室町幕府のルーツを歩く!歴史と文化の街・栃木県足利市

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室町幕府のルーツを歩く!歴史と文化の街・栃木県足利市

室町幕府のルーツを歩く!歴史と文化の街・栃木県足利市

更新日:2018/09/30 19:00

やまと ふみよしのプロフィール写真 やまと ふみよし アクティブシニアの旅行ガイド

栃木県足利市は、北に群馬県から栃木県南西部に繋がる足尾山地、南に渡良瀬川が流れる関東平野が広がり、山地と平野の境目にある閑静な街。また、室町幕府を創設した清和源氏足利氏発祥の地です。八幡太郎源義家の子、新田・足利氏の祖となる源義国が宮中内の事件で追われ、足利に下り足利氏としたのが始まりです。市内は豊かな自然が残り、足利氏発祥の地と伝わる神社や居宅跡の寺院などがあり、鎌倉時代の歴史散策が楽しめます。

八幡太郎源義家が創建!源性足利氏発祥の地!下野国一社八幡宮

八幡太郎源義家が創建!源性足利氏発祥の地!下野国一社八幡宮

写真:やまと ふみよし

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平安時代の後期、八幡太郎源義家が陸奥の豪族、安倍時頼親子を征伐のため奥州に向かう途中に、八幡宮の付近に陣を構え、戦勝の祈願をして創建したと記されています。神社の近くには源氏屋敷の地名が残り、源義国の居宅との説があります。境内には、「旧跡大将陣」の石碑と共に「源性足利氏発祥之地」の石碑があります。

境内社に門田稲荷神社があります。日本三大稲荷は、京都の伏見稲荷大社、佐賀の祐徳稲荷神社、愛知の豊川稲荷ですが、日本三大縁切稲荷は、京都の伏見稲荷大社、東京の榎木稲荷神社に、足利市の門田稲荷神社が加わります。そのため、稲荷神社を目的に訪れる参拝者は少なくありません。

八幡太郎源義家が創建!源性足利氏発祥の地!下野国一社八幡宮

写真:やまと ふみよし

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下野国一社八幡宮の拝殿、本殿は古代の時代から神聖な地、八幡山古墳群の南側にあります。平成9年に保存修理された彫刻は色鮮やかです。

八幡太郎源義家が創建!源性足利氏発祥の地!下野国一社八幡宮

写真:やまと ふみよし

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門田稲荷神社に祀られているのは、穀物の神の倉稲魂神(うかのみたまのみこと)。門田稲荷神社は、男女間だけでなく、病気、薬、賭け事、事故、災難、金銭難など、様々な縁を切ってくれます。

<基本情報>
住所:栃木県足利市八幡町387-4
電話番号:0284-71-0292
アクセス:JR両毛線足利駅より徒歩約40分、東武伊勢崎線足利市駅より徒歩約25分 足利環状線(栃木県道40号線沿い)
駐車場:八幡宮駐車場

土塁と堀に囲まれた鑁阿寺(史跡足利氏宅跡)は日本名城百選

土塁と堀に囲まれた鑁阿寺(史跡足利氏宅跡)は日本名城百選

写真:やまと ふみよし

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鑁阿寺は源義国の2男、足利氏の祖となる源義康が居館を構え、居館の一角に持仏堂を建てたのが始まりと伝えられています。周囲に土塁と水堀をめぐらし、四方に門が設置された寺院は、姫路城や沖縄の首里城と共に、日本百名城に選ばれています。また、義国の長男である義重は新田氏の祖となり後に、足利氏の子孫と戦を構えることとなります。

鑁阿とは、金剛界と胎蔵界の大日如来を表す密教の用語、種子(しゅじ)で、真言宗の理想を示します。金剛界は大日如来を智慧の面で、胎蔵界は如来の理性面です。鑁阿寺に祀られているのは胎蔵界大日如来。境内は大日様に包まれているように心が安らぐ落ち着いた雰囲気です。

