更新日:2018/09/27 11:54
写真:鮎川 キオラ
地図を見る今回、私たち親子が参加したプランは、JR東日本とびゅうトラベルサービスが提供するこども向け体験学習型ツアー。鉄道の旅を楽しみ、旅を通じて本物の体験を親子で楽しめるツアーとあって、予約したその日からワクワク。出発当日、ちび鉄の息子とママ鉄の私は、少し早めに出発駅の東京駅へ到着して電車の撮影タイム。
このツアーは、親子を対象とした添乗員付きの団体ツアーですが、全コース、集合は列車の座席なんです。出発前に届くきっぷを改札で見せて、そのままホームへ。これから乗車する車両と記念撮影する時間も確保できるし、広い東京駅で集合場所に迷うこともないので安心でらくちん。
踊り子号の指定された座席に着いて、いざ伊豆へ。東京、横浜の高層ビルやマンションを抜けて、遠目に海が見えてくると、「海だぁー!!」と喜ぶ声があちこちからあがります。ぐるりと海に囲まれた伊豆半島の東側を走る踊り子号。山の中やトンネルを走り、ぱっと目の前に青い海がひろがります。ころころ変わる車窓がよっぽど面白いのか窓にぴったりと張り付く息子。「地球が丸いのがわかるね!!」なんて言いながら鼻歌交じりでご機嫌です。
さて、今回参加したツアーの下田までの交通は、行きがレトロ可愛い「踊り子号」。帰りは、見晴らし抜群の「スーパービュー踊り子号」と、ふたつの踊り子号を乗り比べできるんです。ツアー内容は、伊豆下田のきれいな海の夏体験が詰まったプラン。
お出かけ当日は、台風の影響で船が欠航したため、1日目のメインイベント「ヒリゾ浜」でのシュノーケリングは中止となり、代案の穴場スポットへ。期待以上にこどもの笑顔がこぼれる体験がいっぱいの2日間でした。さっそくツアーの魅力をご紹介します。
提供元:下賀茂温泉旅館協同事務局
地図を見る予定していた南伊豆・中木地区のヒリゾ浜は、夏の期間だけ運航する船でしか行けない楽園。最高ランクの水質とバリエーションに富んだ地形から訪れた人だれもが、「こんな美しい海岸が日本にもあったなんて…」と魅了されるほど。ヒリゾ浜は、海の中も凄い!!黒潮に乗ってやってくる多種多様なお魚たちを観察したり、深く落ち込む海中の崖や洞窟探検など冒険気分でシュノーケリングを楽しめます。
写真:鮎川 キオラ
地図を見る今回は台風の影響でヒリゾ浜へ渡る船が欠航してしまったので、同じ中木地区になるトガイ浜へ。中木港から歩いて行けるトガイ浜は、海が荒れてヒリゾ浜へ渡れないときでも遊泳できる穏やかな穴場スポット。お魚も多く回遊しているので、ミニヒリゾなんて呼ばれることも。
楽しみにしていたヒリゾ浜へ行けなくて、海岸で足をちゃぷちゃぷしていた息子ですが、青い空と青い海に誘われて海の中へ。シュノーケリングに同行する予定だったガイドさんに見守られながら、海岸から5m程はなれた岩礁目指して泳ぎ、満足気に手を振っていました。ヒリゾ浜へ行けなかったのは残念ですが、下田の美しい海を存分に楽しむことができました。
写真:鮎川 キオラ
地図を見る2018年4月に地質遺産を多く含む場所としてユネスコ世界ジオパークに認定された伊豆半島は、自然が生み出したダイナミックな造形美を見ることもできます。
トガイ浜へ向かう遊歩道で発見した、ただならぬ存在感を放つ地層の前で立ち止まった息子が、ひと言「なんか凄いぞここ…」。マグマが冷え固まってできたという柱状節理は、中木地区でよく観察することができます。火山活動によって造られた地層について、ひとつ知識が増えました。
磯遊びを楽しんだ後は、宿泊先の温泉へ。宿泊は、下田から車で15分ほど内陸に入った南伊豆・下賀茂温泉。のどかな田園風景のあちこちに湯けむりがたち、湯量の豊富さをうかがえます。「温泉の熱を利用して、メロンの栽培が盛んです」とのバスガイドさんの案内に興味深々のこどもたち。「大きなメロンが見えた〜」と高級メロンのビニールハウスに目が釘付けの姿が愛らしい。
さて、滞在先となる「ホテル河内屋」は、敷地内から湧く源泉を100%掛け流す、本物の温泉を提供しているお宿。「湯雨竹(ゆめたけ)」と呼ばれる竹製の温泉冷却装置で約90度の源泉を冷却し、加水・加熱・循環なし。
泉質は、海水の成分によく似た「塩化物泉」。塩の成分で身体が温まり、傷の殺菌効果もあるので、海遊びの後に最適な温泉です。無色透明でさらさらとした肌触りのお湯は、見た目は普通のお湯ですが、口に入ると「しょっぱい」。「このお湯、なめるとしょっぱいよ」と言うと、確かめてみたくなるのがこどもの好奇心ですね。
小さいころは一緒に入っていたお風呂も、小学生になるとだんだんその機会が減ってくるもの。温泉に浸かりながら、あれこれお話する親子の時間は貴重ですね。我が家は、息子なので一緒に温泉に浸かる機会はありませんでしたが、母娘で参加していた方が娘さんと女子トークしながら湯あみを愉しむ姿にほっこりしました。部屋に戻ると、息子とパパがお風呂からなかなか帰ってこない!!どうやら、我が家の親子もお風呂で男トークに花が咲いたようです。
