松山の椿の秘密に迫る!『椿神社』で有名な『伊豫豆比古命神社』

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松山の椿の秘密に迫る!『椿神社』で有名な『伊豫豆比古命神社』

松山の椿の秘密に迫る!『椿神社』で有名な『伊豫豆比古命神社』

更新日:2014/07/04 10:09

いずみ ゆかのプロフィール写真 いずみ ゆか ライター

日本三古湯である松山の道後温泉は、古代、椿の樹が茂って温泉を取り囲んでいたと言われ、『椿』は道後温泉を象徴する花です。また松山市の市花でもあります。実はこの『椿』が古代史の謎を解く鍵である事をご存じでしょうか?
愛媛県松山市居相町の通称『椿神社』『お椿さん』の名で親しまれる『伊豫豆比古命神社(いよずひこのみことじんじゃ)』で松山の狸伝説と共に皆様を古代史ミステリーに迫る不思議な旅へご案内します!

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実は古代からのパワースポット!愛媛県の由来の神様!

実は古代からのパワースポット!愛媛県の由来の神様!

写真:いずみ ゆか

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松山の中心街から車で約20分ほど離れた場所にある『伊豫豆比古命神社』は、正式名称で地元の方に場所を尋ねても知らないと言われてしまうほど、地元の敬称『椿神社』の名で有名です。
歴史はかなり古く、社伝によると孝霊天皇の御代に鎮座したと言われ、2012年(平成24年)には御鎮座2300年祭が催されました。

御祭神は
・伊豫豆比古命(男神・いよずひこのみこと)
・伊豫豆比売命(女神・いよずひめのみこと)
・伊与主命(男神・いよぬしのみこと)
・愛比売命(女神・えひめのみこと)

で、真偽は定かではありませんが『先代旧事本紀』の「国造本紀」によれば、「伊与主命」は初代の久米国造(=古代豪族の久米氏)とされています。また「愛比売命」は愛媛の県名の由来になった神様で、都道府県名で御神名を使用しているのは愛媛のみなのだそうです。縁起開運・商売繁昌のご利益があります!

この『椿神社』はパワースポットとして愛媛ではとても有名なのですが、実はこの写真にその秘密が写っています。
御本殿向かって左横に『椿』に囲まれた舟山という丘があり、そこに隠れるように奏者社(そうじゃしゃ)という小さなお社があるのですが・・・この場所が重要なのです!

その前に、先述の古代豪族久米氏(=伊与主命)とはどのような氏族なのでしょうか?
答えは「海人族(あまぞく)」と呼ばれる縄文から弥生時代にかけて、南方(中国の揚子江流域)より渡来し、日本に稲作・製塩・漁労・航海術などを伝えたとされる氏族系の豪族です。
この海人族が聖樹として信仰した樹が実は『椿』なのです!

(※伊豫豆比古命と伊与主命は同一であるという説と、伊豫豆比古命が祖神で伊与主命はその後継者とする説があります)

正式なご参拝の順番と不思議な伝説

正式なご参拝の順番と不思議な伝説

写真:いずみ ゆか

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あまり知られていないのですが、『椿神社』には正式な参拝の順番があります。
【最初に奏者社(そうじゃしゃ)に参拝して、御本殿を参拝する】という順番が正式です。奏者社の御祭神は潮鳴栲綱翁神(しおなるたぐつなのおきなのかみ)という名で先住民の代表者なのだそうです。

伝説では
【伊豫豆比古命・伊豫豆比売命の二柱の神様が舟山に御舟を寄せた際に潮鳴栲綱翁神が纜(ともづな)を繋いでお迎えした】

とあり、この古事から潮鳴栲綱翁神は万事取り次ぎを頂ける神となりました。潮鳴栲綱翁神は全国の塩竈神社の御祭神で海人族に縁がある「塩土老翁(しおつちのおじ)」(浦嶋太郎の原形)と水先案内人としての役割が似ています。海人族で久米氏の祖(=伊豫豆比古命)が別の海人族の地にやって来て、有力者となりこの地を開拓したという国譲りのお話なのでは?とも考えられますね。

伝説が示すように、神社周辺は古代一面の海だったそうです。『津(=海)の脇の神社で「つわき神社」が時代と共に「つばき神社」に訛ったという学説があり、社殿内庭神苑には潮鳴石(しおなるのいし) という、石を打って耳を当てると潮騒が聞こえると言い伝えが残る不思議な石(古代の祭壇という説あり)があるので是非、ご覧になって下さい!
何でも昔はこの石にお米を供え、供米を歯の痛む時に噛むと痛みが止まると言われていたそうです。
『椿』は稲作と共に日本に伝わったとされるので「米を供える」のも何だか意味深ですね・・・。
古代の謎に触れる凄いパワースポットなので、しっかりお参りして来て下さいね。

椿・椿・椿で一杯の境内!

