この世の果て?!失われゆく北海道野付半島トドワラをゆく

この世の果て?!失われゆく北海道野付半島トドワラをゆく

更新日:2018/08/30 12:03

Mayumi Kawaiのプロフィール写真 Mayumi Kawai 絶景ハンター、トラベルライター、自称ミステリーハンター
北海道東部、かぎ針状に根室海峡に突き出る日本最大級の砂の半島・野付半島。干潟や原生林、葦原、湿原地帯など多様な自然環境と野生動物を有し独特の生態系を維持するユニークな島です。

しかし、年々続く地盤沈下の影響で、木々が立ち枯れ風化が進み、その荒涼とした姿が「この世の果て」感漂うとして今注目のスポットです。100年後には失わるかもしれないその姿を今目に焼き付けに訪れてみませんか。

昨今の状況により、施設等の営業日や営業時間などに変更が生じている場合があります。各種報道機関の発表、施設や各自治体のホームページなどで最新情報をご確認ください。また、Go To トラベルキャンペーンについては全国で一時停止となっています。お出かけの際はしっかりと新型コロナウイルスの感染予防および拡大防止対策をして行動しましょう。(トラベルjp)

日本最大級の砂嘴・野付半島の失われゆく今

日本最大級の砂嘴・野付半島の失われゆく今

提供元:別海町観光協会

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北海道東部、根室海峡に突き出るようにかぎ針状の形をした、全長約26kmの砂の半島・野付(のつけ)半島。海流によって運ばれた砂礫が堆積し、やがて陸地となった地形を砂嘴(さし)と呼び、野付半島の砂嘴は日本最大級といわれています。

この独特の地形上に広大な干潟、トドマツ、ミズナラなどの原生林、葦原や高原湿地帯など多様な自然環境とそれに適応した野生動物が生息し、特に日本有数の野鳥生息地としても有名です。

この島の美しさと希少性が認められ「北海道遺産」や「ラムサール条約湿地」にも指定されています。

日本最大級の砂嘴・野付半島の失われゆく今

提供元:Itasan via Wikimedia

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そんな野付半島ですが、年々進む地盤沈下の影響で海水に沈んだ原生林は立ち枯れ、風化も加速しています。その殺伐とした姿が「この世の果て」「世界の終わり」など終末感漂う風景としてひそかに人気を呼んでいます。

過去には北海道出身の人気アーティスト・GLAYのCDジャケットに起用されたり、その他有名アーティストのプロモーションビデオにも登場し注目を集めました。

しかし、年間約1.5cmの速さで地盤沈下が進み、このままいけば約100年後には海の下に沈んでしまうと予測されています。そんな危機的状況に置かれているのです。

立ち枯れゆくトドワラとミズナラ

立ち枯れゆくトドワラとミズナラ

提供元:FoxyStranger Kawasaki via Wikimedia

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野付半島の最大の景勝地「トドワラ」。トドワラとは“トドマツの原っぱ”という意味で、かつてはトドマツやエゾマツなどの豊かな森が広がっていました。しかし地盤沈下の影響で海水の侵食が進み、立ち枯れの森と化しています。

立ち枯れゆくトドワラとミズナラ

写真:Mayumi Kawai

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そのトドワラは今、昨今の爆弾低気圧や高潮の影響で木々が倒壊し洗い流され、さらに朽ち果てて一部は土壌に還り、規模はかなり縮小しているのが現状です。

立ち枯れゆくトドワラとミズナラ

提供元:DrTerraKhan via Wikimedia

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失われゆくトドワラと対照的に、立ち枯れながらもその姿を維持しているのが「ナラワラ」です。ナラワラは“ミズナラの原っぱ”を意味し、主に広葉樹林の原生林です。海水に侵食され、一部のミズナラが白骨化のように立ち枯れています。

ナラワラは野付半島を縦断するフラワーロード沿いにビューポイントがありますが、こちらは散策路などが設置されていないため遠望からの観賞となります。

トドワラを散策!ネイチャーウォーキング

トドワラを散策!ネイチャーウォーキング

写真:Mayumi Kawai

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トドワラまでは、野付半島ネイチャーセンターから徒歩でアクセスも可能です。センターからはじまる遊歩道は片道約1.3km、徒歩約30分程度の距離です。遊歩道沿いに季節に応じた野の花が咲き、自然散策を楽しみながらネイチャーウォーキングできますよ。