写真:鮎川 キオラ
地図を見るお宿で提供されるお食事は、日本人が昔からいただいていた海の幸と山の幸づくし。せっかく海の近くへ来たからには、こどもにも新鮮でおいしいお魚をたっぷり味あわせたい。そんな親の願いが叶うお食事です。
朝食では、干物を目の前であぶって熱々をいただきます。香ばしい香りに食欲を刺激され、いつもよりモリモリ食べて、朝からごはんを元気よくおかわり。
写真:鮎川 キオラ
地図を見る2日目は、自然の入江を利用した「下田海中水族館」へ。この水族館は、イルカをはじめ、アシカやペンギンなど、海の生き物との距離が近いと人気のスポットです。
ツアーの特典として、開園前の静かな環境の中、イルカのショーを「アメージングシート」で観賞。「アメージングシート」は、イルカのショーが行われる入江に浮かぶ箱型の観賞席。海抜0メートルの目線で、イルカが目の前を泳いだり、ジャンプしたりするまさにアメージング(=驚き)な特等席なんです。体重約250キロあるイルカが頭上をびゅーんと飛び越える瞬間は大迫力!!息子も1回目のジャンプは、つい目をつぶってしまいましたが、2回目はイルカを目で追う余裕がでてきました。
写真:鮎川 キオラ
地図を見るイルカのショーを楽しんだ後は、イルカとのふれあい。餌をあげたり、握手をしたり、はじめてふれるイルカの感触とイルカの可愛らしさにこどもも大人もニコニコしちゃう体験です。
イルカとあいさつをして少し慣れたら、次はスタッフさんに教えてもらい、ひとりずつプチトレーナー体験。手先にイルカの気持ちを集中させてから、手を横に水平に振ると目の前でイルカが見事なジャンプを見せてくれました。これには、心が震えるほど感動したのか、息子もその場で小さく何度もジャンプ!!イルカと言葉を交わせたような気分になりとっても嬉しかったようです。
動画:鮎川 キオラ
それでは、下田海中水族館のイルカのショーを少しだけご覧ください。
アメージングシートでは、水しぶきでずぶ濡れになるほどの至近距離でイルカがジャンプするから、かっぱを着てスタンバイします。暑い夏の日は、あえてかっぱ無しでびしょ濡れになるのも心に残る思い出になりそうですね。
写真:鮎川 キオラ
地図を見るツアーの最後は、ペリー気分で下田港内をクルージング。ペリー艦隊の黒船を再現した黒光りする遊覧船は、下田の青い海と空に映えるので家族写真にぴったり。黒船の2分の1から3分の1ほどのスケールになるそうですが、近づきすぎると全体が入らないので、少し離れた位置から撮影することがポイントです。停泊する船とバッチリ記念撮影できるように、足元には絶好の立ち位置の目印があるので参考にしましょう。
写真:鮎川 キオラ
地図を見る船が出港するとウミネコが追いかけてきます。こどもたちは、甲板に出てエサやりに夢中。旅行中に仲良くなった同じツアーのお友達とワーワー、キャキャー言いながら大はしゃぎ。ツアー初日は、初対面のお友達と少し距離がありましたが、一緒に体験を共有しているうちに距離がどんどん近くなり、2日目にはまるで兄弟のように楽しそう。親子向けのツアーならではの出会いがいいですね。
帰りは、スーパービュー踊り子号に乗って、伊豆の美しい海と山を眺めながら東京へ。東京駅では、お友達や添乗員さんとのお別れにちょっぴり寂しくなってしまった息子でした。
提供元:JR東日本
今回、私たち親子が参加したツアーは、リアルな体験からしか生まれない驚きと面白さを全身で感じる体験型ツアー「フレテミーナ」の企画。現地までの交通は、往復鉄道を利用するので、移動時間もこどもとゆっくりお話しする時間がとれるのも魅力のひとつ。
下田のコースは夏のツアーですが、その他、秋・冬・春と、季節ごとに旬の体験がそろっています。スポーツ、動物、鉄道、自然と体験の目的が多彩にあるので、お子さんの「好き」から選んでみると、心に残る体験ができます。「フレテミーナ」のツアーは、「どこへ行く?」ではなく「何をしたい?」との目線で選んでみましょう。
学校の宿泊学習以外に団体ツアーに参加したことのない息子は、「ツアーっていいね」と大満足。同じ年頃のお子さんが集まり、こども目線の体験が詰まったツアーは、ワクワクの連続だったからでしょう。
実は、この旅では楽しいだけでなく、火山活動を物語る地層や幕末の歴史など、リアルな体験で習得する機会にもなりました。お勉強と言うと堅苦しいけど、旅先での学びは、机上で学ぶより、いつまでも忘れない財産になります。親子で楽しみながら一緒に学べる旅へでかけませんか。
※『フレテミーナ』は季節によってさまざまなコースを用意しています。この記事は2018年8月実施のコースを元にしています。
【この記事は 東日本旅客鉄道株式会社 とのタイアップです】
(2024/3/19更新)