写真:Ise Shinkurou
地図を見る645年インドより訪日した法道(ほうどう)仙人が、この地に強い霊気を感じ、ここに1体の仏を残しました。これが羅漢寺の起源。堂内には五百羅漢と千体地蔵等、何と3700体もの石仏が安置されています。
本堂は羅漢山の岩腹に張り付いたように建てられていますので、拝観される道順には次の2通りの方法があります。30分程歩いて参道を登られるか、それともリフト(約3〜4分)を利用されるかです。
参道は少し傾斜のある石段と石畳が続くのですが、脚に自信がある方は是非参道を利用して頂きたいです。というのは、参道の石畳を歩くと、霊気を感じたと言われる山をより深く実感して頂けるからです。
さらに途中にある「仁王門」もお勧めスポット!室町幕府三代将軍「足利義満」より贈られた扁額(へんがく)が残っています。1751年に建立された阿形(あぎょう)吽形(うんぎょう)の仁王像は、250年以上もこの地を魔物から守り続けているのですね。
写真は山門前ですが、リフトを利用された方は左の通路から、参道を来られた方は右下の階段を上って山門に到着です。
こちらの山門も昭和の火災を免れた貴重な建物で、足利義満が建立したと言われています。すぐ傍まで岩肌が迫り、いかにも神聖な場所への入り口という雰囲気ですね。
また山門手前に室町時代に安置された「千体地蔵」が。石の地蔵が千体揃うと、本当に見事な景観を見せてくれます。
それでは山門を入り、インドの仙人が霊気を感じたエリアをご紹介します。
写真:Ise Shinkurou
地図を見る岩肌が迫る石段をしばらく歩かれると「無漏窟(むろくつ)」と呼ばれる岩屋があります。「無漏窟」とは煩悩の無い空間を持つ洞窟。このエリアに五百羅漢が安置されています。
岩窟の入り口には所狭しと願い事を記した「しゃもじ」が!これは願いを掬う(すくう)と言われ、神社などでよく目にする絵馬のようなものです。
さらには足を踏み入れるのが怖いほどの、厳粛な空気が流れ出しています。
では心を引き締め1300年の霊気を頂きに洞窟内へ。
岩窟内へ一歩入ると、暫く息を止めてしまう程、いえ呼吸を忘れるほどの景観が目に飛び込んできます。ぎっしりと並んだ羅漢像がこちらを見つめ、しかもその生き生きとした表情からは声まで聞こえてきそう!
笑った顔・怒った顔・泣いた顔・困った顔そして拗ねたような顔まであります。この中には家族の顔や見知った人の顔が必ずあると言われているのです。
しばらく見とれていると、堂内のお坊さんに「今ここに立つ自分の顔もこの中のどれかなのですよ。」と教えて頂きました。
どんな顔だろう?と改めて自分の心の中を覗きました。いつの間にか心の中にある悩み事や悲しみが消えていきます。改めて五百羅漢の凄さを感じさせられました。是非皆様にも感じて頂きたい羅漢のパワーです。
また堂内では、先にご紹介した「しゃもじ」が販売されていますので、皆さんも心の叫びを文字にしてみて下さいね。クギとトンカチも準備されていますので、クギを打つ澄んだ響きを耳にしながら、この旅ならではの心の土産をお持ち帰り下さい。
では本堂をご紹介します。
写真:Ise Shinkurou
地図を見るさらに奥に進むと本堂に至ります。こちらの建物は、昭和の大火で焼失し再建されたものですが、まさに岩と一体になった素晴らしいお堂。
岩肌がさらに迫る太鼓橋等、岩石と木の織りなす特別の雰囲気を感じて頂けます。
また本堂左手から二階部分へ上がる事が出来、耶馬溪の絶景を楽しめます。五百羅漢でもらった澄んだ心に清々しい風が吹き付け、本当に気持ちの良い癒しの感覚を愉しんで頂けます。
少し余談ですが、リフト乗り場のそばに「禅海堂」と呼ばれる建物があります。こちらは菊池寛の小説のモデルとして知られる「青の洞門」(旅の僧が手作業で掘り進めたトンネル)で使用したノミとツチが展示されています。ご興味のある方はお立ち寄りくださいね。
岩肌に張り付いたように建つ「山門」・無漏窟の中の「五百羅漢」等、山全体が特別の霊気に覆われたよう!五百羅漢を眺めながら悩みを吹き飛ばし明日へのパワーを持ち帰る旅はいかがですか?
住所:大分県中津市本耶馬渓町跡田1501
電話番号:0979-52-2538
アクセス:JR中津駅からバス約40分、お車では東九州道「中津IC」より国道212号〜500号経由約25分
羅漢寺リフト (電話番号:0979-52-2515)
9:00〜17:00 ・8:30〜17:00 (10月11月のみ)
2017年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2023/12/1更新)
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