太宰府天満宮御用達!本物志向の梅ケ枝餅なら「小山田茶店」

太宰府天満宮御用達!本物志向の梅ケ枝餅なら「小山田茶店」

更新日:2019/11/22 09:50

菅原道真ゆかりの太宰府名物と言えば、梅ケ枝餅。梅ケ枝餅は「昌泰の変」で大宰府に流された菅原道真を、執拗に追う藤原時平の刺客からかくまい、人知れず麹飯を梅の枝に差して差し入れ続けた「浄妙尼」、あるいは「もろ尼御前」と呼ばれる老婆と菅原道真の、血の通う人間としての心の交流を伝える物語に由来しています。今回は太宰府天満宮御用達として境内北神苑に控える、御本殿最寄りの梅ケ枝餅処「小山田茶店」を紹介します。

太宰府天満宮御本殿の菅原道真に寄り添う梅ケ枝餅の物語

太宰府天満宮御本殿の菅原道真に寄り添う梅ケ枝餅の物語
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太宰府天満宮の主祭神である菅原道真は、平安時代、宇多天皇に重用されて、右大臣にまで出世していました。ところが昌泰4(901)年、政治主導権を巡って対立していた左大臣、藤原時平によって無実の罪を着せられ、醍醐天皇の命によって突然大宰府へと流されました。

大宰府では浄明院(現在の榎寺)で謫居を強いられ、その生活ぶりは食べ物も十分に与えられない、非常に厳しいものであったと地元には伝わります。遂には同行した幼い子どもたちをも失い、延喜3(903)年、菅原道真は深い苦悩のうちにこの世を去りました。

道真の死後、平安京では立て続けに不吉な出来事が起こり、これを「道真の祟り」と恐れた醍醐天皇は、菅原道真の霊魂を鎮めるため、左大臣であった藤原仲平を下向させ、道真の墓所の上に社殿を造営して、安楽寺天満宮としました。

文章博士でもあった菅原道真は、次第に学業の神様として人々に敬われるようになり、安楽寺天満宮には、多くの参拝客が訪れるようになりました。平成17(2005)年には、太宰府天満宮が境内の一部を国立博物館用地として寄贈、現在は九州国立博物館との相乗効果もあり、年間850万人の参拝客が訪れています(2019年現在)。

太宰府天満宮御本殿最寄り!境内で焼立ての梅ケ枝餅をどうぞ

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太宰府天満宮で御本殿に参拝の後は、向かって右側にある「飛梅」側の門をくぐれば、目の前に菅原道真ゆかりの摂社・末社の並びと、背後に縁結びのパワースポット「夫婦樟」の御神木が見えて来ます。ここから10メートルほど歩けば、そこは美しい梅林で知られる「北神苑」。近年、パワースポットとして人気の「天開稲荷神社」へも、ここからアクセスすることができます。

右手に厄晴れ祈願のひょうたんの掛かった「ひょうたん池」や、食物と包丁に感謝する「包丁塚」、書の上達祈願と筆への感謝を捧げる「筆塚」、そして菅原道真の先祖で、相撲の神様としても知られる野見宿禰を祀った「野見宿禰公碑」などを見ながら、ゆっくりと「北神苑」へ進めば、並んだ茶店の左手一軒目が、創業350年の老舗「小山田茶店」です。

太宰府天満宮境内での営業が許された休憩処は、元社家の家によって代々引き継がれており、中でも菅原道真の霊廟に最寄りの「小山田茶店」は、江戸時代から伝統の味を守り続け、太宰府天満宮の御神事に、唯一梅ケ枝餅を献上する御用達処です。

「小山田茶店」店内では、鉄製の手焼き型でじっくりと梅ケ枝餅を焼き上げる香ばしい香りが立ち込め、天気の良い日は緋もうせんの緑台の上で、「北神苑」ならではの奥ゆかしい雰囲気を、ゆっくりと満喫することができます。

チャンポンも美味しい!梅ケ枝餅だけじゃない定番メニュー

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太宰府天満宮御用達の「小山田茶店」は、太宰府天満宮神事や来客時の梅ケ枝餅献上の他、太宰府天満宮職員やボランティアガイドさん達が立ち寄る、食事処としての役割もあります。食事メニューはうどんや丼などですが、中でも人気なのが、新鮮な具材をたっぷり使ったカツ丼とチャンポン。九州ならではの優しい味付けで、リピーターも多いですよ。

太宰府では昔から、梅ケ枝餅一つの注文からでも、小さなやかん入りのお茶がついて来るのも嬉しいですね。お好みで甘酒や抹茶なども注文することができます。

太宰府天満宮参りに欠かせない!自家製餡の手焼き梅ケ枝餅

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太宰府天満宮御用達「小山田茶店」の梅ケ枝餅の特徴は、最高級の国産小豆を使用したたっぷりの自家炊き手練りあんと、秘伝の餅粉を使用した生地を、お店の人が愛情を込めて、こんがりと香ばしく、程良い焼き色が付くまで焼いてくれるところです。しかも、焼き手が満足しない仕上がりだった場合、どんなに忙しい時でも、一からお餅の焼き直しをされるため、その職人魂には頭が下がります。

しっかりと厚みがあり、なおかつパリッとした食感が味わえる、こんがり焼き立ての梅ケ枝餅を楽しめるのは、太宰府天満宮まで足を運んだ人ならではの特権です。店頭が込んでいなければ、注文の際にひと言、「ゆっくり時間がありますので、焼き立てをお願いします。」と伝えれば、お店の方がその場で香ばしい梅ケ枝餅を焼いてくれます。

尚、太宰府の地元の梅ケ枝餅店で構成される「梅ケ枝餅協同組合」の取り組みとして、毎月17日には九州国立博物館開館10周年記念時に好評だった、紫色の「古代米入り梅ケ枝餅」、また菅原道真の誕生日(6月25日)と命日(3月25日)にちなみ、「天神さまの日」とされる毎月25日には、鮮やかな緑色の「ヨモギ入り梅ケ枝餅」も限定販売されています。

お土産に太宰府天満宮御用達の梅ケ枝餅を急速冷凍で全国へ!

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太宰府天満宮参拝記念の手土産には、昔ながらのお包みにくるまれた、焼き立ての梅ケ枝餅はいかがですか?梅ケ枝餅の御土産を喜ぶ人は多いので、太宰府天満宮御用達の梅ケ枝餅処なら、なおさらです。また季節の挨拶や普段遣いの贈り物、客人へのおもてなしとしても好評です。

梅ケ枝餅は冷えると自然と固くなりますが、これは本物の餅粉を使用している証拠です。自宅ではフライパンやオーブントースターで1分程焼き直すか、炊飯器でご飯を保温する上に、ビニールシートごと置いて、少し温める方法があります。遠方で参拝できない人のために、配送をお願いすれば、帰路の荷物もかさばることなく、引き続き身軽に歴史散策や、九州国立博物館見学を楽しむこともできますね。

小山田茶店の基本情報

住所:福岡県太宰府市宰府4-8-17 
電話番号:092-922-4175
アクセス:西鉄太宰府駅より徒歩10分、太宰府天満宮本殿裏「北神苑」内

2019年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2018/09/25 訪問

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