あの埼玉の地下神殿「首都圏外郭放水路」が毎日開放されてるぞ〜

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あの埼玉の地下神殿「首都圏外郭放水路」が毎日開放されてるぞ〜

あの埼玉の地下神殿「首都圏外郭放水路」が毎日開放されてるぞ〜

更新日:2018/09/13 18:35

Yuma A.のプロフィール写真 Yuma A. 観光学修士、インバウンド観光推進施設代表

埼玉県春日部市にある巨大地下神殿「首都圏外郭放水路」。皆様も様々なメディアを通じて目にしたことがあると思います。この首都圏外郭放水路は、首都圏を水害から守るために放水を行う防災施設であり、観光施設ではありません。そのため今までは一部の平日のみ一般に公開・開放されていました。しかし2018年8月から観光資源としての魅力を広く伝えるべく、見学会が土日も含め毎日催行されるようになっているのです!

防災施設を観光資源へ

防災施設を観光資源へ

写真:Yuma A.

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今に限らず、江戸時代から関東は洪水と戦ってきましたが、小さな川は台風・大雨などで水位が上がりやすくそのリスク管理は必須です。

この放水路の役割は、その小さな川から水を集め、大きな川へその水を放水することで小さな川の氾濫を防ぐというシンプルなもの。しかし、いざその仕組みを造るとなると超大規模な工事が必要に。首都圏外郭放水路は1992年の着工から14年の月日を経て2006年に完成した、国土交通省の管理する国家的巨大「防災施設」なのです。

防災施設を観光資源へ

写真:Yuma A.

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その仕組みはというと、まず深さ約70mの立坑で川から水を取り込みます。そして地下50mに位置する全長6.3kmのトンネルで水を運び写真の地下神殿スペース(調圧水槽と呼ばれます)に一旦水を貯めて、江戸川へポンプで排水するのです。実際にヒトと比較するとその巨大さが伝わると思います。

この神殿というか水槽のサイズは長さ177mX幅78mX高さ18m。この巨大空間が稼働時は水で満たされるわけです!

といっても、この調圧水槽を使うほどの大雨は滅多にありません。今年(2018年)取材時までに稼働したのは2回ほど。年間平均でも7回ほどなので、これほどの景観を誇る地下神殿を遊ばせておくのはあまりにもったいないですよね!

そこで官民共同で世界一の観光資源として育てるため、2018年8月から見学会のツアー化が社会実験として行われているのです。

防災施設を観光資源へ

写真:Yuma A.

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今までは平日に開催される無料見学会に参加するスタイルでしたが、これからは毎日開催されるツアーに料金(650円/人)を払って参加することになります。

しかも素晴らしいことに一日7回(旧来は3回程度)も開催されるようになったので、都合の良い日にちだけでなく時間帯も選べるようになっています♪

なお、通常は水槽内に体積された土砂を1年に一度上部(写真の光が漏れている部分が開く)からブルドーザーを搬入して掃除します。

ただし見学ツアーのために見学部分は人の手で土砂を掃除して常にキレイに保っているので、靴が汚れる心配はありません。さすが世界一の観光資源を目指しているだけのことはありますね!

見学ツアーは龍Q館からスタート

見学ツアーは龍Q館からスタート

写真:Yuma A.

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見学ツアーへの参加は電話または公式ウェブサイトを通しての事前予約制です。安全上の理由からツアー毎に参加人数に制限があるためです。予定が決まったら早めに予約を入れましょう。

当日は「龍Q館」と呼ばれるミュージアムに集合します。この龍Q館は写真の国土交通省関東地方整備局江戸川河川事務所首都圏外郭放水路管理支社内にあります。

なんだか事務所っぽくない外観をしていますが、実はこれも首都圏外郭放水路の一部で「庄和排水機場」を兼ねています。1秒間に25mプール一杯分!をくみ出す巨大ポンプをもつ心臓部的施設なのです。

見学ツアーは龍Q館からスタート

写真:Yuma A.

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龍Q館の二階では首都圏外郭放水路を模型や映像で紹介しており、見学ツアーの前後で無料で見学できます。また、ここからは有事の際に活躍するコントロールルームも覗くことができます。見学ツアーの受付もここで行われておりますので、まずは二階に足を運びましょう。

見学ツアーは龍Q館からスタート

写真:Yuma A.