土塁と堀に囲まれた鑁阿寺(史跡足利氏宅跡)は日本名城百選

写真:やまと ふみよし

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本堂は、平成25年(2013年)に国宝に指定され、鐘楼は国指定重要文化財、多宝塔は県指定文化財と、いずれも貴重な建物です。

土塁と堀に囲まれた鑁阿寺(史跡足利氏宅跡)は日本名城百選

写真:やまと ふみよし

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一切経堂には、一切経2000余巻が八角の輪蔵に蔵されています。このほか堂内には、一切経堂の本尊、釈迦如来と、足利将軍15代の座像が蔵されています。堂内は非公開ですが、市の文化財公開日などに見学ができます。また、団体での見学は随時公開しています(要予約)。

<基本情報>
住所:栃木県足利市富町2220
電話番号:0284-41-2627
アクセス:JR両毛線足利駅より徒歩16分、東武伊勢崎線足利市駅より徒歩15分、八幡宮より栃木県道5号経由で徒歩36分
駐車場:太平記館観光駐車場(駐車場より7分)

2代目義兼が創建した史跡樺崎寺跡と供養塔が移設された光得寺

2代目義兼が創建した史跡樺崎寺跡と供養塔が移設された光得寺

写真:やまと ふみよし

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鑁阿寺の北東に位置する樺崎の八幡山山麓に、足利氏2代目義兼が創建したとされる樺崎寺跡があります。寺院は、明治初期の神仏分離策により樺崎八幡宮を残し廃寺となりましたが、昭和59年(1983年)の発掘調査により、東西70メートル、南北160メートルに及ぶ浄土庭園であることが証明され、樺崎寺跡は平成3年(2001年)に国史跡に指定されました。

源義国と共に、奥州藤原氏討伐に加わった、義兼が真言宗の僧を招いて開山した樺崎寺は、足利氏御廟(あしかがしごびょう)や、家人の供養塔覆屋(くようとうおおいや)、多宝堂などの伽藍が配置されていました。現在、復元工事が実施され、伽藍の基礎整備と園地復原が完了しています。また、供養塔は寺と共に廃される恐れがあったため、近くの光得寺に移設され保存されています。

2代目義兼が創建した史跡樺崎寺跡と供養塔が移設された光得寺

写真:やまと ふみよし

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樺崎八幡宮は、義兼没後、3代目義氏が八幡神を祀り、義兼と合祀したと伝わっています。本殿から見える風景は、青い空に山と圃場の緑が広がっています。

<基本情報>
住所:栃木県足利市樺崎町1723
電話番号:0284-41-3505(国史樺崎寺跡愛好会事務局)
アクセス:JR両毛線足利駅より車で15分、東武伊勢崎線足利市駅より車で20分、鑁阿寺より車で15分
駐車場:駐車場有

2代目義兼が創建した史跡樺崎寺跡と供養塔が移設された光得寺

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光得寺に移設された供養塔には、足利尊氏公や、尊氏公の重臣だった南宗継、高師直、足利氏7代目貞氏などの名前が刻まれています。長い間、風雨にさらされ劣化が進んでいたため、平成16年(2004年)に保存修理されています。

<基本情報>
住所:栃木県足利市菅田町892
電話番号:0284-41-1978
アクセス:JR両毛線足利駅より車で13分、東武伊勢崎線足利市駅より車で17分、樺崎八幡宮から車で3分
参観時間:拝観については光得寺へ事前連絡をお願いします
駐車場:駐車場有

足利氏を大いに発展させた3代目義氏の墓所・法楽寺

足利氏を大いに発展させた3代目義氏の墓所・法楽寺

写真:やまと ふみよし

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法楽寺は足利3代目義氏が晩年に隠居し、建長元年(1249年)に創建した墓所です。寺院の寺号は、義氏の法名である「法楽寺殿正義大禅門」に因んだものと伝えられています。寺は江戸時代の火災により焼失しましたが、明治に再興され、昭和58年(1983年)に新たに本堂が建立されました。

