黄大仙祠(ウォンタイシン寺Wong Tai Sin Temple)は正式名称が二つあり、赤松黄大仙祠または嗇色園黄大仙祠となりますが、通常は短く黄大仙祠(廟)と呼ばれています。場所は香港市街地エリアの北端で、MTRの「観塘線黄大仙」駅下車。
駅を出るとすぐ左側に山門が見えてきます。ビル群の中にあるいかにも中華式の寺院という雰囲気ですが、派手な色の使い方等は道教色が強いと言えます。
近くには香港らしい黄金色のお土産品店がずらり。
また100を超える店舗が並ぶ「黄大仙答品哲理中心」がすぐ近くにありますので、パワースポット参拝の前後に立ち寄ってみましょう。
黄大仙祠の入口に待ち構えているのは、まるで意思を持っているように見える龍。中国で龍はとても強力な力を持つ、縁起のいい存在です。水をコントロールし、治水に重要な意味を持つだけではなく、皇帝の象徴でもありました。
その歴史は古く、紀元前5千年とされる「ぎょうしょう文化」にまで遡る記録があり、その後の紀元前4千7百年前の「紅山(こうさん)文化」の遺跡からは、翡翠で出来た龍の装飾品も出ているのです。
寺院の中に進むと、ずらりと並んでいる日本では見ることの無い像。顔が動物で体は人間の不思議な神たちですが、これは中華式の十二支であり、日本と同じものと考えてよいのです。
日本でも自分の十二支に当たる神社に参拝する習慣があるのと同じ。こちらでは全て揃っているので、誰でも一度に参拝することが出来ることになります。
一見、どのような神かと迷ってしまうかも知れませんが、こちらは寅。寅年の方は手を合わせてみましょう。
道教、仏教、儒教が一堂となっている黄大仙寺院ですが、基本となるのは道教です。
道教は日本にも様々な形で溶け込んでおり、大きな影響を与えています。例えば天皇陛下の天皇は、道教の天皇大帝からであるという説がある程。天武天皇は皇后とともに道教信者であったと言われ、宮内庁所蔵の孝明天皇の礼服には、北斗七星、鳳凰、龍という道教のシンボルが刺繍されている程なのです。
主殿や三つの神聖殿、図書殿、九龍庭、幸福庭等見どころと祈願場所は多数。
黄大仙祠の祭神は、本尊が黄初平(晋時代の仙人)、観世音菩薩、そして孔子となっています。まさに道教、仏教、儒教の習合と言えるでしょう。孔子は儒教だけではなく、学問の神としても崇められています。
銅の緑青を思わせる美しい屋根が続く裏の庭園。
これが香港の中なのかと感じさせるほどの佇まい。静かに歩いて庭を観賞してみましょう。
季節の花々が咲いていることから、草花を楽しみたい香港の人たちも訪れる場所なのです。香港で一番人気と言われるパワースポット「黄大仙祠」で、あなたはどのような祈願をしますか?
最後になりますが、香港の魅力あるその他の観光地を下記関連MEMOで紹介しています。ぜひご覧のうえ、旅行の参考としてみて下さい。
住所:香港九龍黃大仙竹園村2号
電話:+852-2327-8141
アクセス:MTRの「観塘線黄大仙」駅下車、徒歩すぐ
2019年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/18更新)
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