ここだけは押さえておきたい!京都「高台寺」の紅葉鑑賞ポイント

ここだけは押さえておきたい!京都「高台寺」の紅葉鑑賞ポイント

更新日:2018/09/13 14:15

島塚 渓のプロフィール写真 島塚 渓 トラベルライター
京都の紅葉の名所として高い人気を誇る高台寺。毎年、日本屈指の景色を求めて、多くの観光客がこのお寺を訪れています。今回は高台寺の紅葉を鑑賞するうえで、あらかじめ押さえておきたい境内のおすすめポイントを紹介しているので、ぜひチェックしてみてください!

ねねの思いが詰まったお寺

ねねの思いが詰まったお寺

写真:島塚 渓

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高台寺は別名、「ねねの寺」として知られています。これは、亡き夫である豊臣秀吉の菩提を弔うため、ねね(北政所)が創建したことに由来します。関ヶ原の戦いの後に天下を取った徳川家康が、ねねの持つ影響力に配慮し、財政的な援助を行い慶長11年(1606)に完成したお寺が高台寺なんです。

ねねの思いが詰まったお寺

写真:島塚 渓

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境内の東の一段高くなった敷地に建っているのが、実際に秀吉を祀っている「霊屋(たまや)」。豪華な装飾が施された内部には、秀吉の坐像と片膝立ちのねねの木造が安置されています。

霊屋の階段や厨子に施されているのが、桃山時代の華麗な蒔絵として名高い「高台寺蒔絵(こうだいじまきえ)」。漆(うるし)が乾かないうちに金粉や銀粉を振りかけたり、美しい貝を張りつけたりするのが、伝統的な蒔絵の特徴。なかでも高台寺蒔絵は秋草などの絵画的な文様を多用しているのがポイントです。優美で繊細なこれらの工芸品は、秀吉を支えた奥さん、ねねの優しくて気品のあるイメージにピッタリではないでしょうか。

訪れる人の目を引く庭園

訪れる人の目を引く庭園

写真:島塚 渓

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年間を通して観光客が多い高台寺ですが、なかでも活気に満ちているのが、秋の紅葉の季節。比叡山から稲荷山まで続く東山三十六峰(ひがしやまさんじゅうろっぽう)を借景とした庭園が、開山堂と2つの池を中心に広がっています。

この庭を設計したのは、江戸時代初期の茶人で、作庭家としても知られる小堀遠州(こぼりえんしゅう)。「きれいさび」と称される美的価値観を生み出した遠州は、洗練された都会的な美しさが特徴。池の配置や石組みの素晴らしさに、その調和のとれた上品なセンスを感じ取ってみてください!

訪れる人の目を引く庭園

写真:島塚 渓

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モミジと池の作る景観が美しい境内で、訪れた人の目を引くのが、坂に沿って作られた「臥龍廊(がりょうろう)」。さきほど紹介した霊屋(おたまや)と開山堂を結ぶ屋根付きの廊下で、その長さと瓦の雰囲気が龍の背中に似ていることから、臥龍廊という名前がつけられました。紅葉の時期には赤とのコントラストにより、よりいっそう映えて見える高台寺特有の珍しいスポットです。

紅葉の映えるお茶室にも注目

紅葉の映えるお茶室にも注目

写真:島塚 渓

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高台寺の境内のもっとも東に位置する紅葉の美しい場所が、傘亭(かさてい)と時雨亭(しぐれてい)という2つのお茶室。傘亭は屋根の形が傘を開いた状態に似ていることから、その名がつけられました。この特徴的な形は、竹を放射状に組んだうえに、かやで屋根を葺いてつくられれたもの。伏見城から高台寺に移築してきたと伝わり、現在では重要文化財に指定されている貴重なお茶室です。

紅葉の映えるお茶室にも注目

写真:島塚 渓

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そして、傘亭と廊下でつながっているもう1つのお茶室が、こちらの時雨亭。2階建ての珍しい茶室で、上層は涼み台としての役割を持っていたと考えられるほど開放的な空間が広がっています。これら2つの茶室は、どちらも境内隅の高い場所に位置するため観光客も少なく、紅葉を比較的落ち着いて見られるのも嬉しいポイントです!

高台寺の基本情報

住所:東山区高台寺下河原町526
開館時間:9:00〜17:00
料金:大人600円、中高生250円

2018年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2017/11/19 訪問

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