トドワラを散策!ネイチャーウォーキング

写真:Mayumi Kawai

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遊歩道の終着点から木道が変わります。ここから約300m先にトドワラの展望台が設置され、見渡す限りの湿原には点々とトドマツの残骸が転がっています。

トドワラを散策!ネイチャーウォーキング

写真:Mayumi Kawai

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歩くのはちょっと苦手…という方にはネイチャーセンターから木道までトラクターバスが運行しています(5月〜10月のみ、大人片道500円)。一段高いところから野付湾を眺めるのも楽しいですよ。

野付半島の歴史を学ぶ「野付半島ネイチャーセンター」

野付半島の歴史を学ぶ「野付半島ネイチャーセンター」

写真:Mayumi Kawai

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トドワラ散策の拠点となるのが「野付半島ネイチャーセンター」。1階は観光案内や特産品販売、レストランが併設されているほか、2階は野付半島の自然や歴史を学習できます。

1階入口に設置された「みんなで作る野付MAP」のホワイトボードには、訪れた人による野生動物の目撃情報などが日々書き込まれており、自然散策の参考になりますね。

野付半島の歴史を学ぶ「野付半島ネイチャーセンター」

写真:Mayumi Kawai

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2階のネイチャーフロアでは野付半島に生息する野生動物の剥製が展示され、動植物の豊富な写真とともにお子さんでも楽しく学習することができます。特に鳥情報は詳細です。

また失われゆく野付半島の地形の歴史も学ぶことができます。もしわからないことがあればインフォメーションコーナーでスタッフに質問することもできますよ。

野付半島の歴史を学ぶ「野付半島ネイチャーセンター」

写真:Mayumi Kawai

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1階に併設された「レストランNOTSUKE」では野付湾を眺めながら別海町の特産を味わうことができます。別海のご当地グルメといえば、北海シマエビ!甘エビやボタンエビとはまた違う濃厚な甘さからやみつきになると評判のシマエビです。

アオモという海草が生えるきれいな浅瀬の海にしか生息しないため、獲れる場所も量も限られる貴重な北海シマエビは、年に2回、6月中旬から7月中旬と10月中旬から11月中旬に漁が解禁されます。獲れたて鮮度抜群の北海シマエビを食べられるのは産地ならでは!

そのほか、「別海ジャンボホタテバーガー」というご当地グルメも楽しめますよ!

野付半島ドライブで出会う野生動物たち

野付半島ドライブで出会う野生動物たち

提供元:Engarutyou via Wikimedia

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250種類以上の野鳥が観察された、バードウォッチングの聖地でもある野付半島。国の特別天然記念物のタンチョウや天然記念物のオジロワシ、コクガン、干潟にはシギやチドリの渡りを見ることもできます。双眼鏡を持って歩けば一日楽しめそうですね!

野付半島ドライブで出会う野生動物たち

写真:Mayumi Kawai

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地上にはエゾシカ、キタキツネ、オコジョなどが生息します。ドライブしていると道端からひょっこり現れて、そのかわいさに思わず近づきたくなりますが、少なくとも野生動物にはエサを与えないようにしましょう。一度人間からエサを与えられた動物は、それ覚えて自ら狩りをしなくなるほか、道路に急に飛び出して自動車に轢かれる事故が絶えないそうです。動物のことを思うなら、遠くから見守ってあげましょうね。

いかがでしたでしょうか。
野生動物と自然の宝庫の野付半島。しかし確実に失われゆくその姿はまさに「この世の果て」。二度と見られなくなるその前に是非足を運んでみてはいかがでしょうか。

野付半島ネイチャーセンターの基本情報

住所:北海道野付郡別海町野付63番地
電話:0153-82-1270
開館時間:9:00〜17:00(4月〜10月)/9:00〜16:00(11月〜3月)※年末年始休
アクセス:野付半島へは車の利用が一般的
 ・釧路市から約130km、車で所要約2時間10分
 ・知床半島から約90km、車で所要1時間30分
 ・別海町市内から約50km、車で所要約1時間
 ※別海町尾岱沼(おだいとう)から観光船でトドワラ観賞も可能(詳細は関連メモ「別海町観光船」を参照)

2018年8月現在の情報です。最新の情報は関連メモにある公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/07/15 訪問

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