長い間、タルノヴォと呼ばれていたこの地が、ヴェリコという「大」の意味を付けてヴェリコ・タルノヴォとなったのは1965年のことです。地域の歴史は紀元前5千年にまで遡り、人が住んでいた痕跡は紀元前3千年まで遡る古い場所。
第二次ブルガリア帝国と後に言われる時代は、12世紀後半から14世紀であり、ブルガリアの首都として大いに栄えました。1393年に、オスマン帝国の攻撃によって3ヵ月間包囲されるのですが陥落。第二次ブルガリア帝国は崩壊となったのです。
そのヴェリコ・タルノヴォの美しさを象徴するのが、切り立った崖に沿うように立ち並ぶ住宅街。朝日を浴びて輝く景観は、言葉を失うほどの魅力にあふれているのです。
市街地を歩いて、ぜひとも行っておきたい場所が「聖ニコラ教会(Sveta Nicola)」です。
ここは地域の人がその美しさで勧めする教会であり、坂道を上がってすぐの場所からの眺めは見事なもの。
オスマン帝国の支配下にあった1836年に完成した教会です。支配はこの後、1876年に終焉となりますが、実に約500年もの間、統治されていたのです。
聖ニコラ教会はとても静かな雰囲気がありますので、ゆっくりと歩いてみましょう。
旧市街中心部から徒歩約10分で、ツァレヴェッツの丘の城跡に到着です。付近は第二次ブルガリア帝国時代に、王宮や470もの家々、23の教会と4つの修道院があったことが発掘調査で分かっています。
要塞としてオスマン帝国軍に抵抗した場所でしたが、既に記載の通り包囲され、やがては陥落したのです。
その姿は、ヴェリコ・タルノヴォ観光で必見といえるほどの見事な造り。時間の許す限り、景観を堪能してください。
<ツァレヴェッツの丘の城跡の基本情報>
住所:514, 5000 Trapezitsa, Veliko Tarnovo,
電話:+359-88-653-6556
アクセス:旧市街中心部から徒歩約10分
日が暮れると、ヴェリコ・タルノヴォは一気に時代をタイムスリップしたような中世の雰囲気となります。
町の人口は7万人強と少ないこともあり、暗くなると人通りはかなり少なくなります。それがさらに幻想的とも言える見事な町の色合いを見せてくれるのです。
町の中で人が集まるのは、ツァレヴェッツの丘に向う途中にあるレストラン等がある辺り。それでも静かな雰囲気が感じられ、ブルガリア観光の魅力を引き出してくれていると言えるでしょう。
坂道を上り、再び聖ニコラ教会を目指してみましょう。
昼とは違って、ライトアップされた姿は神々しさすら感じさせます。
更に細い坂道を上がると、聖ニコラ教会の下に広がる市街地と歴史地区を楽しむことが出来ます。静けさの中に光るヴェリコ・タルノヴォの町並みを、じっくりと楽しんでみてはいかがでしょうか。
<聖ニコラ教会の基本情報>
住所:ul. "Vastanicheska" 43, 5000 g.k. Varusha - north, Veliko Tarnovo,
電話:+359-89-863-0210
かつてはブルガリアの首都として栄えたヴェリコ・タルノヴォ。今では静かな地方都市として、その美しさを求める観光客が来る名所となっています。市街地散策をして聖ニコラ教会を訪ね、ツァレヴェッツの丘の城跡では、オスマン帝国軍の攻撃によって陥落した過去に思いを馳せる――。
ライトアップされた旧市街地を歩き、美しい景観が魅力のヴェリコ・タルノヴォに、ぜひとも足を運んでみてください。
2018年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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