写真:風祭 哲哉
地図を見るスタートは四国各県への特急列車が発着する四国最大のターミナル、高松駅から。3日間のフリーきっぷ有効期間を最大限使うため、できれば前日に高松入りして朝の列車でスタートしましょう。
四国一周鉄道の旅スタート前は本場讃岐うどんでの腹ごしらえが鉄則。高松駅近くであれば早朝から営業の人気店「味庄」がおすすめです。
写真:風祭 哲哉
地図を見る高松から特急で約70分、まずは高徳線で徳島へ。
木造屋根のプラットホームの向こうに広大な車両基地が併設された徳島駅は、現代に取り残された昔ながらの佇まい。全国でもこれほど昭和の香りを残した県庁所在地の駅はありません。
徳島では阿波おどり会館と眉山の観光がおすすめ。
阿波おどり会館は徳島駅から徒歩10分、一年中、阿波おどりが楽しめる、をコンセプトに阿波おどりの実演が鑑賞できます。そのあとは阿波おどり会館からロープウェイで徳島のシンボル眉山へと登り、徳島市内の展望を楽しんでみてください。
写真:風祭 哲哉
地図を見る徳島からは徳島線で阿波池田へ。穴吹駅の手前から車窓右手に四国三郎と呼ばれる吉野川が寄り添い、美しい風景が見られますので、ここは車窓を楽しむ区間ですね。
写真:風祭 哲哉
地図を見る阿波池田駅で土讃線に乗り換えると列車はすぐに祖谷の深い山間へと分け入っていき、大歩危小歩危(おおぼけこぼけ)と呼ばれる峡谷へと進みます。吉野川の激流によって生成された峡谷が8キロにわたって続くこの区間は、JR四国の中でも屈指の山岳路線です。
写真:風祭 哲哉
地図を見る大歩危駅で下車すれば、大歩危峡観光遊覧船に乗って大歩危峡舟くだりを楽しむこともできます。また、大歩危峡を走る列車を撮影するのであれば、国道32号線の大歩危洞門(トンネル)外側の歩道から見える第2吉野川鉄橋がおすすめ。
日本屈指の秘境と言われる祖谷渓やかずら橋に行くのもこの大歩危が下車駅。温泉宿泊派ならこの日は奥祖谷温泉に泊まってこうした観光スポットをめぐるものいいかもしれませんね。
写真:風祭 哲哉
地図を見る高知駅までは土讃線特急で大歩危から1時間弱、シティ宿泊派であればこの日の宿泊は高知市街が便利です。市内の繁華街で土佐の味覚が楽しめるのはもちろんのこと、高知城近くの「ひろめ市場」では土佐グルメをフードコート的に食べ比べることができますよ。
また高知城や桂浜などは市街からのアクセスも便利ですので、翌朝の散策がてら気軽に足を延ばしてみましょう。
写真:風祭 哲哉
地図を見る四万十川の清流に沿って絶景が連続する人気のローカル線、予土線は高知から土讃線で1時間強の窪川駅が始発。列車は窪川を出ると1区間だけ土佐くろしお鉄道のレールの上を走り、隣の若井駅から予土線へと入ります。
予土線が四万十川に沿って走る絶景区間はここから途中の江川崎まで。四万十川と並走する区間や大きく蛇行する四万十川をいくつものトンネルと鉄橋で渡る区間など、絶景車窓が左へ右へと目まぐるしく移り変わります。
写真:風祭 哲哉
地図を見る四万十川といえば沈下橋。車窓からもいくつかの沈下橋を眺めることができますが、沈下橋めぐりもしたい、という方は江川崎駅で途中下車を。駅前にはレンタサイクルがありますので、沈下橋をめぐるサイクリングも楽しめます。
ただしこの予土線、運転本数が少ないので注意が必要です。予土線内で途中下車をするなら高知を朝出発する特急に乗車して、窪川を午前中に出る列車に乗車してください。高知でゆっくりしたり、前日祖谷温泉に泊まって予土線まで来る方は、窪川発午後の列車になりますので、予土線内では途中下車せず車窓観光となります。
写真:風祭 哲哉
地図を見るまた、予土線には「予土線3兄弟」と呼ばれるユニークな観光列車が走っています。このうち「しまんトロッコ(長男)」は土日を中心とした観光トロッコ列車ですが、「海洋堂ホビートレイン(次男)」、「鉄道ホビートレイン(三男)」の2人は定期列車として運行されるため、うまく乗車できる確率はかなり高め。
鉄道ホビートレインは、団子鼻の新幹線0系のお面をかぶった四国新幹線?ふうのディーゼルカー。海洋堂ホビートレインはフィギュアで知られる海洋堂にちなんだ列車で、現在は「かっぱうようよ号」が運行中です。
