提供元:ググっとぐんま写真館
http://gunma-dc.net/尾瀬ヶ原は群馬県と福島県にまたがる標高約1,400mの広大な盆地です。南北に約2km・東西に約6km続く湿原地帯は、整備された木道沿いに遥か先まで見晴すことができ、爽快そのもの。
この湿原が秋には見事に紅葉し、まるであの映画のワンシーンのようになるのです。6kmと言えば大人の足で歩いても2時間以上たっぷり楽しめる広さ。しかも一度盆地エリアに入れば、木道は平たんで、疲れ知らず。街の喧騒から遠く離れ、野鳥のさえずりやせせらぎの音に包まれながら散策を楽しむことができます。以下に尾瀬ヶ原の草紅葉の見頃の目安をまとめます。
■9月中旬:草原は、やや黄みがかる程度。ヤマドリゼンマイなど一部の植物は紅葉
■9月下旬〜10月上旬:草原全体がこんがりきつね色へ変化。陽を浴びると金色に見える
■10月中旬:草原は色が薄くなるが、周囲の樹々も紅葉し、双方のコラボが魅力的
<尾瀬ヶ原の基本情報>
住所:群馬県利根郡片品村戸倉
標高:標高約1,400m
一般的な登山口:鳩待峠
アクセス:JR沼田駅または上越新幹線上毛高原駅から鳩待峠まで関越交通バスを利用。鳩待峠から徒歩約1時間(下り)で、散策起点の山の鼻へ
提供元:環境省ホームページ
https://www.env.go.jp/park/oze/index.html日程に余裕があれば、山小屋で一泊して尾瀬沼にも足を延ばしてみましょう。尾瀬沼は標高約1,660mのレイクビューエリアです。そばにある大江湿原(上の写真)は約1.5qの縦長の湿原で、尾瀬ヶ原と比べると小ぶりです。しかし標高が200mほど高い分、尾瀬ヶ原より5日〜1週間ほど早く色づきます。また、沼と草紅葉を合わせて見ることができるのも、尾瀬沼の特徴です。
沼の周辺には他にも大小の湿原が点在しています。尾瀬ヶ原経由での山小屋泊が難しい場合は、福島県側から入山し、日帰りで尾瀬沼を1周するだけでも、充分に見ごたえがあります。
<尾瀬沼の基本情報>
住所:福島県南会津郡檜枝岐村
標高:約1,660m
一般的な登山口:沼山峠
アクセス:会津鉄道(野岩鉄道)会津高原尾瀬口駅または会津田島駅から沼山峠まで会津バスを利用。沼山峠から徒歩約1時間で尾瀬沼東岸へ
尾瀬ヶ原と、尾瀬沼の間の移動手段は徒歩のみで約2時間。峠があるものの、道中の樹々の紅葉を楽しむことができます。
樹々の紅葉は、草紅葉のピークから10日〜2週間ほど後。全山が紅葉するというよりは、深い緑に、黄色・赤が混じってカラフルなサラダのようです。
なお、尾瀬ヶ原と尾瀬沼の見どころの比較については、関連MEMOリンクの「尾瀬ヶ原と尾瀬沼ってどう違う?日帰り可能な範囲と登山口」をぜひご覧ください。
写真:咲田 みつる
地図を見る金色の草原を歩いて気分も高揚!それなのに写真に撮るとイマイチ…そんな風に感じたら、それは光の向きに原因があるかもしれません。
実は草紅葉は、逆光で撮ったほうがより美しく見えるのです。上の写真は、尾瀬沼周辺(大江湿原)を逆光で撮ったもの。湿原全体が光り輝いて見えます。
さらに以下に、同じ日・同じ時刻・同じ場所で撮った写真を2枚並べてみます。
写真:咲田 みつる
地図を見る上の写真は逆光。太陽に向かって撮ると、草原はキラキラ輝きを増します。
写真:咲田 みつる
地図を見るそしてこちらが順光(太陽を背にして撮ったもの)。同じ場所から方向を変えて撮っただけですが、キラキラは半減し、草紅葉も色が薄く見えてしまいます。せっかく写真を撮るなら、このコツは覚えておきましょう!
他にもおすすめの鑑賞方法をいくつかご紹介します。秋の空を映しこんだ紺碧(こんぺき)の水面に、金色の葉が映える…これは池塘(ちとう)と、そこに浮かぶヒツジグサの葉の紅葉です。ヒツジグサは草紅葉のピークに先駆けて色づくので、少し早く訪れてしまった人にもおすすめの鑑賞ポイントです。
写真:咲田 みつる
地図を見る草原の中にこんもりした赤い島を見つけたら、それはヤマドリゼンマイ。ヤマドリゼンマイもまた、草紅葉のピークに先んじて色づき始め、その群生は草原のアクセントになっています。木道から遠い場所に群生している場合は、赤いマーブル模様のようにも見え、とても写真映えします。
写真:咲田 みつる
地図を見るそして最後にご紹介するのが、尾瀬のお花の最終ランナーと呼ばれるエゾリンドウ。草原のそこかしこに咲いており、深まる秋のさみしさに、華やぎを与えてくれる存在です。
ここでご紹介したのは、ごく一部の楽しみ方。尾瀬は壮大な歩行者天国ですから、非日常をたっぷり楽しめます。この秋はぜひ現地を訪れて、金色の野と山野草をご堪能ください!
草紅葉が見頃を迎えるころには、尾瀬では夜間に霜が降りる・雪が舞うと言うことも珍しくありません。日帰りのつもりでも、トイレや飲料確保・防寒対策をしっかりと行いましょう。
尾瀬ヶ原や尾瀬沼の例年の草紅葉の見頃は、9月下旬〜10月上旬ですが、天候によって前後する可能性があります。見頃や交通については、訪問前に尾瀬保護財団や観光協会・各山小屋のHPなどで最新情報を入手しておきましょう。
2019年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事の関連MEMO
この記事を書いたナビゲーター
咲田 みつる
松山市出身。10代〜20代は父の転勤や自身の進学・就職で引っ越しをたくさん経験しました。得意分野は「関東甲信越の花と絶景」&「ハイキングコースの紹介」。【花と絶景】花の見頃に対しての執着心が強く、友人…
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