写真:鷹野 圭
地図を見る秋の浜離宮恩賜庭園といえば、歴史ある日本公園でありながら華やかな「花の楽園」。園内北側の大手門橋近くの広場で、晩夏にはキバナコスモス、秋真っ盛りになるとコスモスが咲き誇ります。ご覧のとおり、園路を挟んで広がるお花畑は圧巻! 遠方には新橋市街地の高層ビルも見えます。花と高層ビルの組み合わせは、好みは分かれるかもしれませんがなかなかの美しさ。お好きなアングルを探して、写真撮影などいかがでしょうか?
ちなみに春には菜の花(アブラナ)のお花畑になります。秋とはまったく異なる、黄色いじゅうたんが広がるような風景はこれまた魅力的です。
写真:鷹野 圭
地図を見る秋のコスモス畑を訪れるのは、何も人だけじゃありません。蜜を求めて、チョウやミツバチなどの昆虫も多くやってきます。ハチと聞いてびっくりするかもしれないですけれど、大丈夫。ミツバチはおとなしい性格で、余程のことがなければ刺されたりしません。
写真はご存知、アゲハチョウ(ナミアゲハ)。コスモスの花で蜜を吸うため、運がよければかなり近くで観察できます。スマホのカメラなどでも撮影できるかも? 同じコスモスを愛する“生きもの”として、温かく見守ってあげましょう!
写真:鷹野 圭
地図を見るアゲハチョウに比べるとちょっと小さい、こんなチョウも訪れます。ウラナミシジミというシジミチョウの仲間で、シジミチョウの中ではこれでも大きい方。アゲハと違って軽いため、花に乗っかってのんびりと蜜を吸っています。
昆虫といえば夏が本場のように思われがちですが、このウラナミシジミは秋が深まった頃になると姿を見せます。言うなれば、秋を告げるチョウ。コスモスや紅葉とはまた違う形で、私達に季節の移り変わりを教えてくれる存在なのです。この先、コスモスのシーズンが終わっても、長ければ12月まで姿を見せてくれます。
写真:鷹野 圭
地図を見る園内北端の大手門橋近く。エントランスとコスモス畑の間に、巨大な松の木が生えています。「三百年の松」といわれるこの木は、江戸幕府の6代将軍家宣の時代に植栽されたというクロマツなのです。あまりにも大きくなり過ぎたためか、今では自ら枝を支えることができませんが、大きく横に広がったその姿からは三百年分の歴史の深みを感じられます。
写真:鷹野 圭
地図を見るかつては徳川将軍家が鷹狩りの場として利用していたという、この庭園。狩りを終えた将軍達は、茶室で疲れを癒したといわれています。江戸時代当時の茶室は残念ながら消失してしまいましたが、その後3つの茶屋が往時の姿そのままに再現され、その内の1つ「中島の御茶屋」では今でも抹茶と和菓子を楽しむことができます。
写真のように、大きな池のど真ん中に建てられている中島の御茶屋。天気がよければ、ぜひテラス席に出て青空の下でお茶を楽しみましょう。
写真:鷹野 圭
地図を見る中島の御茶屋でいただく、抹茶とお茶菓子のセット。濃い緑色の濃厚な抹茶をいただきながら、池の風景をゆっくりと眺めたいものですね。東京2020の影響もあってか、最近は外国人旅行客も多く訪れ、日本ならではの味を楽しまれていきます。
写真:鷹野 圭
地図を見る高層ビルが並ぶビジネス街 新橋に隣接する浜離宮恩賜庭園ですが、狩り場時代から続く深い緑と広々とした水場を有し、実は意外なほど多くの生きものが暮らしています。秋の水場の周囲では、風物詩ともいえる赤トンボの姿が。単に赤トンボといっても種類は多種多様で、王道のアキアカネ以外にも色々なものが見られます。飛んでいることが多くなかなか観察しづらいのですが、写真のように橋の手摺などに止まっていることもありますので、ぜひ探してみてくださいね。
写真:鷹野 圭
地図を見る浜離宮は冬になると、北国から多くのカモが渡ってきます。大体は12月頃から姿を見るようになりますが、たまに10月後半頃から、せっかちで(?)一足早く渡ってきたカモを池で見かけることも。今は鷹狩りも行われていませんので(笑)のんびりとここで過ごし、翌年春になると再び北国へ旅立っていきます。
写真のカモはハシビロガモ。くちばしの先が広がっていることからこの名前がつけられました。オス同士が何やら喧嘩しているようです。メスを巡って争っているのでしょうか?
