写真:野水 綾乃
地図を見る「アートビオトープ那須」は、那須高原のメインストリートから少し離れた那須山麓の自然の中にたたずむホテル。暮らすように滞在できる「レジデンス」と2020年にオープンした「スイートヴィラ」の2つの客室棟、カフェとレストラン、そして吹きガラスなどのワークショップが体験できるスタジオがあります。
写真:野水 綾乃
地図を見る2018年6月、このホテルの奥に広がる東京ドームのグラウンドがすっぽり入るほどの敷地に、アートと自然が織り成すボタニカルガーデン「水庭」が誕生しました。
水庭の見学は、宿泊者はもちろんのこと、以下のいずれかのプランで日帰りでも可能です。ひとつは「ガイド付き水庭ツアー」への参加。もうひとつは新ホテル棟のメインダイニング「レストランμ」のランチまたはディナーを予約する方法です。いずれも事前にホームページまたは電話で予約します。
写真:野水 綾乃
地図を見る水庭の成り立ちをよく知るには、ガイド付き水庭ツアーの参加がおすすめです。
ツアーの参加者はツアーパスシールを付け、ガイドスタッフと一緒にホテルのレセプションからスタートします。敷地をしばらく進むと、水庭の入り口が見えてきます。日本家屋の入り口をイメージしたという石段。結界に守られた場所に入るような神聖な気持ちで、ひとりずつ水庭に足を踏み入れます。
写真:野水 綾乃
地図を見る水庭には息をのむような美しい風景が広がっています。あるがままの天然の森林のように見えますが、建築家・石上純也氏の緻密な計算によって生み出されたアートな庭。
318本の樹木は、もともとこの場所にあったものではありません。隣接する新しいホテル棟の建設地から移植したもの。石上さんは移植する木を1本ずつ計測して模型をつくり、どこにどんな木を置くか決めていったそうです。遠くに視線を向けても木々が重ならず、奥行きと広がりを感じさせます。
木々の余白を埋めるのは、大小160個の池とコケのじゅうたん。ゲストは迷路のように配された踏み石をたどりながら散策します。
写真:野水 綾乃
地図を見るこちらは冬の水庭。コナラ、ブナ、カエデなど、植えられている木々はすべて落葉樹なので、冬には葉が落ちます。春になると芽吹き、また緑の季節がやってきて、秋に紅葉し、そして冬には葉を静かに落とします。めぐる季節、それぞれの美しさを感じられるのも水庭の魅力です。
どんな植物の種が風にのって運ばれてくるか、どんな生き物が息づくか。水庭は自然と寄り添いながら変化していく庭なのです。その変化を確かめに、何度も足を運びたくなる場所です。
写真:野水 綾乃
地図を見る大小160個の池には、近くの沢から引いた水がめぐっています。池を上から眺めたり、水中をのぞきこんだりしてみてください。水面には空の色と木々の枝葉がシルエットになって映り、水中にはアメンボやカエル、水草など、新しい生命がいくつも息づいています。
写真:野水 綾乃
地図を見る水庭の中には、ところどころに大きな石が置かれています。ガイド付き水庭ツアーは最初に15分ほどスタッフの説明があり、その後は自由散策になりますので、ぜひこれらの石に座って水庭に流れる時間をゆったりと感じてみてください。木々の葉音や鳥の声、そして水の音。耳を澄ますと、いろんな自然の音が耳に飛び込んできます。
写真:野水 綾乃
地図を見る踏み石をたどっていくと、水庭のいちばん奥の小さな丘にたどり着きます。頂上まで登ったら、ゆっくり振り返ってみましょう。水庭の全景がこれまでとは違った角度から見渡せます。
写真:野水 綾乃
地図を見る「ガイド付き水庭ツアー」以外の見学方法が、「ゴ・エ・ミヨガイドジャパン2021」にも掲載された新ホテル棟のメインダイニング「レストランμ」のランチまたはディナーを予約する方法です。こちらを利用すれば、食事の前後に水庭を自由に見学できます。
「種子からテーブルまで」をテーマに、野生の滋味あふれる食材の力を活かしたコース料理をランチ・ディナーともおまかせで楽しめます。
水庭を形成する木々は、もともとこのレストランが含めた新ホテル棟の敷地にあったものを移植しています。そんな変化を感じるためにも利用してみるのはいかがですか。
写真:野水 綾乃
地図を見るもう少し気軽にランチやティータイムを楽しみたいという人は、レジデンス棟に併設の「CAFE KANTAN」へ。
写真は「定番を超えた、那須の定番カレー ラフカディオ・ハーンの『ガンボ』から、山本嘉次郎説まで」というメニュー。武蔵野美術大学教授・新見隆氏の監修による、文学や小説や詩などにちなんだ美食の風景を紹介するメニューのひとつです。新見さんの素敵なイラストカードとエッセイがセットになっています。
写真:野水 綾乃
地図を見る水庭を鑑賞して感性が刺激されたら、アートな創作体験にチャンレジしてみてはいかが。アートビオトープ那須では、芸術家たちが滞在して作品の制作を行う「アーティスト・イン・レジデンス・プログラム(AIR)」を行っていて、滞在アーティストのワークショップやイベントが開かれていることもあります。
このとき、ステンシルのトートバッグづくりを教えてくれたのは、AIRで滞在していたカナダ人アーティストのサーシャさん。さまざまな葉っぱの形をしたステンシル型を使って、色と配置を自由に組み合わせながらバッグにデザインしていきます。
写真:野水 綾乃
地図を見る完成したトートバッグがこちら。水庭で受けたインスピレーションを、こんな形で私だけの作品にして残すのもよいのではないでしょうか。
アートビオトープ那須には本格的なガラススタジオと陶芸スタジオもあり、吹きガラスやトンボ玉づくりなどが体験できます。随時受付はしていますが、水庭見学ツアーと一緒に予約するのがおすすめです。
水庭の見学の詳しい内容や予約については、関連MEMOの公式ホームページをご確認ください。
ちなみに宿泊するとツアー以外の時間帯でも、水庭を自由に見学できます。1日の中でも刻々と変化する水庭の表情をゆったり楽しむなら宿泊がおすすめですよ。2020年にオープンした新客室棟「スイートヴィラ」について、関連MEMOの別記事でご紹介していますので合わせてご覧ください。
2021年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/12/4更新)
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