写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る「ビュールレ・コレクション」とは、スイスの大実業家エミール・ゲオルク・ビュールレ(1890-1956年)が、個人コレクションした約600点の西洋美術作品群。
誰もが一度は見たことがある「可愛いイレーヌ」など、印象派・ポスト印象派の傑作が揃っていることでも知られています。
今回の「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」ではその中から64点が展示され、約半数は日本初公開となります。
ピエール=オーギュスト・ルノワール
《イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)》
1880年 油彩、カンヴァス
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見るセザンヌは、ビュールレが特にお気に入りだった画家のひとり。今回の展覧会は10章に分かれた展示ですが、セザンヌの作品6点は「第6章 ポール・セザンヌ」として独立しています。
長すぎる腕のバランスが逆に絶妙な「赤いチョッキの少年」は特に有名ですね。
ポール・セザンヌ
《赤いチョッキの少年》
1888-90年 油彩、カンヴァス
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見るモネは40代でフランス北部のジヴェルニーに移り住んでから、自宅の庭に睡蓮の池を作って眺めていたといわれています。
展示の最後を飾るのは、そのモネの「睡蓮の池、緑の反映」。
いわゆる「モネの池」と呼ばれる作品は複数ありますが、こちらはその中でも特に大きな作品です。撮影も許可されているこの作品、見る角度によって変わる印象も楽しんでください。
クロード・モネ
《睡蓮の池、緑の反映》
1920-26年 油彩、カンヴァス 200×425cm
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る1870年代のフランスで始まった、印象主義という芸術運動。古典的な作風から脱却した斬新な絵の具の使い方や光の描き方は、徐々にその地位を確立していきました。
画家の個性が強く出るようになったのもこのころからです。
セザンヌと並んでビュールレのお気に入りであるゴッホが、明るい色彩の絵を描き始めたのも印象派の画家たちとの交流がきっかけだそう。「日没を背に種まく人」や「自画像」など、6点が展示されています。
左から
フィンセント・ファン・ゴッホ
《古い塔》
1884年 油彩、板に貼られたカンヴァス
《自画像》
1887年 油彩、カンヴァス
《アニエールのセーヌ川にかかる橋》
1887年 油彩、カンヴァス
《日没を背に種まく人》
1888年 油彩、カンヴァス
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る第4章「印象派の風景」のコーナーでは、印象派を代表する画家であるモネの作品と、8歳年上のマネの作品が並んで展示されています。
名前も作風も似ていることからよく混同される2人の作品。この機会にじっくりと見比べてみてはいかがでしょうか。
左から
エドゥアール・マネ
《ベルヴュの庭の隅》
1880年 油彩、カンヴァス
クロード・モネ
《ヴェトゥイユ近郊のヒナゲシ畑》
1879年頃 油彩、カンヴァス
《ジヴェルニーのモネの庭》
1895年 油彩、カンヴァス
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見るこちらは、タヒチの風が感じられるようなゴーギャンの作品。ゴーギャンの作品はもう1点、アルルで一緒に暮らしていたゴッホを偲んで描かれた「肘掛け椅子の上のひまわり」があります。
左隣はピエール・ボナールの手による「アンブロワーズ・ヴォラールの肖像」。19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍したフランスの美術商で、ボナールだけでなく、ピカソやルノワールやセザンヌといったそうそうたる画家たちが彼の肖像画を描いています。
ポール・ゴーギャン
《贈りもの》
1902年 油彩、カンヴァス
ピエール・ボナール
《アンブロワーズ・ヴォラールの肖像》
1904年頃 油彩、カンヴァス
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見るここまでご紹介してきた、「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」。作品はもとより、高貴な色彩の壁紙も目に留まりますね。
ビュールレ・コレクションの作品は2020年に一括してチューリヒ美術館に移管されるのですが、実は今回の展示スタイル、チューリヒ美術館でそのまま踏襲される予定になっているのです。
一歩入ると肖像画のコレクションがあり、カミュ夫人が出迎えてくれる…
チューリヒに先がけて体験できる貴重な機会です。
エドガー・ドガ
《ピアノの前のカミュ夫人》
1869年 油彩、カンヴァス
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る力強いタッチのドラクロワの作品群は、濃いブルーの壁にしっかりと映えています。風景画の背景に淡い色が選ばれているのとは対照的ですね。
左から
ウジェーヌ・ドラクロワ
《モロッコのスルタン》
1862年 油彩、板に貼られたカンヴァス
《アポロンの凱旋》
1853年頃 油彩、カンヴァス
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る今回の展覧会は、オリジナルグッズの充実ぶりも話題になっています。特に有名なのはイレーヌ嬢の衣装を来たリカちゃん人形(数量限定)。
展覧会のポスターでは「絵画史上、最強の美少女(センター)」というキャッチコピーが付けられた目玉作品をリカちゃんにするとは、斬新で素敵なアイデア!