椿・椿・椿で一杯の境内!

写真:いずみ ゆか

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境内には藪椿や色々な椿が自生しています。また絵馬も『椿』、御守りにも『椿』、御本殿の天井にも『椿』と椿三昧なので色々な椿を是非、探してみて下さい!意外な所に椿があって楽しいですよ!是非、松山を象徴する「椿の御守り」をお土産にいかがでしょうか?

椿は海人族により揚子江流域から「椿・稲作・酒」のセットで伝播したとも言われています(諸説あり)。そんな考えを巡らせながら境内を散策すると、きっと貴方だけの発見があって旅が増々面白くなるはずです!

狸伝説「お紅さん」と『椿』の深い関係?!

狸伝説「お紅さん」と『椿』の深い関係?!

写真:いずみ ゆか

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『椿神社』の鳥居を抜けて左手に御神木の古楠(ふるくす) があり、ここには「お紅さん」と呼ばれる牝狸が住んで居ると言われています。
四国全土や松山市内にはたくさんの狸伝説があります。
一説には狸は四国のお遍路さんの事を現していると言われ、弘法大師空海縁の地に狸伝説があるとも言われています。空海は佐伯氏という海人族系氏族の出自。
また海人族の伝承として有名な、人魚の肉を食べ不老不死となり全国行脚をした八百比丘尼は、手に白玉椿の枝を持ち椿の枝を全国に植えて回ったそうで、お遍路さんと繋がるとも言われています。
「お紅さん」は女の狸なので、もしかすると八百比丘尼の事を現しているのかもしれませんね。
海人族は楠で造られた船に乗って渡来したと言われているので、この古楠もまたパワースポットなんですよ!

海人族は中世には瀬戸内を支配した水軍に繋がります。境内には勝軍八幡神社(かちいくさはちまんじんじゃ)という、この地方の豪族河野氏(河野水軍が有名)が勧請した必勝祈願・合格祈願・学業成就がご利益の神社があるのでここ一番の勝負の際は是非、お参りして下さい。

可愛い縁起物「冨久椿」と「椿まつり」

可愛い縁起物「冨久椿」と「椿まつり」

写真:いずみ ゆか

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御本殿では冨久(ふく)を招く縁起物として地元で親しまれている『冨久椿』が売られています。ふくふくしく優しい笑顔は本当に可愛らしくてお勧めです!
(大:3000円)(中:2000円)(小:1000円)

『椿神社』では旧暦の1月7・8・9日の三日間、「椿まつり」と呼ばれる春祭が行われます。
旧暦正月8日を例祭日として、その前後の3日間斎行され、地元のご年配の方は「お八日(おようか)」と呼ぶそうです。椿まつりの終了後には田起しや播種を始める慣習が愛媛をはじめ四国各地にあることから「伊予路に春を呼ぶまつり」として毎年50万人もの人が訪れ賑わいます!椿まつりの日程は毎年異なるので、【MEMO】の伊豫豆比古命神社ホームページよりご確認下さい。

最後に

いかがでしたでしょうか?
松山の椿には古代海人族の深い信仰が隠されていたのです。
『椿神社』を訪れて、悠久の彼方へ思いを馳せてみて下さい。きっと貴方の松山観光がより深いものになる事でしょう!是非、『椿神社』で古代からのパワーを貰って来て下さいね!

〈アクセス〉
伊予鉄道バス
■森松・砥部線「椿前」下車(松山市駅から日中15分間隔)、西へ徒歩5分。
■市坪・はなみずき線「古川横田」下車、東へ徒歩5分。同「椿神社前」下車すぐ。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/03/08 訪問

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