ルーマニアではトランシルヴァニア地方の要塞教会群として、全部で7つの要塞教会が世界遺産に登録されていますが、その中で保存状態が良いのがビエルタン要塞教会です。
壁に沿って細い道を上がって行きましょう。
すぐにビエルタン要塞教会の全容が見えてきます。この教会は1412年に建設されていますが、一帯は古い歴史を持ち、教会以前にも建物があった事が調査で分かっています。
教会そのものは三重の壁で守られており、まさに要塞教会という名にふさわしい場所と言えるでしょう。
入り口に到着し中に入ると左手に続く白い階段。
シギショアラにある山上教会では、教会まで続く黒い木製の階段が特徴的。こちらは「白い階段」と呼ばれています。
美しい作りの階段を歩くと、ついつい周囲を見てしまいますが、足元の注意を怠らないようにしましょう。
教会そのものは、東方教会によくある質素な作りといえます。しかしながらビエルタン要塞教会の祭壇はとても荘厳な雰囲気を持っているのです。祭壇の一番の特徴は、大きく開いた十字架の形をしており開閉式であるということ。
また、東方教会の特徴であるイコン画だけではなく、キリスト像があることも必見です。基本的に東ヨーロッパであるルーマニアでは正教会であることから像はありません。そのことからも極めて珍しいと言えるのです。
礼拝室内部の様子は、どちらからといえば西方教会の雰囲気があり、これもルーマニアでは珍しいのです。
礼拝室にある重厚なドアについている鍵。これは今から約500年前に作られたものですが、それがそのまま残されているのです。近くで見るととても複雑な構造をしており、それが今でも正確に動くのは驚きと言えるでしょう。
なぜ、とても複雑な構造になったのかは、敵が攻めてきたときに容易に開けられたないためでした。また、教会は世界遺産であるため、万が一調子が悪くなってもなかなか修理出来ないことになりますが、現在のところは何ら問題なく動いているということも観光の際には知っておいて損はありません。
礼拝室の外に出て、教会の裏側に進むと壁に沿って質素な一軒家があります。ここが愛の回復小屋なのです。さて、それはどういうことなのでしょう。
教会という性質から、地域住民からは多くの悩みが寄せられました。中には離婚したいという夫婦も相談に。そこで登場するのがこの小屋なのです。離婚を考えている夫婦が1週間から数週間、二人きりでこの中で生活をし、お互いをもう一度見つめ直す、考え直す機会とするための部屋だったのです。
過去300年間、数多くの夫婦がこの中で過ごしました。結果として別れたのはたった一組」だけ。まさに愛の回復小屋と呼ぶのにふさわしいのではないでしょうか。
ビエルタン要塞教会の敷地内は、自由に散策することが出来ます。
ルーマニアの世界遺産をじっくりと楽しみましょう。
要塞教会という名にふさわしい壁があり、そこから見える市街地はとても美しいものがあります。
長い歴史を持ち、多くの人が救われてきたビエルタン要塞教会。愛を回復させる知恵の小屋まで備えたユニークな場所ですので、時間の限り観光を楽しんでみましょう。
最後に、観光の拠点となるのが世界遺産のシギショアラ。こちらには見事な景観の場所が複数あり、その美しさは外せません。そしてルーマニアの首都であるブカレストも見どころ多数。詳細は下記関連MEMOをご覧ください。
住所:Fortified Church Biertan Romania
電話:03-5929-4501(ルーマニア政府観光局/東京)
アクセス:シギショアラからタクシー約40分
2018年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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