神奈川県平塚市の郊外にある妙圓寺は一見どこにでもあるような小さなお寺。ところが一歩境内に足を踏み入れると、他とは違う不思議な力が感じられます。それもそのはず、境内にある岩屋に祀られているのは強いお力を持った宇賀神。そしてこのお寺は荒井ヒロ子氏の著書『正しい神頼み』で「願いが叶うお寺」として紹介されているのです。
Jリーグ湘南ベルマーレの祈願寺でもあるこのお寺。不可能と思われた願いが叶った大物俳優F氏も、ここでご祈祷していただいたのだとか。願望成就のご利益がハンパないといわれているお寺なのです。
夏には蓮が参道に並びお出迎え。小さいながらもちょっとした庭園を感じる境内には桜や藤・ザクロなどの木々があり、四季折々花を楽しむことができます。
妙圓寺は天台宗のお寺でご本尊は阿弥陀如来。その開山に関しては不明ですが、現在の本堂は270年前の再建になります。平塚は関東大震災や太平洋戦争での空襲などがあったため、これだけ古いお堂はほとんど残っていません。
通常本堂は施錠されていますが、呼び鈴でお知らせすればお寺の方が快く開けてくれます。本堂に祀られているのはご本尊の阿弥陀如来を始め、薬師如来や不空羂索観音、不動明王など。せっかくなので本堂に上がりお参りをして行きましょう。
境内にある洞窟には宇賀神が祀られています。そのためご住職が比叡山にて「浴酒供(よくしゅく)」の秘法を修められました。その際に比叡山より勧進された宇賀神は秘仏として本堂にて厨子に納められています。
「浴酒供」とは宇賀神にお神酒を注ぐ秘法。毎年1回、8日間続けて行われるこの時は、秘仏の宇賀神が御開帳となります。
上の写真の般若心経の経典の左右に置かれているのが、以前秘法を行った際の祈祷が込められた「浴酒」。8日目にはこの「浴酒」が20個ほど参拝者へと分けられ「願いが叶う」と評判になっています。
本堂を背に右側は小高く、ちょっとした山の斜面のようになっています。その前には2つの鳥居。右側の鳥居を進むと階段を上り斜面の上にある辯天堂へ、左側の鳥居は宇賀神を祀る岩屋へと誘います。
辯天堂へと続く階段の中腹には稲荷社があります。なぜ?と不思議に思いますが、稲荷社のご祭神である「倉稲魂命(うかのみたまのみこと)」は、仏様では「宇賀神」。実は稲荷と宇賀神は密接な関係があるのです。
斜面の上には赤い辯天堂があり、八臂辯財天が祀られています。この御堂は釘が一切使われない建築方法で130年ほど前に再建。今は辯天堂の前に拝殿が造られています。
この下の岩屋内に居られるのが宇賀神。この宇賀神が岩屋から辯天堂に上がられると、宇賀神を頭に頂いた八臂辯財天となられるのです。
岩屋の入口の前に立つと、岩屋の上に辯天堂があるのがよくわかります。
岩屋が整備されたのは今から400年ほど前の江戸時代初期頃。この岩屋内で巳の日、巳の刻(午前10時)前後には護摩が焚かれ、願望成就の祈祷が行われます。
岩屋内には宇賀神が祀られています。宇賀神は人面蛇身でとぐろを巻いたお姿。異様なお姿に思えますが、どんな願いでも叶えてくれると言われているほどのお力があるのです。仏教においては辯財天と混同されることもありますが、一般的には辯財天の頭に人面蛇身と鳥居を頂いているお姿は「宇賀辯財天」。頂いていないお姿は「辯財天」となります。
お願いをする際には住所と名前、さらにご先祖様への感謝を念じてからお願い事をしてください。願い事が叶う可能性がUPするといわれています。
岩屋内には小さな池があり「銭洗い弁天」となっています。ここは強いお力を持った宇賀神が祀られている岩屋内。金運上昇のご利益が期待できそうです。洗ったお金はそのまま持っていても良いですが、出来ることなら人のために使うようにしましょう。
宇賀神が祀られている岩屋は18mほどの大きさですが、さらに奥へと続く洞穴があります。岩屋の入口に電気のスイッチがありますで、明かりをつけて進んでみましょう。岩屋の入口から出口までは50mほどの長さとなっています。
洞穴内には大日如来など数体の石仏が祀られています。この洞穴の上には八臂辯財天。なんとこの洞穴は辯財天の胎内くぐりとなっているのです。
洞穴内には不思議にも朱色の橋があり幽玄な空間。壁にはノミで彫った手彫りの様子が残り、これだけの穴を彫ることの大変さを見て取ることができます。
洞穴を奥へと進んでいくととても狭い部分が現れます。ここは大柄な人なら四つ這い、小柄な人でもしゃがんだ状態で歩いて行かないと通れません。願い事が叶う時の生みの苦しみと思い、通ってみてはいかがでしょうか。ただし、服が汚れる可能性があるので汚したくない人は引き返した方が良いでしょう。
ここから15m程で出口。出口の扉が施錠されている場合がありますが、自分で中から鍵を開けて外へ出てしまってOKです。
妙圓寺は小さいお寺ですが見所とお力がギュッと詰まったお寺。ぜひ妙圓寺を訪れて願いを叶えてください。
住所:神奈川県平塚市土屋1949
電話番号:0463-58-1436
アクセス:
・JR東海道本線 平塚駅〜バス「秦野行(中沢橋経由)」〜「早田寺前」バス停下車、約0.1km
・東名高速道路 秦野中井IC〜県道71号〜県道77号経由、約7km
2018年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/9/18更新)
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