写真:成瀬 亜希子
地図を見る山形県の庄内地方は、日本海に面しており出羽三山の名峰に囲まれた自然豊かなエリア。日本有数の米どころでもあり、どこまでも続く水田風景に心を奪われます。そんな水田の真ん中に浮かぶように建てられたのが「スイデンテラス」。山形庄内に住む人から旅行者まで自然体で交流できるコミュニティホテルとして生まれました。
特徴的なホテルの設計は、建築界のノーベル賞とも言われるプリツカー賞を受賞した建築家・坂茂氏。基幹部以外はほぼ木造建築となっており、水田風景に優しく溶け込むように佇んでいます。その日の気象条件が合えば、水田が巨大な水鏡となって雲や建物を映し出し、ウユニ塩湖のような絶景を見ることができるのです!
写真:成瀬 亜希子
地図を見るこちらはピンクや紫などの鮮やかなグラデーションが目を引く一枚。撮影日は朝から雨が降っていましたが、夕方には曇り空から次第に晴れ間が広がり、この世のものとは思えない幻想的な美しさに…!山形の自然が織り成す奇跡の絶景に、ただただ見惚れてしまいますね。
写真:成瀬 亜希子
地図を見る「スイデンテラス」の中心部となる共用棟は木造2階建て。エントランスに足を踏み入れると、木の香りがふわっと漂って心地よい気分に…。吹き抜けの階段を昇ってフロントに向かうアプローチが、ホテルへの期待を高めてくれます。
天井はとても高くデザイン性と耐震性を兼ね備えた蛇腹屋根を設置。中央にはなるべく柱を建てずに開放的な空間を作り上げています。建築家の坂茂氏は紙をテーマにしたプロダクトを用いることが多く、こちらでも紙管(しかん)の装飾や椅子を見ることができます。
写真:成瀬 亜希子
地図を見る3つの宿泊棟には月山(GASSAN=G棟)、羽黒山(HAGUROSAN=H棟)、湯殿山(YUDONOSAN=Y棟)と出羽三山の名称が冠されています。全143室と客室数は多いですが、3つの宿泊棟にそれぞれ分散されているため静かで落ち着いた雰囲気が漂います。
客室はシンプルな美しさを追求した、木の温もりあふれる空間。写真の「庄内平野を望むテラス付きダブルルーム」はその名の通り景色を重視したい方におすすめ。晴れた日には本を読んだり、夜には月を眺めながらお酒を飲んだり、思い思いに過ごすことができますよ。
写真:成瀬 亜希子
地図を見る写真は1階にベッドルームとバスルーム、2階にリビングルームに分かれた「メゾネットスイート」。中庭に面した吹き抜けがあるので各部屋の隅々まで光が差し込みます。ソファーベッドで最大4人まで泊まれることができるので、家族や友人と過ごすのにもぴったりです。
宿泊棟の所々で目を引くのが中庭のアート。実はこちら熊本地震で倒壊した家屋の瓦を再利用したものなんです。建築家の坂茂氏は世界各地で災害復興の支援をしており、復興の妨げとなる廃棄物を減らそうと考えたのだとか。廃棄物が別の場所で素晴らしいアートに生まれ変わっているのは印象的ですね。
写真:成瀬 亜希子
地図を見る2018年8月にプレオープンした「スイデンテラス」ですが、9月のグランドオープンにはスパ&フィットネスを公開。こちらは宿泊者とデイタイム会員のみ利用することができます。水田の上にぽっかりと浮かぶドームは宇宙船のようにも見えますね。
写真:成瀬 亜希子
地図を見る女湯のパウダールームは緩やかなカーブに沿っており、丸い鏡がずらっと並んでいるところがまさに宇宙船の窓のよう!すぐ近くには脱衣所とトイレ、貴重品を入れるロッカーも完備しています。ベビーベッドも一台あるのでお子さん連れの方も安心して入れますよ。
気になるバスアメニティの内容は「リーフアンドボタ二クス」の基礎化粧品(クレンジング、洗顔、化粧水、乳液)、大浴場には「ジャムレーベル」のオールインワンシャンプーを用意。髪の毛やお肌だけじゃなく環境にも優しいものを取り揃えています。
大浴場は地下1,200メートルから汲み上げた天然温泉(泉質:ナトリウム・カルシウムー硫酸塩・塩化物温泉)を源泉掛け流しで提供しています。少しとろっとしたお湯がよく馴染み、入浴後もしばらく身体がぽかぽかと温まりますよ。
ドームの外側に男湯、内側に女湯があるのは、周囲に遮るものがなく中の様子が見えてしまう可能性があるため。男湯だけ展望が良いのか〜と思いきや、女湯も天窓から夜空を望めたり、光沢のあるタイルを使った洗い場や浴槽がおしゃれで気分も上がります!