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ツアーの時間になると1階の説明パネル前で施設の概要のガイドが始まります。前段落で述べた首都圏外郭放水路の全容をここで知ることができます。

なお龍Q館は写真のパネルでいうと中央の大きな建物の中にあります。ガイド(コンシュルジュと呼ばれています)の説明は日本語のみですが、多言語アプリが用意されているので、スマホがあれば海外の方でも仕組みを理解できるようになっています。

調圧水槽(地下神殿)へ

調圧水槽(地下神殿)へ

写真:Yuma A.

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冒頭で述べた調圧水槽(いわゆる地下神殿)ですが、入り口は龍Q館から歩いて3分くらいの写真の小さなドアから階段を下りて入って行きます。そして後ろにある芝生全体がまさに水槽のサイズそのもの。この芝生の真下に地下神殿があるのです。

調圧水槽(地下神殿)へ

写真:Yuma A.

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調圧水槽からは、トンネルを通ってきた水が入ってくる第一立坑を間近に見学することができます。直径30m深さ70m以上のこの巨大立坑の下から水が入ってくるのです。このサイズ感には圧倒されますね!

調圧水槽(地下神殿)へ

写真:Yuma A.

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そしてこの調圧水槽に水を貯めて、ポンプで調整しながら江戸川へ放水していくのです。写真の柱の上の定常運転水位がその貯水時の目安。つまり本格稼働中はあの高さまで水が入っているというわけです。

なお、放水路が稼働中は当たり前ですが、下まで降りることはできません。しかしながら、水が溜まっている様子を上部から見学できるので、うかつに見学ツアーをキャンセルしないようにしましょう。確率的には稼働している時の方が稀なので、それはそれで貴重な体験なのですから。

第一立坑を上から見よう

第一立坑を上から見よう

写真:Yuma A.

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調圧水槽の見学が終わったら、先ほど見た「第一立坑」を今度は上から見るべく場所を移動します。そのためには先ほど下ってきた階段を再度登って地上に出る必要があります。もともと防災施設であって観光施設ではないためエレベーターのような気の利いたモノはありません。110段以上の階段の昇降ができることが見学ツアーを満喫するための条件ですので、注意してください。

第一立坑を上から見よう

写真:Yuma A.

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第一立坑を上から見る建物に入るとまずは一列に並びます。ここは調圧水槽と異なりスペースが限られているので、見学者は特定の場所から順番に70mの深さをもつ第一立坑を上から覗き込みます。残念ながらここは階段を降りていくことはできませんので悪しからず。

<龍Q館(首都圏外郭放水路)の基本情報>
住所:埼玉県春日部市上金崎720
電話番号:龍Q館 048-746-0748、見学会受付 048-747-0281
アクセス:東武野田線南桜井駅から春日部市営バスまたはイオンバスで約10分

もっと治水について知りたくなったら

もっと治水について知りたくなったら

写真:Yuma A.

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首都圏は日本三大暴れ川である坂東太郎(利根川)のお膝元ですから、江戸時代から水害と戦ってきた歴史があります。その江戸時代から現在までの治水の歴史について学べる施設が龍Q館から車で20分程度の場所にある「関宿城博物館」です。

その名の通り、かつてあった関宿(せきやど)藩の城を再建したため、見た目は完全にお城。ただ中は河川の歴史を学ぶ博物館になっており、治水の歴史を知るのに最適なスポットです。もちろん長め抜群の天守閣にも上がれます。利根川から江戸川が分かれるスーパー堤防の上にありますので眺めも抜群です。ぜひ首都圏外郭放水路と合わせて見学してみてください。

<関宿城博物館の基本情報>
住所:千葉県関宿三軒家143-4
電話番号:04-7196-1400
アクセス:東武野田線川間駅から朝日バスで約32分

首都圏外郭放水路の見学ツアーに参加したら

見学ツアーはまだ社会実験の段階で、知名度がそれほどありません。そこでいろいろな取り組みを行ってその認知度広げようとしています。

例えば、ツアーに参加するともらえる「防災地下神殿カード」。クレジットカード大のサイズで首都圏外郭放水路のデータが記入されたこのカードは2018年9月末までは龍Q館から車で5分の「道の駅庄和」で食事の割引カードとして使えます。

またアプリなども充実しており、見学できない場所もこのアプリを使えば疑似体験できます。ツアーに参加してもっと知りたいと思ったら活用してみてはいかが。

いずれにしても産官共同で本気で観光資源化を目指している情熱が伝わってきますね。

それでは気をつけていってらっしゃいませ〜。

2018年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/09/07 訪問

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