鬼の首が埋められた“桃太郎伝説のルーツ”岡山「吉備津神社」

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鬼の首が埋められた“桃太郎伝説のルーツ”岡山「吉備津神社」

鬼の首が埋められた“桃太郎伝説のルーツ”岡山「吉備津神社」

更新日:2018/08/07 12:51

古川 和美のプロフィール写真 古川 和美 温泉ソムリエマスター、神社検定1級

岡山市北区に位置する「吉備津(きびつ)神社」は、きび団子でも知られる桃太郎のモデルとなった人物が祀られている桃太郎伝説のルーツの神社です。桃太郎といえば鬼退治が有名ですが、その鬼を退治した際、鬼の首を埋めたとされる場所が境内の中にあり、そこで吉凶を占う通称「鳴釜神事」も知る人ぞ知る神事でもあります。ミステリー溢れる吉備津神社を案内します。

備中国一宮「吉備津神社」

備中国一宮「吉備津神社」

写真:古川 和美

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「吉備(きび)」とは岡山の古い呼び名。吉備津神社は現在でいうところの岡山と倉敷のちょうど中間地点に位置します。また古くは東部の備前、中央部の備中、西部の備後という大きくわけて3つのエリアのちょうど真ん中の備中の一宮になります。

※一宮(いちのみや)・・社格が高いとされる神社

あたり一帯は古墳も多く残っており、吉備王国の名残の史跡や戦国時代のお城など歴史を色濃く残している地域でもあります。

備中国一宮「吉備津神社」

写真:古川 和美

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駐車場から鳥居をくぐる手前に、柵で覆われた苔むしたこんもりとした小さな岩があります。これは「矢置岩」といわれ、桃太郎と鬼がお互い矢を放ち戦った際の矢を、桃太郎が置いたことからその名前がついたようです。

毎年正月3日には、その歴史にちなみ「矢立の神事」が執り行われます。矢を放つ射手が空中高々と矢を放ち、四方より来る災難を祓い、その年の安寧を祈ります。

備中国一宮「吉備津神社」

写真:古川 和美

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鳥居をくぐるとまずゆるやかな階段が続きます。新緑の季節だと両サイドの木々も青々と、深呼吸しながらまずは朱色の北隋神門を目指しましょう。

室町中期の再建で国指定重要文化財となっています。

隋神門を抜けると本殿目指してさらに階段

隋神門を抜けると本殿目指してさらに階段

写真:古川 和美

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ようやく登りおえたと思って安心はできません。さらに今度は少し急な階段が本殿へと続いています。
ここから少し空気も変わって気持ちが厳かになってきます。

隋神門を抜けると本殿目指してさらに階段

写真:古川 和美

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さあ2つ目の門をくぐるとようやく本殿がお出迎えです。

先ほどから桃太郎という名前を使用しましたが、正式には大吉備津彦大神(おおきびつひこのおおかみ)、またの名を彦五十狭芹彦命(ひこいさせりひこのみこと)が祀らています。
大吉備津彦大神は、第七代孝霊天皇の皇子として生まれ、当時このあたり一帯、鬼とよばれた温羅(うら)が民衆を苦しめていたため、成敗のためこの地に赴きました。

さて、桃太郎といえば鬼退治のお共に犬、猿、キジが登場しますがこれってなぜでしょうか?
伝承では大吉備津彦大神の家来でもあった犬飼部の犬飼健命(いぬかいたけるのみこと)、猿飼部の楽々森彦命(ささもりひこのみこと)、鳥飼部の留玉臣命(とめたまおみのみこと)を従えたとあり、その頭文字からとったとされています。

国宝指定の比翼入母屋造りの本殿と拝殿

国宝指定の比翼入母屋造りの本殿と拝殿

写真:古川 和美

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参拝を済まして左手にぐるりとまわると、拝殿・本殿が綺麗に見えます。
流美な曲線を描いた屋根は桧皮葺で比翼入母屋造りで全国でも唯一ここだけの造りで、通称「吉備津造り」と呼ばれ、国指定重要文化財にも指定されています。

現在の建物は室町時代のもので、それ以前は何度か焼失したそうですが、今後もずっと受け継いでいってほしい建造物です。

長〜い回廊と名物「鳴釜神事」

長〜い回廊と名物「鳴釜神事」

写真:古川 和美

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先ほどの本殿・拝殿も見事でしたが、吉備津神社のもう1つの見どころといえば、この長くまっすぐ伸びた廻廊。その長さ全長360メートル!途中下り坂になっていますが、これはここの地形を生かして造られているとのことで、こちらは県指定の重要文化財となっています。

長〜い回廊と名物「鳴釜神事」

写真:古川 和美

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そして吉備津神社では不思議な神事を受けることができます。その名も「鳴釜神事」。その名の通り、釜が鳴る神事です。自分が祈願したことが叶うかどうか、その釜にお米を入れて音の鳴り方で吉凶を占うというもの。

不思議なことに、同じようにお米を入れても、鳴るときと鳴らないとき、さらには同じ場所にいても、音が聞こえる人、聞こえない人までいるとか?!

占うといっても、神職の方が伝えてくれるわけではなく、あくまでその音を聞いて自分自身でどう感じるか・・を自身で判断するという特殊な神事です。

長〜い回廊と名物「鳴釜神事」

写真:古川 和美

さて、この鳴釜神事にはこんな由来があります。

かつて桃太郎が成敗した鬼の首が唸り声をあげて鳴りやまず、仕方なく釜の下に埋めてしまいます。それでも泣き止まず、困り果てていた桃太郎の夢枕にたった鬼のお告げ通りに従ったことで今の神事に至ります。

そんな不思議な神事をうけてみたい・・という方は、社務所で申込みを!受付は金曜以外の基本毎日で午後2時まで。祈祷・お祓いをされてからがおすすめです。
(お一人祈祷料、お札、お守り・鳴釜神事で5000円)※注)御竃殿は写真NG

行事などで中止の場合もありますので、事前に必ず確認を!

桃太郎絵馬で必勝祈願

桃太郎絵馬で必勝祈願

写真:古川 和美

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桃太郎がモデルとなっている神社だけあり、桃太郎の可愛いイラストの絵馬が目を引きます。境内の一画にある一童社は学問・芸能の神をお祀りしてある神社で、ここでは進学を目指しての合格祈願で訪れる人も多く、何かを目指されてる方はこちらで祈願されてみては。

吉備津彦神社の基本情報

住所:岡山県岡山市北区吉備津931
電話:086-287-4111
アクセス:JR吉備津駅より徒歩約10分。山陽自動車道の吉備SA内・スマートIC(※ETC限定/利用可能時間6:00〜22:00)から総社方面へ約3.5km

2018年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/05/03 訪問

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