スウェーデン児童文学の世界へ「アストリッド・リンドグレーン・ワールド」

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スウェーデン児童文学の世界へ「アストリッド・リンドグレーン・ワールド」

スウェーデン児童文学の世界へ「アストリッド・リンドグレーン・ワールド」

更新日:2019/01/11 22:16

咸月 潤のプロフィール写真 咸月 潤

スウェーデンを代表する世界的児童文学作家、アストリッド・リンドグレーン(1907〜2002)。『長くつしたのピッピ』や『やかまし村の子どもたち』などで日本にもファンが多い彼女の作品世界を再現したテーマパークが、スウェーデンの片田舎ヴィンメルビーにあります。日本ではまだあまり知られていないこの場所を訪れて、しばしリンドグレーンの作品世界の住人になってみてはいかがでしょうか?

リンドグレーンゆかりの町・ヴィンメルビーへ

リンドグレーンゆかりの町・ヴィンメルビーへ

写真:咸月 潤

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ヴィンメルビーへ行くには、主に鉄道を使います。ストックホルム中央駅からは、途中にあるリンショーピンなどの駅で乗り換えるのが一般的。時間帯によっては鉄道とバスを組み合わせた行き方もあります。

また、スウェーデンの鉄道は時期や乗り換えの利便性、号車の種類などで料金が変わるので、ご自分の旅程や予算に合わせたチケットを購入するようにしましょう。事前に、スウェーデン国鉄(SJ)のHPで希望の行程を検索することもできます。

乗り換え時間も含めて、大体3時間半から4時間ほどで、ヴィンメルビー駅か、夏期のみオープンしている園直結の「アストリッド・リンドグレーン・ワールド駅」に到着します。

リンドグレーンゆかりの町・ヴィンメルビーへ

写真:咸月 潤

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ヴィンメルビーはスウェーデン南東部スモーランド地方にある小さな町で、作家リンドグレーンの故郷。彼女の生まれ育った家や、数々の物語が生まれるきっかけとなったスポットも町の中に点在しています。

「アストリッド・リンドグレーン・ワールド」(以下「リンドグレーン・ワールド」)は、そんなヴィンメルビーにあるテーマパークです。
広大な敷地に、リンドグレーン作品の数々の舞台を再現したセットや、1900年代初頭の村を再現したエリア、子どもたちの遊び場、グッズが購入できる様々なショップなどがあります。

スウェーデンの短い夏、毎年5月から8月末までのたった4か月間だけオープンする、魅力的なスポットです。

歌あり踊りあり―楽しいショーの数々

歌あり踊りあり―楽しいショーの数々

写真:咸月 潤

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リンドグレーン・ワールドでは園内のあらゆるエリアで、物語のキャラクターそっくりの衣装を着たキャストたちが愉快な芝居や歌を披露してくれます。それらのほとんどは、リンドグレーン作品の中の特に印象的な場面を短い時間で再現したもの。園内を歩いていると、常に近くで何かしらのショーがあるという印象です。

この写真は日本でもロングセラーとなっている『長くつしたのピッピ』のセット。ピッピの住む「ごたごた荘」や庭の「レモネードの木」も、挿し絵と同じ雰囲気で再現されています。

歌あり踊りあり―楽しいショーの数々

写真:咸月 潤

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ピッピと海賊たちのエピソードを再現したセットはかなり本格的で、来場者の一番人気。特に海賊船は池の中を実際に動き回り、迫力があります。
各物語の演目は曜日、時間帯によって変わり、園の入り口にはその日に予定されているプログラム一覧が時間・場所とともに掲示されています。

日本でも公開された映画『ロッタちゃん』シリーズの撮影場所

日本でも公開された映画『ロッタちゃん』シリーズの撮影場所

写真:咸月 潤

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こちらもリンドグレーンの代表作である『ロッタちゃん』シリーズを再現したセットです。おてんばな女の子ロッタちゃんがくり広げる数々の出来事を描いたシリーズ。子どもの心理を見事にとらえたロングセラーです。

実は、日本でも2000年に公開されて人気となった映画『ロッタちゃん はじめてのおつかい』と『ロッタちゃんと赤いじてんしゃ』は、このリンドグレーン・ワールドの完成記念映画としてこの場所で撮影されたもの。(スウェーデンでの公開は1992年、1993年。)家の横には映画にも登場した赤い自転車が置かれているなど、心憎い演出です。