写真:成瀬 亜希子
地図を見るフロントを正面にしたとき左手に設置されているのがライブラリー。カフェや商業施設などに魅力的な本棚を作るブックディレクター・幅允孝氏が「オトナもコドモ コドモもオトナ」をテーマに、みんなが等身大で楽しめるような本を約1,000冊取り揃えています。
例えば絵本の「100万回死んだねこ」の隣には、それを題材にした短編集が並べられています。小さい頃によく読んだ本も、大人になったら違う視点で読めるのはおもしろいですね。東北エリアに関する本も用意されており、こちらで旅の行き先を決めるのも楽しそうです。
写真:成瀬 亜希子
地図を見るライブラリーの反対側はショップコーナー。「山形と庄内のオトナのお土産」をテーマに、山形の地酒やおつまみグルメ、地元のクラフト作家による雑貨などを販売しています。思わず手にとりたくなるセンスの良いものばかりで、お土産やプレゼントにぴったりです!
写真:成瀬 亜希子
地図を見るお風呂上がりには日本酒のミニボトルを買って客室で寛ぎながら飲むのがおすすめ。亀の井酒造「くどき上手(純米吟醸、辛口純米吟醸)」がイチ押しですが、日本酒があまり飲めない方にはスパークリング日本酒「ひととき(白、ロゼ)」が軽やかで飲みやすいです。
日本酒のお供には、山形・山寺の人気ジェラート専門店「COZAB GELATO(コザブジェラート)」を。イタリアで修行を積んだオーナーが、山形産の素材を中心に作った極上のジェラートです。お店以外では「スイデンテラス」でしか食べられないので要チェックです。
写真:成瀬 亜希子
地図を見る2階のレストラン「FARMER’S DINING IRODORI(イロドリ)」では、山形庄内の素材を活かした季節のメニューを提供。月山を望める開放的なテラスで朝食を味わったり、 夜には山形の地酒を飲みながらゆったり過ごすなど、様々なシチュエーションで利用できますよ。
写真:成瀬 亜希子
地図を見る朝食は和食を中心としたブッフェ形式。こだわりの庄内米を使った白米から、山形ハーブ鶏の鶏ハムや庄内産サワラの西京漬けまで、山形ならではの食材をたっぷり味わうことができます。自分の好きなものを好きな分だけ食べられるのが嬉しいですね。
和食が中心と書きましたが実はカレーもおすすめなんです!この日はトマトの酸味とほのかなスパイシー感が絶妙なトマトカレー。1杯目はお味噌汁と、2杯目はカレーと一緒に食べてみてはいかがでしょうか。ランチやディナーではカレーのみのメニューも人気なようです。
写真:成瀬 亜希子
地図を見るこちらはレストランの反対側にあるテラス。夕日を眺めるための席ですが、青空や夜空を見たい時にもぜひ。目の前に広がる水田風景に心洗われるような気分になりますよ。
山形庄内の水田風景に囲まれながら滞在できる「スイデンテラス」。天然温泉やライブラリーなど魅力的な施設が多いので、1日中ホテルステイするのもおすすめ。ふとした時に水田や中庭を眺めることで心安らぐ滞在となるはずです。今後は「スイデンテラス」に泊まることが目的となるゲストも増えてくるかもしれません。
2018年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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