復活!北海道天人峡の名瀑「羽衣の滝」はやっぱり美しかった

復活!北海道天人峡の名瀑「羽衣の滝」はやっぱり美しかった

更新日:2019/10/19 10:10

Mayumi Kawaiのプロフィール写真 Mayumi Kawai 絶景ハンター、トラベルライター、自称ミステリーハンター
かつて北海道東川町の天人峡で起こった大規模な土砂崩れにより、2013(平成25)年5月以来、通行止めになっていた「羽衣の滝」。このたびようやく遊歩道が復旧、2018(平成30)年6月11日、満を持して通行が全面開通されました。

「日本の滝百選」にも選ばれ、北海道最大の落差を誇る「羽衣の滝」。無事復活を遂げたこの名瀑を拝みに天人峡を訪れてみませんか?

名瀑「羽衣の滝」が息づく天人峡

名瀑「羽衣の滝」が息づく天人峡

写真:Mayumi Kawai

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北海道東川町、旭川の奥座敷とも呼ばれる天人峡(てんにんきょう)は、北海道最高峰の旭岳を臨む大雪山国立公園内に位置し、柱状節理の険しい渓谷に広がる錦秋の紅葉と温泉郷で有名なスポットです。

天人峡には、昔々、心優しき若者が山賊に奪われた天女の羽衣を取り返したお礼にと天女が舞を踊り、その舞によって小さな滝が羽衣の如く優美で大きな滝に生まれ変わったという羽衣伝説が伝わっています。それが今、天人峡随一の人気を誇る「羽衣の滝」なのです。

名瀑「羽衣の滝」が息づく天人峡

写真:Mayumi Kawai

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ところが、2013(平成25)年5月に大規模な土砂崩れが発生。これにより遊歩道および展望台が壊滅的なダメージを受け、以降、復旧工事のため長らく通行止めになっていました。

名瀑「羽衣の滝」が息づく天人峡

写真:Mayumi Kawai

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5年の歳月をかけ、2018(平成30)年6月11日、満を持して全面開通を迎えた羽衣の滝。滝へと続く道は整備され、新たな遊歩道とともに観賞台もリニューアルされています。渓谷美もそのままに、羽衣の滝の美しさももちろん健在です!

天人峡温泉からいざ羽衣の滝へ

天人峡温泉からいざ羽衣の滝へ

写真:Mayumi Kawai

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羽衣の滝までは天人峡温泉から忠別川沿いに約0.6km、徒歩15分ほどの短い距離です。遊歩道入口には登山安全と商売繁盛にご利益があるとされる「天人峡神社」が祀られています。滝に向かう前に一度ご祈願されてみてはいかがでしょう。

天人峡温泉からいざ羽衣の滝へ

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道中にある「天人峡涙岩」や「見返り岩」など、羽衣伝説にまつわる奇岩スポットも見逃せません。

天人峡温泉からいざ羽衣の滝へ

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遊歩道脇を流れる忠別川は大雪山系を源流とした一級河川。ターコイズブルーの澄んだ川の流れと新緑のマイナスイオンで森林セラピー効果は抜群です!

いよいよ名瀑「羽衣の滝」とご対面!

いよいよ名瀑「羽衣の滝」とご対面!

写真:Mayumi Kawai

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新設された忠別川に架かる遊歩道。この脇には公衆トイレも設置されています。羽衣の滝まではあと少しです。

いよいよ名瀑「羽衣の滝」とご対面!

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いよいよ滝とご対面!落差270m、7段の岩肌を流れ落ちる「羽衣の滝」は、北海道最大かつ全国第3位を誇る名瀑です。滝の水は忠別川を通り、やがてクワウンナイ川に合流して石狩川へと注がれます。

1901(明治34)年に発見された当初は「夫婦滝(めおとたき)」と呼ばれていましたが、1918(大正7)年にこの地を訪れた文人・大町桂月(おおまちけいげつ)によって「羽衣の滝」と命名されたといわれています。

いよいよ名瀑「羽衣の滝」とご対面!

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観賞台から見上げる滝の姿はまさしく天女の羽衣の如くしなやかで気品あふれ、錦の紅葉をまとった姿に見とれてしまいます。ところが、この観賞台から見える滝の段数は実は4〜5段ほど。そこで今度は7段の全景を見ることができる滝見台へ向かいましょう。

滝見台から眺める7段の羽衣の滝

滝見台から眺める7段の羽衣の滝

写真:Mayumi Kawai

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滝見台は羽衣の滝の正面にそびえる標高約870mの山の上に位置します。滝見台までの距離はおよそ1.5km、標高差は230m程度ですが、「三十三曲り」と呼ばれる狭くて急なカーブがスタート地点から続き、なおかつ大きな倒木や岩、草が生い茂って本格的なトレッキングコースになります。トレッキングシューズあるいは履き慣れた靴、それから熊鈴もあるとよいかも知れません。

滝見台への登山口はこの案内板が目印。登山口脇に設置されたポストにある入山届への記入はお忘れなく。

滝見台から眺める7段の羽衣の滝

写真:Mayumi Kawai

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土砂崩れの影響か、登山道には大きな倒木がいくつも横たわっています。よじ登ったりまたいだり、狭い隙間をくぐったりする場面もあるので、動きやすい身なりで臨んでください。

滝見台から眺める7段の羽衣の滝

写真:Mayumi Kawai

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登りはじめておよそ1時間後、いよいよ滝見台に到着です。錦秋の木々の間から流れ落ちる7段の滝の姿はまさしく息を呑む絶景!苦労して登る価値はありますよ。晴れていれば右手に旭岳を臨むことができます。

滝見物のあとはぜひ天人峡温泉で癒やされて

滝見物のあとはぜひ天人峡温泉で癒やされて

写真:Mayumi Kawai

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大雪山の恵みである良質な黄金の湯がウリの天人峡温泉。
かつて温泉郷として栄えたこの地も、今や温泉宿は1軒となってしまいました。天人峡の公共駐車場近くに建つ「御やど しきしま荘」は日帰り入浴も可能です。ぜひ散策後、疲れを癒やしに立ち寄ってみては?

<「御やど しきしま荘」の基本情報>
住所:北海道上川郡東川町天人峡温泉
電話:0166--97-2141
日帰り入浴:12:00〜19:00(入浴料大人700円、子ども400円)

滝見物のあとはぜひ天人峡温泉で癒やされて

写真:Mayumi Kawai

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天人峡温泉入口にある公共駐車場の一角には「天女の足湯」という無料足湯スペースもあります。ぜひこちらも併せて足休めに訪れてみてください!

滝見物のあとはぜひ天人峡温泉で癒やされて

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羽衣の滝への遊歩道沿いには苔むした巨木や緑豊かな森が広がり、川のせせらぎに滝の水音、鳥のさえずりとともに森林浴も楽しめます。無事復活を遂げた天人峡の「羽衣の滝」、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

天人峡「羽衣の滝」基本情報

住所:北海道上川郡東川町天人峡温泉
電話:0186-82-3761(ひがしかわ観光協会直通)
アクセス:公共交通機関はないため、車あるいは宿泊施設の無料送迎バス等を利用
マイカー利用の場合:
・旭川空港から約34km、所要約40分
・JR旭川駅から約41km、所要約1時間
・美瑛から道道213号経由約33km、所要約40分

2019年10月現在の情報です。最新の情報は関連メモの公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/10/05 訪問

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