日本でも公開された映画『ロッタちゃん』シリーズの撮影場所

写真:咸月 潤

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映画では原作の本と同じく、ロッタちゃんがパパやママ、お兄ちゃんやお姉ちゃんたちとくり広げる様々なエピソードがオムニバス形式で描かれています。2階にあるこの子ども部屋では、ロッタちゃんたちが「お医者さんごっこ」をするシーンなどが撮影されました。

ちなみにこの家の1階部分はキッチンになっていて、さらに隣の敷地にはロッタちゃんがよく遊びに行く「お隣のベルイおばさん」の家も再現されています。

日本でも公開された映画『ロッタちゃん』シリーズの撮影場所

写真:咸月 潤

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リンドグレーン・ワールドの正門を入ってすぐ見えるのが、このレトロな雰囲気のガソリンスタンドのセット。ここでは、映画『ロッタちゃんはじめてのおつかい』で、雪の夜に買い物に出たロッタちゃんが運よくクリスマスツリーを見つけるシーンが撮影されました。

自分も物語の中へ―大規模な舞台セット

自分も物語の中へ―大規模な舞台セット

写真:咸月 潤

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先述のように、リンドグレーン・ワールドの魅力の一つが物語世界を再現した大規模なセット。
この写真は、日本でもアニメ版が製作された『山賊のむすめローニャ』のセットです。山賊の首領マッティスの一人娘であるローニャが、家族や仲間たちと住む山の上の古城。まるで本物のお城のようなつくりと大きさです。物語の中のいくつかの印象的なエピソードが、連日この舞台で再現されます。

自分も物語の中へ―大規模な舞台セット

写真:咸月 潤

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こちらはリンドグレーンの代表的ファンタジーである、『はるかな国の兄弟』のセットです。児童文学としては異例の、「子どもの死」を真正面から描いた傑作ファンタジー。名だたる作家や批評家たちが、数あるリンドグレーン作品の中でも「最も深遠な物語である」と評しています。

ここには主人公の「レヨンイエッタ兄弟」が暮らすサクラ谷や、独裁者テンギルが攻め入る野バラ谷などが、挿し絵の雰囲気そのままに再現されています。家々の間には鮮やかなハーブも植えられていて、まるで天上の世界のような穏やかな雰囲気です。

自分も物語の中へ―大規模な舞台セット

写真:咸月 潤

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こちらは数々のごたごたを引き起こす、「いたずらっ子エーミル」の舞台を再現したセット。中央に見えるのは、「遠くの風景を見せてやろう」と、エーミルが妹のイーダを宙ぶらりんにした旗柱です。

このシリーズは、農場で元気いっぱいに育った作者リンドグレーン自身と、父親の子ども時代の数々のエピソードを元につくられました。そんなこともあり、このエリアは訪れる人の心を解放してくれるような、軽やかな雰囲気の場所です。

3分の1サイズの家、子どもたちの「力」を引き出す遊び場

3分の1サイズの家、子どもたちの「力」を引き出す遊び場

写真:咸月 潤

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園内には、リンドグレーン自身が幼少期を送った1900年代初頭に多く見られた家々を、3分の1の縮尺で再現したエリアもあります。赤や黄色など、鮮やかな外壁の家々や商店は何ともかわいらしい雰囲気。ひととき、古き良きスウェーデンの田舎町にタイムスリップしたような感覚に陥ります。

3分の1サイズの家、子どもたちの「力」を引き出す遊び場

写真:咸月 潤

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映画化もされ、日本でも人気の高い『やかまし村』シリーズの3軒の家も、やはり3分の1サイズで再現されています。小さな子どもであれば中に入れるくらいの大きさです。

3分の1サイズの家、子どもたちの「力」を引き出す遊び場

写真:咸月 潤

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園内にはこのように、リンドグレーンの作品世界を思わせる様々な遊具もあります。こちらは『やねの上のカールソン』の家をイメージしたもの。高さの違う複数のすべり台や、迷路のような家の中、高低差のある通路など、子どもたちは「進む」、「よじ登る」、「這う」、「ジャンプする」など、目一杯体を動かして遊ぶことができます。

また、園内には敢えて舗装していない土の道や、高低差のある山道のような道、湿地や岩場など、自然を生かしたエリアも多く見られます。
それはまるで子どもたちのたくましさや内なる「力」を引き出すかのようで、このようなところにも「福祉の国」、「教育の国」として名高いスウェーデンの理念がうかがえます。

アストリッド・リンドグレーン・ワールドの基本情報

住所:598 85 Vimmerby, Sverige
電話番号:+46-492-798-00
アクセス: ヴィンメルビー駅より徒歩20分、あるいは夏期のみ「アストリット・リンドグレーン・ワールド駅」すぐ

2019年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/08/26 訪問

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