしれませんね。

船底から記憶を語るスクリューとアンカー

船底から記憶を語るスクリューとアンカー

写真:今村 裕紀

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宇野港第一突堤近くに展示されている、小沢敦志作「舟底の記憶」(スクリュー)。

ノルウェーの船で使われていたスクリューに大小さまざまな金属パーツがコラージュされて、それが海底の付着物を表現しています。まさに舟底の記憶を想起させる重量感を醸し出しています。

船底から記憶を語るスクリューとアンカー

写真:今村 裕紀

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こちらは、宇野港フェリー乗り場近くに展示されている、同じ作者による「舟底の記憶」(いかり)。

同じく、いかりに鉄のパーツが溶接されて、ここでも海底で付着した異物の蓄積が、時間の経過とともに記憶から甦って語られているかようです。

スクリュー、いかり(アンカー)、ともに瀬戸内海になじみのある「道具」たちが、役割を終えた後も、記憶をこびりつけながら港の風景に溶け込んでいます。

海の記憶を呼びかける

海の記憶を呼びかける

写真:今村 裕紀

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宇野港突堤から徒歩で5分ほどの玉野市中央公園にある、内田晴之作「海の記憶」。

チタニウム素材のこの彫刻は、大海を漂う船として、あるいは海のひとしずくとして、この公園から海の記憶を呼びかけています。

海の記憶を呼びかける

写真:今村 裕紀

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もうひとつの「海の記憶」。

海は、いつも空に語りかけています。海のしわぶきは、つねに空にはじけ飛びます。そんなことをつい、思わせる作品です。

訪問者を出迎える「愛の女神」

訪問者を出迎える「愛の女神」

写真:今村 裕紀

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宇野駅から宇野港のフェリー乗り場に向かうと、自然と視界に飛び込んで来るのが、インドの芸術家、ドルヴァ・ミストリー作「愛の女神」。この姿からは、わかりやすい題名ですね。
 
この作品は「瀬戸内国際芸術祭」のために設置された作品ではありません。玉野市の未完に終わった計画「七つの女神プロジェクト」の忘れ形見です。2002年の作品です。

訪問者を出迎える「愛の女神」

写真:今村 裕紀

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背後に廻ってみます。この女神像の左側のお尻に触れて、お願いをすると願いが叶うと言われているそうです。そういえば、左の方のお尻が、心なしか黒ずんでいるように見えます。

訪問者を出迎える「愛の女神」

写真:今村 裕紀

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最後に野外展示以外の施設を追加でひとつ。駅から東側の道路を隔てたすぐにある「駅東創庫」。ここは十数名の美術家、工芸家たちが工房を構えて活動している施設です。ぶらりとなかに入って行くと、ガラス、木工、陶芸、絵画、発砲スチロールと分野は多義にわたり、それぞれの作品を見学することが出来ます。また、月一回、オープンアトリエの日には、作家たちの制作風景を実際に見学することも出来ます。

いずれのアートも徒歩圏内にあります。これから直島や豊島、小豆島に行く前に、あるいは、それらの島からの終着の地として、潮風を感じながら、宇野港のアートをじゅうぶんに堪能してみて下さい!

宇野港の基本情報

住所:岡山県玉野市
電話番号:0863-21-3486(玉野市観光協会)
※問合せ受付時間は8:30〜17:00(水曜日・祝日休み)
アクセス:JR宇野駅より徒歩約5分

2018年9月の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/11/06−2017/11/07 訪問

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