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る名古屋限定グッズは、こちらのマルチホルダー。イレーヌ嬢、モノクロになるとまた違った魅力がありますね。わずか8歳とは思えない大人びたまなざしです。
こちらは、地元名古屋の短大・専門学校の生徒たちが衣装制作した「なりきりイレーヌ」のコーナー。鮮やかなブルーのドレスを着て、ぜひ記念撮影を!
提供元:至上の印象派展 ビュールレ・コレクション
http://www.buehrle2018.jp/今回の展覧会に合わせて、名古屋市内の図書館やブックストアで特設展示が行われたり、久屋大通庭園フラリエに睡蓮の池が登場したりと、コラボ企画がたくさん登場しています。
飲食店の割引サービスやビュールレ・コレクションをイメージした特別メニューも魅力的!
こちらは、モネの作品を青いハーブティー「バタフライピー」やマカロンで再現した「ビュールレ ドルチェミスト」です。
<サンタ・マリア・ノヴェッラ・ティサネリア>
住所:名古屋市中村区名駅四丁目7番1号ミッドランドスクエア3F
電話番号:052-527-8803
提供期間:8/1(水)〜9/24(月・休)
価格:2名 5,300円(税抜)
※1日5食、13:00〜17:00限定
提供元:至上の印象派展 ビュールレ・コレクション
http://www.buehrle2018.jp/堂島ロールで有名なモンシェールも、エディブルフラワーや金箔を使った豪華な「ビュールレ アフタヌーンティーセット」を用意。レモンシロップを加えるとピンクに色づくブルーバハーブゼリーはモネの「睡蓮の池、緑の反映」がイメージされています。
<サロン・ド・モンシェール>
住所:名古屋市中村区名駅四丁目7番1号ミッドランドスクエアB1F
電話番号:052-571-4499
提供期間:7/28(土)〜9/24(月・休)
価格:1名3,000円(税抜)※写真は2名分
提供元:至上の印象派展 ビュールレ・コレクション
http://www.buehrle2018.jp/デザートだけではありません。こちらは鮮やかで美しい夏のお料理「ランチ御膳 夏の庭とスプーン一杯の幸せ」。隣県三重の海の幸をふんだんに味わえる奥山安蔵商店のランチで、お寿司10貫がついて1500円とコスパも抜群です。
<奥山安蔵商店 Mie Restaurant & Bar グローバルゲート店>
住所:愛知県名古屋市中村区平池町4-60-12 グローバルゲート3F
電話番号:052-485-7633
提供期間:7/28(土)〜9/24(月・休)
価格:1,500円(税抜)
※ランチ11:00〜15:00(L.O. 14:30)
住所:愛知県名古屋市中区栄2-17-25 芸術と科学の杜・白川公園内
会場:名古屋市美術館
開期:2018年7月28日(土)〜 9月24日(月・休)
開館時間:9:30〜17:00(毎週金曜日は20:00まで)
※入場は閉館の30分前まで
休館日:毎週月曜日(ただし8月13日、9月17日、24日は除く)、9月18日(火)
電話:052-212-0001
2018年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/19更新)
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