写真:風祭 哲哉
地図を見る青春18きっぷのポスターで「思わず降りてしまう」駅と紹介されて以来、「日本でもっとも海に近い駅」「夕日が美しい駅」などのコピーとともにSNSで拡散され、今や四国で最もインスタジェニックな駅として有名になったのが予讃線の下灘駅。
予土線の終点、宇和島駅から予讃線に乗り換えて、さらに伊予大洲駅から「愛ある伊予灘線」と呼ばれる海回りの区間にある下灘駅へ行ってみましょう。時間は日没ちょっと前がベストタイムです。
写真:風祭 哲哉
地図を見る誰もいない駅のホームの向こうに、静かに沈む夕日を眺めにやってくる観光客で大人気の下灘駅。休日ともなると、えっ、全然無人でも静寂でもないじゃん!という状況になることも多いので、おすすめは平日の夕刻。それでも休日以外行けない場合は、日没までの混雑は我慢して、日没後まで残ってみましょう。
実は本当のおすすめはこの日没後のマジックタイム。太陽が海の向こうに隠れたあとも空には淡いオレンジが残り、海は蒼に染め上がります。残念ながら下灘駅にやってくる観光客の9割は邪道な車での訪問。日没が終わるとみんなさっさと帰ってしまいますが、正しい訪れ方をすれば、次の列車を待つまでにこんなに美しい景観が楽しめるのです。下灘駅には絶対に列車で行くべきですよ。
この日はそのまま松山まで行き、松山市内や道後温泉で宿泊がおすすめです。
写真:風祭 哲哉
地図を見る四国一周鉄道の旅、最終日は松山周辺を観光したあと予讃線と瀬戸大橋線で岡山に到着して終了となりますが、忘れてはならないのが瀬戸大橋線からの絶景。
瀬戸大橋は瀬戸内の島々を経由して本州と四国を結ぶ道路と鉄道の併用橋。JR線は道路の下を走っていますが、列車に乗って見える瀬戸内の海や島々の眺めはまさにここだけのもの。
動画:風祭 哲哉
四国側から渡るのは帰り道となりますので少し寂しい気もしますが、車窓左手には本島や与島のPA、車窓右手にはきれいな三角形をした大槌島やその背後の直島や男木島、女木島、そして海を渡る船など、瀬戸内の海と島々の絶景が楽しめます。
まさに日本唯一の海上鉄道ですね。
なお「四国フリーきっぷ」の有効区間は瀬戸大橋線の児島までとなりますので、児島〜岡山間は別途乗車券、特急券の購入が必要です。
お得な価格で四国一周鉄道の旅を目いっぱい楽しめる四国フリーきっぷ。ぜひこの機会に四国へ出かけてみませんか?
<四国フリーきっぷ 基本情報>
・利用期間:通年
・発売期間:通年
・有効期間:3日間(利用開始日を含む)
・有効区間:JR四国線全線(宇多津〜児島間を含む)の特急列車・普通列車の普通車自由席、土佐くろしお鉄道線(窪川〜若井間のみ)の普通列車普通車自由席、ジェイアール四国バス(大栃線・久万高原線の路線バスのみ)が乗り降り自由。
・ねだん:16,140円(小児半額)
※モデルコース参考時刻
■1日目 高松駅(特急うずしお5号/8:23→9:36)徳島駅(剣山5号/12:01→13:16)阿波池田駅(南風9号/13:32→13:51)大歩危駅(南風15号/16:48→17:41)高知駅(宿泊)
■2日目 高知駅(しまんと1号/8:20→9:26)窪川駅(普通/9:40→10:34)江川崎駅(普通/14:26→15:34)宇和島駅(宇和海22号/16:03→16:46)伊予大洲駅(普通/17:08→17:51)下灘駅(普通/19:35→20:21)松山駅(宿泊)
■3日目 松山駅(しおかぜ20号/13:26→16:11)岡山駅
※2018年12月1日現在の時刻です。最新の情報は時刻表等でご確認ください。
※季節によっては下灘駅到着が日没後になる場合もございます。冬期は日没時刻をご確認の上、スケジュールをご調整ください。
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(2024/12/5更新)
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