豪勇な武士だった、義氏は数々の戦で戦功を挙げ、足利に加え上総(千葉県)や三河(愛知県)などの所領が増加しました。義氏は鑁阿寺や樺崎八幡宮の整備や、光得寺の開基など足利の文化に深くかかわっています。義氏の庶長子の長氏は、三河の領地を継ぎ、その長子が吉良氏になり、次男の国氏は今川氏の開祖となりました。

足利氏を大いに発展させた3代目義氏の墓所・法楽寺

写真:やまと ふみよし

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両崖山の南麓にある法楽寺は、山の緑に、宝形二層造りの建物が調和しています。

足利氏を大いに発展させた3代目義氏の墓所・法楽寺

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足利氏を大きく発展させた義氏の墓所はとても素朴です。法楽寺で過ごした義氏の晩年はどのようだったのでしょうか。

<基本情報>
住所:栃木県足利市本城3-2067
電話番号:0284-21-5884
アクセス:JR両毛線足利駅より徒歩約25分、東武伊勢崎線足利市駅より徒歩約23分、光得寺より車で14分
駐車場:駐車場有

鮮やかな天井板絵や足利尊氏公木坐像の善徳寺!参拝は「特別公開日」で

鮮やかな天井板絵や足利尊氏公木坐像の善徳寺!参拝は「特別公開日」で

写真:やまと ふみよし

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善徳寺は、足利8代目で室町幕府、初代征夷代将軍の足利尊氏公が創建、鎌倉の円覚寺や建長寺の住職を務めた仏満禅師が建立した寺院。郷土の足利に寺院建立を強く望んでいた、尊氏公と、足利氏ゆかりの駿河今川家の出身であった仏満禅師が、力を合わせて建立されました。

境内は緑の植木と白い敷石と砂利が調和して、通路の両側は砂紋が描かれています。本堂に入ると、金色に輝く瓔珞(ようらく)と、横に14枚、縦に9枚の格間に描かれた鮮やかな天井板絵。本尊は無明の病を直す医薬の仏、薬師如来。本堂内部は回廊式になっていて、仏壇の裏側に、仏満禅師の立像と厨子に納められた尊氏公の座像が祀られています。

鮮やかな天井板絵や足利尊氏公木坐像の善徳寺!参拝は「特別公開日」で

写真:やまと ふみよし

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金色に輝く瓔珞と、鮮やかな天井板絵に包まれた本堂は目を見張ります。何体もの仏を彫った欄間も印象的です。

鮮やかな天井板絵や足利尊氏公木坐像の善徳寺!参拝は「特別公開日」で

写真:やまと ふみよし

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平成30年の足利市特別公開で、初めて本堂内が公開されました。残念ながら、次の公開日は未定ですが、足利市に残された歴史の奥深さは計り知れません。

<基本情報>
住所:栃木県足利市大町1-2
アクセス:JR両毛線足利駅より徒歩5分、東武伊勢崎線足利市駅より徒歩10分、法玄寺より徒歩14分
参観時間:観光寺院でないため公開されていません。
駐車場:太平記館観光駐車場

豊かな自然の中で歴史散策!「足利市の文化財一斉公開」がお勧め!

足利市では、毎年11月に足利市の絵画や、彫刻、工芸品などの文化財を公開する「足利の文化財一斉公開」が開催されます。開催期間中、下野国一社八幡宮や鑁阿寺など足利氏ゆかりの神社仏閣も公開され、無料市内巡回バスも運行されます。数多くの施設を見ることが出来きるイベントは歴史散策に最適です。

源義国が足利の地に根を下ろし、足利8代目の尊氏公までの170余年、数多くの文化財を足利氏発祥の地に残しました。足利市は、もう一つの鎌倉時代を探る旅であり、室町幕府、室町文化のルーツが見られる貴重な旅先です。

2018年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2018/05/30−2018/06/30 訪問

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