写真:乾口 達司
地図を見る唐古・鍵遺跡(からこ・かぎいせき)は弥生時代を中心とする古代遺跡。奈良県田原本町の唐古および鍵地区に広がっていることから、そのように呼ばれています。その面積は42万平方メートル!自然の河川をうまく引き込みながら周囲に何重も環濠をめぐらせており、まさしく全国屈指の大規模集落であるといえるでしょう。
唐古・鍵遺跡の調査は戦前からはじめられており、調査の結果、当地から高床式の建物や竪穴式住居、井戸などの遺構のほか、土器や木製品、農工具、石器類、祭祀関連器具、銅鐸の鋳型、勾玉などが多数出土しています。その成果を顕彰するとともに、遺跡の保存活用を目的として、2018年の春、オープンしたのが「唐古・鍵遺跡史跡公園」。以来、多くの観光客が当地を訪れ、弥生時代の大規模集落がどのようなものであったかを学んでいます。
写真:乾口 達司
地図を見る写真は唐古・鍵遺跡史跡公園のシンボルというべき復元楼閣。非常に不思議な造形の建物ですが、実際、唐古・鍵遺跡からはご覧のような建物を描いた土器が出土しています。唐古・鍵遺跡が繁栄していた頃、中国大陸で普及していた楼閣と良く似ていることから、唐古・鍵遺跡と中国大陸との強い結びつきを想定する研究者もいます。
当時、本当にご覧のような建物があったのか、それとも土器に描かれただけのものであったのか、ご自身の目で復元楼閣を観察し、あれこれと思案してみてください。
写真:乾口 達司
地図を見るこちらは遺物の出土地を指し示す案内板。園内にはこういった案内板が数多く設置されています。ここからは現在の岡山県から運ばれて来た器台(壺をのせるための台)が出土しました。別の場所からは、東海地方から運ばれて来たとおぼしき土器も出土しており、唐古・鍵遺跡がいかに広範囲の交易ルートを有していたかがうかがえます。
写真:乾口 達司
地図を見る園内には当時の環濠の一部も復原されています。こういった幅の広い環濠がかつて何重にもめぐらされていました。
写真:乾口 達司
地図を見る敷地の一角には、発掘調査のときの状態をそのまま保存・展示した遺構展示情報館もあります。ご覧のように規則的に並んだ柱穴がかたどられており、ここには大型の建物があったことがわかります。柱穴は19箇所あり、建物は50畳ほどの広さがあり、弥生時代中期では最大級のものです。
写真:乾口 達司
地図を見る当時の木材がそのまま残されており、驚かされます。2000年前の姿を目に出来るとは、感動しませんか?
写真:乾口 達司
地図を見る園内を散策していると、ご覧のような多角形状のコンクリート面を見つける方もいらっしゃるでしょう。これは第二次世界大戦中に設置された高射砲の砲台跡なのです。古代の遺跡ではありませんが、いまとなっては貴重な戦争遺産ゆえ、こちらもお見逃しなく。
写真:乾口 達司
地図を見る国道24号線を挟み、唐古・鍵遺跡史跡公園の北西側に位置しているのは「道の駅レスティ唐古・鍵」です。こちらでは唐古・鍵遺跡をはじめ、地元・田原本町の観光スポットがパネルで紹介されたり、地元で採れた新鮮な農産物やお土産物が多数販売されており、連日、たくさんの人で賑わっています。唐古・鍵遺跡史跡公園を訪れた際はぜひ立ち寄ってみてください。
写真:乾口 達司
地図を見る屋上は展望スペースになっており、唐古・鍵遺跡史跡公園を見下ろすことが出来ます。遺跡の広がりを知るためにも、展望スペースも訪れましょう。
唐古・鍵遺跡史跡公園、いかがでしたか?公園として整備されたため、園内は散策に打ってつけの空間となっており、楽しく学ぶのに格好の史跡公園となっています。唐古・鍵遺跡史跡公園で弥生時代の大規模遺跡の世界を学んでください。
住所:奈良県磯城郡田原本町唐古50番地の2
電話番号:0744-34-5500
アクセス:近鉄橿原線「石見駅」下車、徒歩約20分
2018年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/19更新)
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