世界中から人が訪れる公共図書館!「金沢海みらい図書館」

世界中から人が訪れる公共図書館!「金沢海みらい図書館」

更新日:2018/09/02 14:36

Mayumi Tのプロフィール写真 Mayumi T 金沢出身の歴史探索家、B級グルメマニア、北陸の旅先案内人
城下町・金沢。歴史ある街並みがあちこちにあり、古くからの建造物が保存状態も良く多く残され、訪れる人で賑わいをみせています。そんな古き良きものを残している街ですが、ここ近年の建築物も多く、こちらも同じように注目され、たくさんの人が訪れています。新しい建築物は街の中に数多く点在しているのですが、ここでは「世界で最も美しい公共図書館」の一つにも選ばれた「金沢海みらい図書館」をご紹介します。

多数の賞を受賞

多数の賞を受賞

写真:Mayumi T

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「金沢海みらい図書館」は金沢市の西部、寺中町(じちゅうまち)にある公共図書館で、2011年(平成23年)に開館しています。近年、整備された「金沢外環状道路海側幹線」と石川県道17号線(通称金石街道・かないわかいどう)とがちょうど交わった交差点のそばにあります。

まるで公園のような敷地内にあり、天気の良い日は真っ白な建物が青空に映え、建物の外側には特徴のある丸い窓がたくさんみえます。

多数の賞を受賞

写真:Mayumi T

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この「金沢海みらい図書館」は、数々の建築やデザイン関連の賞を受賞していることでも話題になっています。

2011年「金沢都市美文化賞」
2012年「世界で最も美しい公共図書館ベスト25」
2012年「グッドデザイン賞」
2013年「世界の素晴らしい公立図書館4館」
2013年「世界の近未来的図書館10」
2013年「日本図書館協会建築賞」
2014年「世界の魅力的な図書館ベスト20」

ザッと抜粋するだけでもこれだけの受賞歴がありますが、この他にも多数の賞を受賞しています。

特徴のある円窓

特徴のある円窓

写真:Mayumi T

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金沢では冬の季節ともなるとかなりの積雪があるため、天窓(トップライト)による採光は難しい状態でした。それで、この「金沢海みらい図書館」の建築に携わった「シーラカンスK&H」は、100パターン以上もの円窓をシュミレーションし、大きさや透過度に差のある天窓を配置することで、統一感のある光が入ることを突き止めたのです。

特徴のある円窓

写真:Mayumi T

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このような経過から、6,000個もの円窓が建物に配置されていますが、この円窓の大きさは実はすべて同じ大きさではなく、20cm、25cm、30cmの3種類があります。またこの円窓は建物の外側との内側とで大きさが違っており、内側は38cm、41cm、44cmの3種類があり、外側から見た場合よりも大きさに差が感じられないような設計になっています。

そして紫外線を和らげるための熱線吸収ガラス、網入りガラス、すりガラスなど様々な種類のものが使われ、円窓が位置する場所によって種類も変えられているのです。

特徴のある円窓

写真:Mayumi T

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2012年には、中田英寿氏が出演したノートパソコンのCM撮影地として話題に。また海外のメディアでも数多く取り上げられたことにより、現在でも海外など世界中から、この洗練された建築やデザインを視察するため多くの人が訪れています。

各スペースはゆとりの空間

各スペースはゆとりの空間

写真:Mayumi T

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こちらは1階の児童図書コーナー。広いスペースにゆとりをもたせ、棚の位置も低め。小さな子どもでも本を手にとりやすい空間となっています。この図書館で、大切な初めての本に出逢うかもしれないとっておきの場所。実際にお母さんやお父さん、きょうだいと一緒に楽しそうに来館し、本を手にとってとびきりの笑顔で本を選ぶ子どもの姿をあちこちで目にすることができます。

各スペースはゆとりの空間

写真:Mayumi T

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こちらは3階の「地域情報フロア」の一角。ここには地元金沢をはじめ石川県内の「ものづくり」に関する文献などが収集されているスペースがあり、日本海情報コーナーには環日本海の歴史に関する文献などが集められています。

各スペースはゆとりの空間

写真:Mayumi T

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このようにどのフロアも広くゆとりをもたせてあり、ゆったりとした空間で本を選び、思い思いの場所で本を閲覧することができます。

広々とした吹き抜け

広々とした吹き抜け

写真:Mayumi T

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館内は吹き抜けになっている部分があることから、エレベーターで上階に上がると階下を見下ろすことができます。

広々とした吹き抜け

写真:Mayumi T

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このように3階から階下を見下ろすと、壮大なスペースにやわらかな陽射しがふりそそぐ円窓、ズラリと棚に収められたたくさんの本を眺めることができます。こんなにたくさんの本のどこかに、自分と出逢う一冊があるのかと思うと、本が好きな人にはたまらなくワクワクとした光景かもしれませんね。

気軽に訪れてみよう

気軽に訪れてみよう

写真:Mayumi T

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日本国内のみならず、海外からの建築愛好家も多く訪れているのだそうで、アメリカ建築家協会の会員がツアーの一環として訪れたり、様々な建築、デザイン関連などに携わっている多くの人が視察に訪れています。きっと金沢の新しい現代の部分を感じられることでしょう。

気軽に訪れてみよう

写真:Mayumi T

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館内の出入口に位置するエントランスのちょっとしたスペースも、天気の良い日はたっぷりの陽射しがふりそそぎ、本を選ぶ合間にもゆったりとした気持ちでくつろぐことができるでしょう。

写真撮影に関して、「金沢海みらい図書館」の1階総合カウンターで撮影の許可に関する簡単な文面を記入することによって、訪れた当日でも撮影許可証をその場で受け取ることができます。

※館内の絵画や展示物の撮影、来館者の個人が特定できるような撮影はできません。 また図書館内の本は著作物のため、撮影には制限がありますのでご注意ください。

「金沢海みらい図書館」という名称とはいえ、至近距離に海岸が位置している訳ではないのですが、車で約10分も走らせると日本海側の方へも出かけることができます。金沢や石川のご旅行の合間に、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

金沢海みらい図書館の基本情報

住所:石川県金沢市寺中町イ1番地1
電話番号:076-266-2011
アクセス:
・北陸鉄道「金沢海みらい図書館前」バス停より徒歩約1分。
・JR金沢駅より「金石街道(かないわかいどう)「木曳野小前」交差点を左折(約10分程)
駐車場:あり(ただし台数に限りがあります)

2018年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/05/03−2018/08/18 訪問

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