このほかにも色々なカモが、晩秋から園内全域で見られます。訪問する際には双眼鏡などを持っていくと楽しいカモ?
写真:鷹野 圭
地図を見るビル街をバックに広がる池の畔。茶色い鳥と白い鳥が2羽ずつ佇んでいるのがわかりますでしょうか? 茶色はカルガモ、白はコサギ。いずれも年間を通じて浜離宮に暮らしている野鳥です。かなり大きいので、距離があってもすぐに気が付くことでしょう。
こうした水鳥が年間を通じて見られるのは、浜離宮の環境が長年にわたり良好に保たれている証拠……といえるかもしれません。渡りのカモと違い、彼らはそれなりに人馴れしていますので、一般的なデジカメでも存分に撮影を楽しめます。
写真:鷹野 圭
地図を見る江戸時代、徳川家の将軍達はここでカモを狩っていました。古いものでは1700年代につくられた鴨場の仕掛けが、浜離宮では今でも残されています。写真のように池から繋がる細い堀にカモをおびきよせ、丘の陰に隠れ、やってきたカモを鷹や網を使って捕獲していたそうです。
ちなみに今ではカモ狩りはしていないため、北国からやってきたカモたちは安心して冬越しします(汗)。ただし、近年都心でも自然が豊かになってきたこともあり、野生の鷹に襲われることもあるようです……。
写真:鷹野 圭
地図を見る浜離宮恩賜庭園は、都内で唯一の汽水池(海水と淡水が入り混じる池)を持つ庭園です。見ての通り、東京湾に繋がる運河が掘られていて、片側はもちろん池に繋がっています。そのため、池にはハゼやウナギ、ボラなどの海水魚がやってくることも! 運がよければ陸地からでも姿を見ることができるかもしれません。
写真:鷹野 圭
地図を見る墨田区役所や葛西臨海公園、お台場海浜公園など、東京湾内の要所を繋ぐ東京水辺ライン「水上バス」の発着所が浜離宮恩賜庭園内にもあります。思い切って、ここから東京湾クルーズに出かけるのもアリ!
写真:鷹野 圭
地図を見るここ数年は温暖化の影響もあってか、紅葉シーズンが後ろ倒しになっています。浜離宮の見頃は11月中旬から。場合によっては12月まで楽しめるかもしれません。日本庭園らしく常緑の松が多いですが、写真のように紅葉する樹木も多く植栽されています。
写真:鷹野 圭
地図を見る冬のスッキリした青空は、見晴らしのよい浜離宮によく映えます。背景に高層ビルが聳えることは賛否両論ですが、見方を変えれば庭園と都会の共存する、まさに“自然共生”を成立させた空間といえるのではないでしょうか。
写真のように「逆さ富士」ならぬ「逆さビルディング」を楽しめるスポットも! なかなか見栄えがしますので、ぜひお好みの撮影ポイントを皆さんも探してみてくださいね。
写真:鷹野 圭
地図を見る写真は冬を代表する花、ツワブキ。浜離宮では園内各所に植栽されています。街路樹の足元を隠すために街中でもよく植えられているので、姿を見たことのある方も多いんじゃないでしょうか? 12月を過ぎた頃から開花期のピークを迎え、寂しくなりがちな園内を彩ってくれます。
可愛らしい見た目のこの花ですが、実は独特の甘い香りを持っています。芳醇なバニラのような香りは、やや好みが別れるかも? 興味ある方はぜひ鼻を近づけてみてください!
住所:東京都中央区浜離宮庭園
電話番号:03-3541-0200
入園料:一般300円、65歳以上は150円
(小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料)
アクセス:都営地下鉄大江戸線「築地市場駅」または「汐留駅」より徒歩約7分。各線「新橋駅」より徒歩約12分
2018年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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